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イベリア発売前から雑談とか妄想スレ
43:胡雪2007/07/31(火) 15:16:36 ID:TpwylLc/AAS
こんな事が出来るのも今日で最後…
〜詩人の伝承〜
このレコンキスタより昔。イベリアが侵されるより少し前。
此処よりずっと東のオリエントと呼ばれる場所で。
幼い少女は悪魔が眠るという遺跡の文字を辿って遊んでいた。
遺跡の文字の読み方に気付いた頃、少女は奇妙な声を聞いた。
「悪魔が眠る」と言われたその遺跡には、少女の他に遊びに来る者は無い。
辿っていた文字は『Shaytan』…
「君は…誰?」
「あなたは…。あなたが『しゃいたん』?」
「私は、そう呼ばれていたのか?」
「あなたには"なまえ"がないの?」
「在った。ただ余りにも長い間、昏い闇の中に居たものだから…」
「わすれてしまったの?」
「闇の中では誰も私の名前を呼ばなかったから…」
「じゃあ、わたしが"あたらしいなまえ"をつけてあげる!!
あたまのおかしいひとなんかとおなじじゃかわいそうだわ!
あなたの"なまえ"は『カイス』!
わたしはライラ!よろしくねカイス!」
カイスは名前をくれたお礼に小さな奇跡を熾(おこ)す力を与えた。
二人の時間は穏やかに流れた。
ライラはカイスを慕い、カイスはライラを可愛がった。
いつしかライラは美しく成長し、恋をする年頃に。
しかし、ライラの話は相も変わらずカイスの事ばかり。
カイスが遺跡の悪魔だと知っていたライラの両親は焦った。
『娘が悪魔に恋をした!』…と。
ライラの両親は急ぎ見合いの相手を探し出し、ライラに結婚させた。
初めての出産を終えた頃には、カイスの話題は聞か無くなった。
〜なかがき〜
長文規制に引っ掛りそうなので此処で中断。
固有名詞が「ライラ」と「カイス」なのは、勿論「ライラとマジュヌーン」から。
ただ、この創作(と言うか捏造)において固有名詞の符合は問題では無いと思うのです。
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