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【Roman】総 合 考 察 ト ピ
416:むりゃん 2006/12/20(水) 20:58 >>415大黒さん 伯爵は、「使用人(男)の方など殺してもかまわんわ」といっております。エルの天秤で伯爵家の娘と逃げたのは、この“使用人の男”だと思われます。「殺してもかまわん」と言っておりますし、生かしておいてもまた、害になるでしょう。死んでいるのではないでしょうか(仮面の死因は、愛しい男を殺された娘の復讐によると思われますし……)。『葡萄酒』の使用人がもし、生きているとすれば娘は彼と共に生きていると、思われますが……。 ところで、私は、どうも勘違いしていた感があるのです。 『生まれてくる前に 死んで行く』 これは、いま生きている人間全員に当てはまりますよね……。よくよく考えれば、今生きている者が、『生まれる』為には、まず『死ななければ』いけないんですよね……。イヴェールはすべての生き物に当てはまる事を歌っているのですね……。 そこから、発展。 『骸の男』と『傾かざる冬の天秤』から考えるに、イヴェールは所謂、“リビング・デッド”なのではないでしょうか。 普通に考えると、生者の天秤は、まず“生”に傾いており、だんだんと“死”に傾き、傾ききった瞬間“生”に戻るはずです(鹿威しみたい……)。イヴェールにはその傾きがない。これはきわめて不自然な状態であると、私は考えます。それを、『骸の男』と言う歌詞から、『生ける死者』であると仮定しました。 生ける死者は、生きているが故に、『死に至る物語』を探す。生ける死者は、死んでいるが故に、『生まれるに至る物語を探す』。……のでは……。
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