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【Roman】総 合 考 察 ト ピ
450:むりゃん 2006/12/23(土) 23:36 ずっと、気になっていたのですが、『屋根裏』の声が『殺戮の女王の意思』ならば、「少女が白いキャンパスに〜〜」の部分が私には謎になります。ミシェルを匂わせるこの文は一体何か、と。これは、「生まれておいでなさい」の台詞が『殺戮の女王の意思』ではなく、だれか“他の女”だという事を表しているのではないか、と考えました。 『殺戮の女王』を騙り、イヴェールを“幻想(嘘の世界)”に閉じ込めようとしている女の声……。幻想から出さないように、輪から抜け出さないように囁く嘘。 (『檻シリーズ』を知っている人間には、“幻想”に閉じ込める、より“檻”に閉じ込める、と聴こえるかもしれません。「檻から出る事が敵わないミシェルが、“檻”から出ようとするものを閉じ込める……つまりは、道連れ」) そう考えた上での考え。 『朝と夜』では生と死の境に属し、イヴェールは「生きながらにして死んでいる」。それは、『宝石』で“宝石”の地の底での安らかな眠りを妨げたイヴェールへの呪い。 「お前のせいで私は『呪われし宝石』という汚名がついた。安らかには眠らせはしない。そして、もう二度と私を起こさないよう、起こしもしない」 そんな呪いを受けた。イヴェールは探す。生まれる為の物語にして死ぬ為の物語を。 けれど、どの『物語』にも、その『物語』の“詩”がある。自分の入るスペースは無い。『宝石』にしても、そこではもう既に生き、死んでいこうとしている自分がいる。新しい自分の入る隙間は無い。 行き着いた『屋根裏』での台詞。彼女を『殺戮の女王』と認識し、それを真に受けたとき、イヴェールは自分を『殺戮の女王の解放者』と思い込み、生まれてくる。そして、その“運命”に捕らわれ同じ運命の“輪”の中を巡り続ける。 けれど、彼女の台詞を真に受けなかったとき、彼は様々な地平を目指し、歩み続ける。もう、生まれてこなくとも。 と、考えました。穴をいうなれば、『屋根裏』も、聴けない人には聴けないことなのです。 インターネットの環境が無い人には、この『屋根裏』にたどり着くことが出来ないのです……。そこが、一番の問題な考えです……。 妄想が膨らむといえば、クリストフが『宝石』の二つ名を広めるまで。ミシェルの『伝記的戯曲・檻の中の花』が大人気。ミシェル自身にもスポットが当てられて番組・雑誌で特集がしょっちゅう組まれるように。そこで、作者が戯曲を書くに当たって、ミシェルの殺害動機を考察してくれた男・クリストフが引っ張り出され、インタビュー。そこで……。 とか、よくわからないことを妄想しました……。 長文すみませんでした。
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