下
03『黒き女将の宿』 専用考察スレ
169:名無しさん@何にするか募集中 2010/12/29(水) 17:18:28 ID:t6V1ygxO [sage] 「事実であれ虚構であれ〜」について、勝手な解釈を失礼します。 事実と虚構は、単に元ネタとの差異を示しているのではないかと思いました。 なぜなら、もしメルが「それが事実なら、とられたものは取り返すものさ」 とだけ言った時、元ネタとなる絞首台の男は肝臓を取り返せないことになるからです。 おとぎ話では、おそらく実際に罪を犯して絞首刑になった男から肝臓をとっています。 仮に男が「俺は謂れなき罪で殺され、肝臓をとられた」と言った場合、「虚構」になります。 それでも、男は肝臓を奪い返すために亡霊となって現れます。 (=「謂れなき罪で吊るされた」という内容が虚構であれ、 とられたものは取り返す) 冤罪で死刑になった人間(ぶらん子)が「おらは謂れなき罪で殺され、肝臓をとられた」 と言った場合、それは「事実」です。 有罪で死刑を執行された死体でも、内臓を抜き取られたなら奪い返す権利がある。 であれば、謂れなき罪を着せられて死んだ人間ならなおさら。 (=「謂れなき罪で吊るされた」という内容が事実なので、 とられたものは取り返す) 長くなってしまいましたが、 「無罪でも有罪でも、肝臓をとられたら復讐していいんだよ」 ってことだと思いました。 ですが、「だからぶらん子はウソをついていない、無実」とは言いません。 「必死に生きたけど」のあたりはうそ臭いなぁと思っています。
170:ミロ 2010/12/29(水) 18:25:22 ID:FiGjobGb [sage ] >>164、165さん 「女将」は「末端の教会」ではなく、「カトリック教会自身」、総本山、教皇やその周辺、という解釈ですべての考察を行っています。 総本山の根が腐り、お金儲けを始めた事は歴史上の事実です。 「教皇レオ10世がサン・ピエトロ大聖堂の建築のための全贖宥を公示し、贖宥状購入者に全免償を与えることを布告した」 「サン・ピエトロ大聖堂建設献金のためという名目での贖宥状販売の独占権を獲得し、稼げるだけ稼ぐというものであった。」 とウィキペディアには書かれています。教皇やその周囲が、贖宥状販売により稼ぎまくる、 その姿を「女将」が「レバー」料理で大儲けし「味をしめ」て「暴走」した姿として揶揄しているのだと思います。 そうするとなんでぶらん子ごときが「総本山」にいるのか、とつっこまれそうですが、総本山に居る訳ではなく、 現実の世界では、カトリックに改宗し、カトリックの元で働いている時、「総本山」が「贖宥状」を発売しまくってる姿を見たんだと考えてます。 (農民戦争で負けた地域は、多くの農民が戦争で負けたルター派からカトリックへ改宗している) >>肝臓が免罪符であっても、女将自身のものでなく、他人から奪取した物 贖宥状は新約聖書の記述を曲げて発行したもの、「教義を無視された聖書」が「死体」の揶揄と考えています。 童話上の死体はそのまま「死んだ人間」、現実の世界では「教義を無視された聖書」というかんじです。図解にも載せておきました。 http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1321558.jpg ちなみに死体がなければ作ればいいじゃなーい?で作られた死体は「宗教改革、宗教戦争に巻き込まれ死んだ人の死体」だと考えてます。 >>教会が、女将の宿の実態を黙認するとは思えない。 「女将」自身が「カトリック教会総本山」ですので、カトリック教会自ら行っている金儲けにはどんどんGOサイン出していました。 末端の教会も贖宥状を発売してますが、総本山の指示で販売を行うよう命令してました。売れれば売れるほど総本山の懐に入るので >>女将の肝臓入手経路 聖書から都合良く解釈し、贖宥状と言う書状を作っているため入手経路は簡単なものです。 ただ上手く聖書の記述をを上手く利用し、印刷所に「このような書状を刷りなさい」と指示するだけでいいので。 それに童話の世界で女将を止めるものは死んでますし…(女将の彼氏達はすべて歴史上実在のルター派の騎士、諸侯です)
171:名無しさん@何にするか募集中 2010/12/29(水) 20:00:05 ID:mrQBeA+Y [sage] 165です。 とりあえず、170さんが史実を基に考えている事だけは分りました。 私は童話をベースに考えているので、 >女将の彼氏達はすべて歴史上実在のルター派の騎士、諸侯です だとしても、女将の経歴を表しているものと推察しています。 『愛した男達』がルター派なら、女将がルター派でもおかしくないですし。 ぶらん子にしろ女将にしろ、治めている領主がルター派・カトリックに分れて いるのであれば、嫁ぎ先・出稼ぎ先は同じ宗派の村や街になるでしょう。 そして、170さんの説で考えるのであれば、ぶらん子の存在は必要ない気がします。 女将の存在だけで、話が完結するからです。 強いてぶらん子が居たというなら、曲中の男性客(免罪符を買い求める) と同じ扱いになるでしょう。 それから、ファイルが見られません。 確認してからアドレスを載せてください。
172:名無しさん@何にするか募集中 2010/12/29(水) 20:01:30 ID:rhmfBHL7 ぶらん子の死因については、女将に殺されたものと思います。 首吊りですね。 殺された後、狂った女将が肝臓を取り出す際に出血し その血が酸化する事で「黒いぶらんこ」の出来上がりかと。 ところでぶらん子と女将の髪型って一緒ですよね。 売られるまではストレートヘアだった様な。
173:ミロ 2010/12/30(木) 03:05:40 ID:6iJbNqCF [sage ] 図解のデータ消されていたのであげなおしました。…ご迷惑をおかけして申し訳ありません… http://or2.mobi/index.php?mode=image&file=3244.jpg >>171さん >だとしても、女将の経歴を表しているものと推察しています。 女将の彼氏については>>132で史実と女将のセリフとの照らし合わせを行っています。 史実の行動と、女将の「気高く」「華麗」「激しかった」が一致したため、歴史上の人物がモデルとしました。 ぶらん子は宗教を自由に選ぶ事ができず、宗教改革、宗教戦争に巻き込まれて死んだ貧民層の象徴だと考えています。 序盤で起きている戦争で死んでいった農民やぶらん子の父親と同じ立場です。 序盤で起きた戦争ではほとんどの働き手が帰ってきませんでした。そのため、宗教に巻き込まれ、翻弄されるキャラ、 主人公となるべきキャラは、戦争に行かなかった貧民層の女子供に自然と絞られます。 もう自分の中の考察はすべてスレに投稿しましたので、これ以上投稿するつもりはあまりないんです。 こちらで考察を投稿し、皆さんに荒を探していただいて、ほとんど破綻のない満足行く考察ができ、投稿出来たからです。 草案、荒削りな投稿はこちら >>132・>>133・>>134・>>135・>>137 そのまとめや考察への疑問の回答はこちら >>147・>>151・>>154・>>157・>>159・>>162・>>170 ただ、これはあくまで私の勝手な考察であり、決定ではありません。ただの一意見です。 有力だ、とこの案を推しているだけで、受け入れるかどうかはメルヒェンを聴いた人それぞれが判断すればいいと思ってます。 サンホラと史実を一緒にしないでほしいという意見もあります。ただ、歴史をもしこうやって入れてたとしたらRevoさん凄いよ! やっぱり陛下すごいよ!っていう気持ちだったので… この場を借りて私の考察を聴いていただきたかっただけ、質問があるなら考察を出した以上答えたかっただけで、 みなさんの解釈を否定し、私の意見のみが正しい!と言うつもりはありません。 ただ、歴史ベースであるという考察を出す以上、すべての発言の裏を調べ、史実と合うか、間違った事を言ってないか 調べ、私の改変をいれていない事だけは明言します。それは曲を作っているRevoさんへの侮辱に当たりますので。 調べ漏れ、矛盾があったら容赦なくつっこんでください
174:名無しさん@何にするか募集中 2010/12/30(木) 04:25:40 ID:jmgTRxXw [sage ] >>173さん 大変面白い考察だと思いました! この曲の前曲もユダヤ教・カトリック・プロテスタントの存在を匂わせるものでしたし、 そもそも童話には173さんのいうように事実の暗喩が含まれていることも多々ありますし こうした解釈も十分出来ると思います。 以下は曲を歌詞どおりにとった場合の考察です↓ 歌詞の「贖罪の新鮮な食材」についてですが、 これは「贖罪(者)の(持っていた)新鮮な食材」という意味ではないでしょうか。 贖罪者=絞首刑にされた死体 です。 刑に処された、つまり贖罪をした犯罪者から取ってきた新鮮な肝臓ではないかと解釈しました。 また、ブラン子は自身も知らぬ間に女将の共犯者になっていたのではないでしょうか。 女将が取ってきた人間の肝臓を調理したり客に出したりすることは十分共犯と言えます。 それで宿屋が人間の肝臓を客に出していることが発覚した際、 女将がブラン子だけに罪を着せいでブラン子は絞首刑にされたのではないかと考えました。 そのためメルメルも「見に覚えのない罪」に対し、「事実であれ虚構であれ」と述べたのではないかな。 女将の「死体がないなら作ればいいじゃない」も ブラン子絞首刑にされるより以前に女将が既に絞首刑者以外の人間を手ずから殺して 肝臓を奪っていたのであれば矛盾しません。 ただ「オラの肝臓を返せ」が矛盾する・・・ 絞首刑にされたときに、目には目を形式で肝臓も抉り出されたとか。
175:ミロ 2010/12/30(木) 19:40:03 ID:6iJbNqCF [sage ] >>174さん 考察についてありがとうございます。 何より凄いのは陛下です。私が調べた範囲でも(歴史がベースにあるとした場合、歴史と)歌詞の矛盾が 全く見つからないのですから。この一曲だけでも、陛下のサンホラへの愛をものすごく感じる事ができました。 曲通りに取る場合(歴史がベースにあるという私の意見上では「童話」に当たる部分)、同意見です。 絞殺刑の死体は晒しものにするため、吊るされたままにされる事が通例でした。死刑直後の夜だと新鮮なレバーが取り放題。 夜は昔はほとんど人通りがなかったでしょうから「夜な夜な暗躍」すれば食材はすぐ手に入ります。小一時間ほどあれば 吊るされた人間から取る事は出来るでしょう。背中側に周り手を伸ばしてお腹に傷を入れ、肝臓を抜けば血も浴びないでしょうし そもそも吊るされっぱなしだと足に血がたまり、体部分には血はのこってないのかもしれません。 それを知らされず客に提供したぶらん子も、外から見れば共犯です。(「事実であれ虚構であれ」その1) 死体がないなら作ればいい=絞首刑の死体が足りなくなった時、女将が自ら殺人を犯す。それを「暴走」とし、 その「暴走」の時の殺人についての罪をぶらん子に着せた、とすれば筋が通るかと。 肝臓を盗んでいたとばれてしまっては宿が成り立たなくなってしまいます。 ですが、絞首刑の死体は晒しものにされ、罪人だ!と住民に外傷を付けられたり、鳥や獣に内蔵を漁られる事は普通でした。 というより、そのように惨めな姿になるぞ、とわざとその姿を見せつけることで、犯罪を抑制する効果がありました。 絞首刑の死体から肝臓が抜き取られていたとしても、そのような死後の傷に紛れるため(紛れさせるため)気付かれない。 ですが、殺人、しかも沢山の肝臓を必要とすれば殺人数も増えるので、流石にそちらは調査が始まります。 女将が怪しまれた時、殺人の罪をぶらん子に被せ、ぶらん子を絞首台に送り、その肝臓も強欲ゆえに抜きとったとすれば… ぶらん子には覚えがない。でも殺人は確実に起きている。(「事実であれ虚構であれ」その2)これで辻褄が合うかな?と…
176:名無しさん@何にするか募集中 2010/12/30(木) 22:14:13 ID:ms9Xf7IJ [sage] >175さんへ 171です。 私が171で挙げた疑問というよりも意見に近いもの (治めている領主が〜)ですが、いまいちすっきりしないです。 175さんの『領主が○○なら、その村・街は丸ごと○○』という意見から、 女将がルター派でもおかしくはない、と私は思います。 もしくは、この男性達がカトリック側の人間、このどちらか。 『愛した』といっているので、同じ領地の出身者、 又は同じ宗教を信仰する領主が治める地域に住む男性でも、 変ではないですよね? 余所の宗教を信仰する村・街にお嫁に行くのって、175さんの考察を 読む限りではそれなりの覚悟が必要で、そして肩身の狭い思いをする 様に感じられます。 歌詞中に、女将が嫁に行ったとかは書いていないので詳細は分りませんが。 もしかしたら、肩身が狭いが『惨めなのは嫌』に繋がるかもしれません。 それならそれで、女将は改宗したという風に考えることもできますので、 最初からカトリックではなくなるので、なんだか話が繋がらないのですが…。 まあ、これは私だけのモヤモヤ考えですけど。 175さんの考察は、本当に興味深いのでアレコレ考えてしまいます。 否定ばかりでごめんなさい。 ファイルは見ることが出来ました。ありがとう御座います。
177:ミロ 2010/12/31(金) 03:16:43 ID:xu6qBaqr [sage ] >>176さん いえ、考察はさまざまな角度から検討されるべきものだと思います。ご意見頂ける事はとてもありがたいですので、 どんどんぶつけていただいて構いません。確かにこの考察では女将=カトリック教会、へ至った経緯が欠けています。 最初に、私の認識違いから、一部曲中の時代では存在しないであろう史実を引っ張り出してしまっています。 「住んでいる土地の領主の宗教が、住んでいる農民の宗教になる」という記述です。申し訳ありません。修正させてください。 この時代にこれが登場するのは間違いです。プロテスタントが別宗派として認められた時、同時にこの取り決めが決まったのであって、 プロテスタントが登場していないであろう曲中では、この取り決めは存在しません。カトリックしかヨーロッパにないからです。 ルターはあくまでカトリック教の一教徒であり、それに同調したルター派も、カトリック教会の腐敗を正したいというルターの考えに 同調しただけであって、カトリック教から抜けた訳ではないからです。考えが違うだけで、 カトリック教会(の腐敗である上層部)とルター派は同じカトリックです。腐敗を正したい一派がルター派として動き出していた。 (ルター派は最初、カトリック教会の腐敗を正す事を目指していただけで、新しい宗派を作る目的で動いていませんでした) ですので、女将(カトリック教会)と彼氏達(ルター派のカトリック教徒)が恋人でも不自然ではありません。同じカトリック教徒ですので。 ぶらん子がルター派からカトリックへ移った(村から女将に売られた)事から、 「住んでいる土地の領主の宗教が、住んでいる農民の宗教になる」が適応され、カトリックになったのだと誤解していたのですが、 ルター派もカトリックであり、正確に言うと「ルター派の主張を信じていたカトリックが、ただのカトリックに戻った」が正しいです。 いるのは皆カトリックであり、その中でもルターの考えを指示するかしないかで別れていただけなので、戻るのは簡単です。 ただルターの考えている「キリスト教の腐敗を正す」という考えに同調するのをやめればいいだけです。 申し訳ありません。これは私の引用間違いです。「領主の宗教が、農民の宗教になる」はこの曲では適応されません。 曲中でプロテスタントが別宗派として発生しないであろうとは考えていたのですが、ルター派の定義を勘違いし、 別宗派のように扱ってしまっていた所と、同じカトリックであると扱っていた部分があり、混乱させてしまいました。 お詫びとともに修正させてください。(長文なので一度切ります。)
178:ミロ 2010/12/31(金) 03:26:20 ID:xu6qBaqr [sage ] (続き) カトリック教会は腐敗している、信仰にのみ救われるべきだという志を持ち散った彼氏を、女将がルター派であれば誇りに思い、 名誉ある死として扱うのではないか?なぜ、「運が悪いのか、時代が悪いのか」と他人事なのか? まず女将はこう歌っています。「図太く生きてゆくには、綺麗事ばかりじゃないわよっ」 これは女将自体が綺麗事を嫌っている、自分は綺麗ではない、汚れてでも生きたと言う事です。 そして「クソババアが独り」という歌詞。これは独りで生き残ってきた事を意味します。そして、ルター派の彼氏達は儚く散った。 これを歴史に置き換えると、独り=ヨーロッパで唯一のキリスト教であったカトリック教、と取る事ができます。 ルター派の目的はカトリック教会の腐敗を正したかった、これが綺麗事に当たります。図太く生きる=お金儲けも必要、でしょうか。 他人事のような歌詞は、当初、ルターの主張を教会側はルターを破門するなどして退けていた事から、まさに一信者が騒いでいる、 他人事のように扱っていたからではないか、と推測しました。 以上から女将=ルター派を否定している立場…すなわちカトリック教会ではないかと言う考えに至りました。 おそらく曲中(ぶらん子が死ぬ前まで)では宗派は分裂していないと考えています。描写がないですし、 プロテスタントが別宗派として分裂していたら、女将のあの余裕はなかったでしょう。 分裂したであろうと推測できるのはぶらん子の死んだ付近…描写がすっぽり抜け落ち、ぼかされている部分だと思います。 あの描写の抜け落ちぼかされている部分で、童話と現実が違う動きをします。 おそらく現実ではカトリックとプロテスタントの分裂に伴う戦乱が起き、童話では女将の暴走の果て>>175のような行動を起こし… その点につきましては、今までの考察と変わりはありません。
上
前
次
1-
新
書
写
板
AA
設
索
03『黒き女将の宿』 専用考察スレ http://gukko.net/i0ch/test/read.cgi/Marchen/1292396738/l50