【Roman】総 合 考 察 ト ピ
712:ルオン2007/02/01(木) 21:44
図の解説です。

@夜明けの物語『天使』
歌詞の中には時間を表すような言葉は無いのですが。ラストのシーンは「夜明け」に通じるイメージがありました。ジャケットの位置を含めて考えるとこう呼んでもいいのじゃないかと。「嗚呼光を」と彼が言うのは、夜から抜け出したいが為。その思いが最後に叶う、そんな曲なのではないかと思いました。
A早朝の物語『葡萄酒』
「彼女は今日も畑に立つ 長いようで短い焔」という部分から、彼女は早朝から畑仕事を始めると予想されます。あとは、ジャケ位置もありますが。早朝は若干暗さを引きずっている部分があります。けれど、光のある昼へと向かう。ロレーネが過去を思いながら生き続けることを選んだ姿に似合うのではないかと思いました。
B昼間の物語『美しき』
単語を拾えば、ほとんどの時間を包含しています。が、モニカがハーモニカを空に向かって吹いているのは、なんとなく昼のイメージです。これもまた、ジャケ位置の感覚もあっていえることですが。
C黄昏の物語『賢者』
「彼と出逢ったのはある春の日の黄昏」。タイトルからもこの位置にすえるのが順当かと。右から左に時間が進むと考えれば、右端を朝とすれば、「君が来た朝を―」そして「君が行く夜を―」という歌にもちょうどいい位置ともいえます。
D夜の物語『腕』
「眠れぬ宵」という部分から。さらに、酒場でローランたちが出くわすということから。酒場には、ローランサンに斬られた人もいるようなので、客がいた。ということは、酒場がそこそこにぎわう時間。といったら、夕方を過ぎて深夜にかけて。だから、夜としておきました。過去の悪夢は夜に見る夢とも捉えられるので、戦争が昼間でも気にしない。
E深夜の物語『風車』
「その夜の蛮行」「星屑を辿るように」というところから、まぁ夜でしょうと。ジャケ位置からすれば『腕』よりも真夜中を過ぎている感じかもしれませんので、深夜と銘打っております。殺戮の蛮行を目的とするなら、やはり夜でしょう、ということで。
F明け方の物語『星屑』
見つけられるのは、朝、夜、の単語が幾つか。『天使』とあまり変わらない時間帯かな?と。夜明けと明け方…どっちも似たような感じですが。プルーをメインのような位置に据えると、死んで往った夜と仔犬が生まれた朝が印象的です。エトワールを考えると、彼女の名前こそが「星」で夜のイメージ。星は結構朝方でも見えたりしますから。特に冬(Hiver?/笑)とか。
G朝と夜の繰り返される物語『朝と夜』『焔』『宝石』『11文字』
ジャケットの中心、もしくは左右どちらにもあるものを拾ってみました。『朝と夜』はHiverと姫たち。『焔』はHiverの後ろの焔もしくは、人形と繋いでいる手にある青白い焔。『宝石』はHiverの胸に輝く宝石。『11文字』は下の人生のループ。
『朝と夜』『焔』は「朝と夜」の単語があります。『11文字』はどっちかって言うと、朝の物語っぽいですが、子供にとっては朝、母親にとっては夜といったところでしょうか。『宝石』も時系列に関しては歌詞からはよく分かりません。
が。これらの物語で共通する事。それは「繰り返し」。時間が進むごとに、「朝と夜は繰り返され」ます。『朝と夜』『焔』は歌詞から、繰り返しの意味は取れますし、『宝石』は誕生から再び世に解き放たれるまでに幾つもの朝と夜を越えています。『11文字』は人間の生と死の間には幾つもの朝と夜があるはず。そういうわけで、この4曲は繰り返される物語ということにしておきました。

こんな風に考えれば、ジャケットも個人的に結構納得できる解釈に…なったような気がします。
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