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03『黒き女将の宿』 専用考察スレ
154:ミロ2010/12/27(月) 18:59:29 ID:AWmEQ51n [sage ]
>>153さん
いや、私もみなさんの考察や、曲の歌詞からヒントをもらってググりまくって組み立ててるだけなので…
真に凄いのは、あの曲の中にこれだけ歴史詰め込めるRevoさんだと思いますよ 本当にすごいです。
1、おそらく贖宥状が切れていたので、印刷所に印刷するように命令を下して、印刷してもらったのでは?
と思ってます。贖宥状を大量に簡単に作るには印刷所が必須ですので…
冒頭で本が登場しているので、印刷技術がドイツで確立した後の話でしょうし、お抱えの印刷所もあるでしょう。
2、「いやあ、美味かった!ああ素晴らしい!」はその効果を手に入れられて喜んでる姿だと思います。
罪を許してもらうためにはかなりの苦労が必要だったので、それをカットし罪を軽く出来た事は
カトリック教徒にとっては「おいしい」事ですし、苦労をやらなくていいなんて「素晴らしい!」という感じかと。
3、「夜な夜な暗躍」はおそらく「目の届かない陰でこっそり悪だくみして私腹を肥やしている」と言う揶揄かと。
女将がわざわざうさんくさいのは、カトリック教会が綺麗事を並べて陰でお金儲けをしている事を
皮肉ってるのかな、と考えてます。だからわざわざ胡散臭い人(褒め言葉)が女将を演じる必要があった。
あと、ぶらん子が女将に雇われた、と言うのは現実で言うと
「農民戦争でルター派が大敗したため、その地方の農民はカトリックになった」の揶揄と言えそうです。
4、ぶらん子が吊るされた理由、死因ですが、「レバー=贖宥状」が原因で死んだ、という解釈です。
童話の世界では、童話通りレバーを抜くため殺された。
現実の世界では、贖宥状が発端で起きた宗教改革、宗教戦争に巻き込まれての死亡。
ですが、死因は違えど、どちらもレバー=贖宥状のせいで死んでいます。
ぶらん子が「贖宥状で始まった戦争で死んだ」事をを揶揄し、「肝臓を取るため殺された」と
取れるような表現をしたのではないかと考えています。
何故か曲中、ぶらん子の死の原因は明記されていません。主人公が死ぬという事が、一大事であるにも関わらず。
復讐のために必要なものは、殺した人間が誰か?死因は何か?という事なのに、なぜ「あえて」書かなかったのか
それは、そこに「作為的な嘘」が働いているからではないか?と私は考えます。
(というかRevoさんが意味もなく死因ぼかすとは思えないんです…他の子みんな大体死因分かってるのに)
ただ、策者は「必死に生きたけど、ロクなことがねぇ。結局、人生って何だべ…よく分かんねぇ……」という
セリフをぶらん子に言わせています。これは、童話では話の筋が通りませんが、現実では筋が通ります。
宗教改革に振りまわされ、戦争に巻き込まれて、必死に生きたけどロクな事がなかった…という現実に。
現実の世界でのぶらん子の死因を言わせることで、「策者」はこの童話が現実にあった事の揶揄であると
「童話の読者」である私たちに気づかせようとしているのではないでしょうか。
ぶらん子の死後の復讐についての解釈まで書くとさらに長くなるので、それはまた後日投稿します。
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