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03『黒き女将の宿』 専用考察スレ
149:名無しさん@何にするか募集中 2010/12/26(日) 21:39:31 ID:qPwBhQuT [sage] >>144 私も少し付け加えで ぶらん子の言う「遠くのマチ」は、ぶらん子の住む「ムラ」に対しての「マチ」であって、「マチ」=田舎じゃない、とは言えないと思います。 市街地の「マチ」なら田舎ってことも十分有り得ますし。 また私は、女将がぶらん子をたとえお金で買ったとしても「拾う」と表現するんだと思ってました。「拾ってやった」=「引き取ってやった」の意味かと。 長々失礼しました(^ω^)またよく聴きこんでみますっ
150:名無しさん@何にするか募集中 2010/12/26(日) 23:43:26 ID:3jF/1isC [sage] 148です。 自分で書いててアレ? と思ったので、訂正します。 147さんの『ぶらん子はルター派』と『肝臓=贖宥状』説だと、 ぶらん子は贖宥状を持っていないので、肝臓を持っていないはず。 (本当に無いわけではなく、肉体的には存在します) 贖宥状所持が可能な状況 →宗派を超えて購入できるほどの大金持ち →改宗した(高価な物を買えるから、やっぱりお金持ち) →女将から、肝臓料理に使用した贖宥状を分けて貰った。 ぶらん子が所持しているであろう肝臓(贖宥状) →宗派を超えて高額を支払い手に入れたが、女将に盗られた。 →女将に分けて貰ったが、取り上げられた。 →女将は贖宥状を取り上げようとしたが無かったので、肝臓を取り上げた。 ……147さんの説に合っているかどうか分りませんが、 とりあえず疑問に思ったことを書いてみました。 147さん、ごめんなさい。
151:ミロ 2010/12/27(月) 01:53:04 ID:AWmEQ51n [sage ] >>150さん いえいえ、理論の穴を探す事が考察をより深めていくと思ってますので、ツッコミ歓迎です。 まず前提として、童話の世界(虚構、曲に書かれている事)と現実世界は、リンクしていますが別世界です。 現実世界の皮肉を表したのが童話(紙の上に書かれた虚構)だとここでは位置づけています。 実物の世界と、鏡に映った世界、と思うと分かりやすいかと思います (ex:レバーは贖宥状を揶揄しているが、贖宥状がレバーで出来ている訳ではない。) 料理する=贖宥状の効果はカトリック教会のお墨付きだよ!と効能を約束(でっち上げですが)だと思います。 カトリック教会の信仰心が神に届き、このような罪を許す神のご加護を紙として発行できたのだ! と言うふうに当時宣伝しており、それを信じたカトリック教徒がこぞって買ったとの事です。 当時、罪を許してもらうには順番に儀式をする事が必要で、時間もかかり、かなりの苦行だったようです。 それが、まさかこんな紙が罪を軽くする事が出来るなんて!なんておいしい話なのだ! 客は贖宥状を発売し始めた頃のカトリック教徒の反応なのだと思います。 その客(カトリック教徒)の反応を見た女将(カトリック教会)は暴走し、レバー料理(贖宥状)を出しまくり… 考察図解右にも書いてあるのですが、当時は領主の宗教は領地に住む農民も信じなければいけませんでした。 これは宗教改革のカトリック教会とルター派の話し合いにて明確に決められました。 農民に自由に宗教を選ぶ権利はありませんでした。領主がカトリックならカトリック、ルター派ならルター派になる事が 取りきめだったのです。ぶらん子は女将(カトリック教会)に拾われた時点でカトリックへに改宗、となります。 これが「宗教に振りまわされる」という事です。明記しておけば良かったですね…
152:名無しさん@何にするか募集中 2010/12/27(月) 09:38:58 ID:nh0plGP6 [sage ] どーでもいいけど田舎に住んでる女将に田舎っぺ呼ばわりされるのってなんか嫌だな。 ぶらん子の故郷相当秘境だったんだろか
153:NV 2010/12/27(月) 14:58:23 ID:VqXsQVWO >>151さん 大変に興味深い内容でした。 自分の>>145>>146は童話+戦争+地域の内容で考察し、カトリック教会の事は考えていませんでした。 ですが、私のような低能には不明瞭な点があったので質問させて頂きます。 1,女将は曲中の客が訪れたとき、何故小一時間掛けてまで外出したのでしょうか? 女将=カトリック、贖宥状=レバーとするならば、普通は贖宥状のストックがあると思うのですが… 2,客の「いやあ、美味かった!ああ素晴らしい!」発言は『贖宥状の発行』という行為自体の事ですか? 実際に効果があった、と感じているのですか?どちらとも言えると思うのですが… 3,何故“夜な夜な暗躍する”のですか?発行&取引ならば、真っ昼間からでも出来ると思います。 4,吊るされた理由が分かりません。現実世界で言うならば、何の隠喩でしょうか? 初歩的なことかも知れませんが、お教え下さい。お願いします。
154:ミロ 2010/12/27(月) 18:59:29 ID:AWmEQ51n [sage ] >>153さん いや、私もみなさんの考察や、曲の歌詞からヒントをもらってググりまくって組み立ててるだけなので… 真に凄いのは、あの曲の中にこれだけ歴史詰め込めるRevoさんだと思いますよ 本当にすごいです。 1、おそらく贖宥状が切れていたので、印刷所に印刷するように命令を下して、印刷してもらったのでは? と思ってます。贖宥状を大量に簡単に作るには印刷所が必須ですので… 冒頭で本が登場しているので、印刷技術がドイツで確立した後の話でしょうし、お抱えの印刷所もあるでしょう。 2、「いやあ、美味かった!ああ素晴らしい!」はその効果を手に入れられて喜んでる姿だと思います。 罪を許してもらうためにはかなりの苦労が必要だったので、それをカットし罪を軽く出来た事は カトリック教徒にとっては「おいしい」事ですし、苦労をやらなくていいなんて「素晴らしい!」という感じかと。 3、「夜な夜な暗躍」はおそらく「目の届かない陰でこっそり悪だくみして私腹を肥やしている」と言う揶揄かと。 女将がわざわざうさんくさいのは、カトリック教会が綺麗事を並べて陰でお金儲けをしている事を 皮肉ってるのかな、と考えてます。だからわざわざ胡散臭い人(褒め言葉)が女将を演じる必要があった。 あと、ぶらん子が女将に雇われた、と言うのは現実で言うと 「農民戦争でルター派が大敗したため、その地方の農民はカトリックになった」の揶揄と言えそうです。 4、ぶらん子が吊るされた理由、死因ですが、「レバー=贖宥状」が原因で死んだ、という解釈です。 童話の世界では、童話通りレバーを抜くため殺された。 現実の世界では、贖宥状が発端で起きた宗教改革、宗教戦争に巻き込まれての死亡。 ですが、死因は違えど、どちらもレバー=贖宥状のせいで死んでいます。 ぶらん子が「贖宥状で始まった戦争で死んだ」事をを揶揄し、「肝臓を取るため殺された」と 取れるような表現をしたのではないかと考えています。 何故か曲中、ぶらん子の死の原因は明記されていません。主人公が死ぬという事が、一大事であるにも関わらず。 復讐のために必要なものは、殺した人間が誰か?死因は何か?という事なのに、なぜ「あえて」書かなかったのか それは、そこに「作為的な嘘」が働いているからではないか?と私は考えます。 (というかRevoさんが意味もなく死因ぼかすとは思えないんです…他の子みんな大体死因分かってるのに) ただ、策者は「必死に生きたけど、ロクなことがねぇ。結局、人生って何だべ…よく分かんねぇ……」という セリフをぶらん子に言わせています。これは、童話では話の筋が通りませんが、現実では筋が通ります。 宗教改革に振りまわされ、戦争に巻き込まれて、必死に生きたけどロクな事がなかった…という現実に。 現実の世界でのぶらん子の死因を言わせることで、「策者」はこの童話が現実にあった事の揶揄であると 「童話の読者」である私たちに気づかせようとしているのではないでしょうか。 ぶらん子の死後の復讐についての解釈まで書くとさらに長くなるので、それはまた後日投稿します。
155:名無しさん@何にするか募集中 2010/12/27(月) 20:08:33 ID:wcbWQnFw [sage] >>151さん のレスを見てなるほどと感心したのですが、それならばメルの言う「身に覚えのない罪」が気になります。 自分で宗教を決めたわけではないのに贖宥状を持ったことが「身に覚えのない罪」となるのでしょうか? たしか贖宥状に関してカトリック教会は批判を受けると思いますが、その罪を農民に被せたことはないと記憶しています。そもそも教会しか発行できないものですから… もし「身に覚えのない罪」に関してのお話があれば是非聞きたいですっ
156:黒狐 2010/12/27(月) 21:46:16 ID:Aj9ob9CG いきなりすみません 私はこの話の原作を知らないときに考えたんですけど 過去の男達のことを女将さんが歌っているところで 「愛した男はみな儚く散った。運が悪いのか時代が悪いのか」 って言ってる部分で もしかしたらその人たちの肝臓も使ってたんじゃないか・・なぁ・・ とか思ったんです。 たしかにその時代は戦争とかできっと都心でも食べ物も無いだろうし そしてその女将に目をつけられて残念だったn・・運が悪かったね みたいな。 いきなりごめんなさい;;
157:ミロ 2010/12/27(月) 22:22:10 ID:AWmEQ51n [sage ] >>155さん ぶらん子の「身に覚えのない罪」ですが、ルター派からしてみたら、ルター派から(敵対する)カトリックへ改宗した時点で ルター派を裏切った、という罪が発生します。(領主の宗教はその領地に住む農民も信じなければいけませんでした) 逆に、元ルター派であった事がカトリック側にばれれば、「あいつはルター派だった!怪しい!」の一言で簡単に 罪をでっち上げられてしまいます。戦争になれば、いちゃもんつけられ見せしめに殺される。それが貧民層です。 対して、ぶらん子は農民であり、宗教革命の主旨を理解していません。貧民層に完全に宗教改革の内容が 完璧に伝わり、理解しているかと言われるとNOでしょう。領主や土地を納めている聖職者の口頭で伝えられる教義を 覚えられれば、とりあえずそれで生きていけます。宗教より明日食べるご飯が大切… そんなぶらん子が、宗教について罪を着せられても、どんな罪を犯したか、それが正統であるのか、理解する事は出来ないでしょう ルター派はカトリック教会を非難し、カトリック教会はルター派と対峙する。三十年戦争に発展する頃にはさらに宗派など 細分化し、複雑化、国内外問わず様々な思惑が飛び交う事になります。 しかも、領主の言ってる事が正しくない事もあり(下記の図解、現実の世界、ミュンツァーから農民への矢印部分参照) 個々の欲望が渦巻いていた時代でしたので、見せしめ目的に神に背いたと罪を着せられ、殺された可能性も否定できません。 http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1321558.jpg 宗教上の罪だ!と言われてしまえば、身に覚えがなくとも神に背いたとされ、殺されてしまう。 これがメルの言う「残念ながら身に覚えのない罪」なんだと思います。 魔女狩りとなんとなく似ていますね。
158:名無しさん@何にするか募集中 2010/12/28(火) 01:15:17 ID:9pMTRUAT [sage] >>157さん 早いレスありがとうございます(^ω^)確かに宗教のことはぶらん子にはちんぷんかんぷんでしょうし、一理あると思います。 ですが女将がカトリック、そして引き取られたぶらん子もカトリックに改宗したのなら、わざわざ元ルター派を蒸し返す必要はあるのでしょうか? 領主や指導者ならまだしも、何もわからない農民の娘。 宗教改革があったとはいえ、贖宥状をすでに手にするぶらん子をカトリック教会が罪を被せる必要性がいまいち弱いように感じます。 童話=仮想世界なら、実際にぶらん子がした復讐(童話的には「肝臓返せ〜のくだり」)は現実世界では何になるのでしょう。私はぶらん子の復讐は素直に取ってもいいのかなと思います。
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