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【Roman】総 合 考 察 ト ピ
264:nanashi 2006/12/04(月) 22:39 [sage] 身も蓋もないことを主張しますが、「誰が嘘をついているのか」について。 作者曰く、「この物語をどう解釈するかはあなた次第」とのこと。 であるならば、十人いれば十通りの解釈が生ずると考えられ、『正解』はないと考えられます。 すると、その人が「嘘をついている人」が誰かだと思えばその人が嘘をついていることになるし、誰も嘘をついていないと見ればそうなります。 つまり、全てはその人次第ということ。誰も嘘をついていないかも知れないし、全員が嘘をついているかも知れない。 そう仮定した時、たった一人、絶対に嘘をついている人がいます。 他ならぬ作者Revo氏その人です。 『Roman』で語られる11の物語その全てが、たとえ筋が通っていたとしても、虚構に過ぎないからです。 これを否定するためには、11の物語全てが事実であるという証明をしなければなりませんが、それが不可能なのは明白です。 いずれも史実ではないからです。 嘘とは、「口から出任せ」ばかりではありません。 作品を作り出すということは、幻想をさも現実のように見せるという「嘘」に他なりません。 「嘘をついているのは誰か?」というのは、Revo氏なりの遊びのひとつではないかというのが当方の考えです。 物語中では誰が嘘をついていても、はたまた誰も嘘をついていなくても、お話にはなります。 しかし、Revo氏は「嘘」を構築し、世界を紡ぎださなければ、そこに決して『幻想物語』は生まれません。 自分自身のそれをも含めて、「嘘をついているのは誰か?」と問いかけてきている気がします。
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