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【Roman】02.焔 【考察】
50:文 2006/12/18(月) 04:14 失礼します。 皆様の意見を拝見していて、私見ながらこの曲単体の突っ込んだ解釈をしてみました。 その前に、他の曲と照らし合わせてみると、 少年は剣を…の『神々の愛した楽園』 ・歴史は唯記される…… =ブラッククロニクル? ・物語は詠うように紡がれ続ける…… ・物語は頁を捲るように紡がれ続ける→ 物語≒ロマン? ※歴史と物語が分けられて存在している点。 この二つは切り離して考えられるのかも。 他にも、 ・死を抱き眠る冥闇の水面渡り揺れる焔 ・その灯火を命と呼ぶなら→言霊は力と成るでしょう 言霊≒詩? とか、ゴロゴロ似通った歌詞が。 またRomanの他の楽曲も聴いて見ると。 『美しきもの』 苦しみにたゆたう生存の荒野を〜≒死を抱き眠る冥闇の水面…… 『黄昏の賢者』 まだ見ぬ者へと=子 繋がる歌物語(ものがたり)=母あるいは父の生 詩を灯す物語(ロマン)……詩≒焔?子?→子を成した父母の愛の物語? 『11文字の伝言』 私が生きた物語の証≒子の生 私の物語の意味≒物語を繋いだ? などなど、色んな繋がりが。 この中で特に注目すべき言葉として、 灯=灯火=《焔》≒命≒希望? 未来≒子≒希望? 人生≒物語 をあげておきます。 というわけで以下歌詞の分析です……偏った私見ですが。 瞳を閉じて暗闇に……≒死を抱き眠る冥闇の水面…… (目を閉じて暗闇の中)そっと触れた温かな光=小さな鼓動≒命 否定接続詞で閉じた書物≒ブラッククロニクル?=決定された終末・死 そっと触れた灼かな光=誰かの『焔』=命 ◆生と死の対比か? 我等が歩んだ此の日々を生まれる者に繋ごう...≒またその仔らへと託すのでしょう...遥かなる《年月》の祈りを…… 我等が愛した此の世界(ばしょ)を 愛しい者に遺そう...≒まだあの空へと詠うのでしょう...愚かなる《人々》の祈りを…… ◆時には避けられぬ闘争を経て、未来へと託されていくものもある、くらいですか? 煌く砂が零れても≒銀色の砂時計の砂が尽きる=死 愛した花が枯れても=死 契った指が離れても=別離あるいは死 朝と夜を繰り返し《生命》(ひと)は巡り続ける……=人生?輪廻?母と子の『繋がり』? 美しい『焔』(ひかり)を見た=朝陽≒希望? 死を抱く暗闇の地平に=夜≒絶望? 憎しみ廻る世界に≒たったひとつを天秤に架けて→争いは廻るでしょう 幾つかの『愛の詩』を灯そう≒『焔』を灯そう→命を灯そう? ◆この憎しみと争いの耐えない世界で、愛し合い、希望たる子を成して……とかそんな意味合いですか。 何れ程夜が永くとも、何れ朝は訪れる――≒耐えられぬ痛みなど何一つ訪れないものさ...(焔・ワンコーラス目のほうの歌詞) 独りで〜……=第五の地平線Romanの解釈ににまつわる云々、すみませんがはしょります(汗) 誰かが綴った此の詩を=ここが解釈しきれず。この『焔』という歌そのもの? 歴史が書を作るのか〜≒ブラッククロニクル? 永遠を生きられない以上、全てを識る由もなく ※永遠を手に入れた魔術師=ノア 朝と夜の地平を廻る『第五の旅路』≒朝と夜を繰り返し《生命》は廻り続ける……(焔・前段) ※『第五の旅路』=Roman≒人生、か? 離れたものが再び繋がる日は〜≒父母から子へと受け継がれる生=物語のことか。 ◆要するに、有限の命では某誰かのように未来を含めたこの世界の全てをメタ視点で観測することは土台不可能。 その先に絶望が待ってようがその果てに終末が待ってようが、先の見えない『暗闇』、苦しみの生を、 『焔』で照らして……『希望』を信じて歩んでいくしかないのですよ、ってとこですか。 世界とか大それたものに関わらない、ごく普通の人間の、ごく普通の生き様=人生=ロマンの賛美? 懐かしき調べ 其れは誰の唇か―― 嗚呼...《物語》を詩うのは…… ◆結びとして言うと、この焔という歌、人生讃歌、生命讃歌なのかなあと思ってます。 争いや苦しみに満ちた世界を、命という灯火・焔をもちて歩いていく……とかそんな。 長々と失礼しました。
51:たこルック 2006/12/24(日) 11:51 「焔」は意図して全体の印象を曖昧、抽象的にしている曲だと思います。 それは曲の表現せんとするものの括りが大変広く、今までの作品含めた「世界」全体をうたう曲として つくられたからでは無いでしょうか。 最初の「葬列に参列する者」達というのは「世界」での生を終え、この世を去ろうとしている者達で、 この「世界」(この世)とあの世の間にある、雨の降り続く空間のようなものを進みつづけあの世に向かい、 次に生まれ変わるのを待つ(輪廻)他ない、という事を表現しているのかなと思いました。 映像で例えると、 最初にその「葬列」の様子を描写(死のイメージ) ↓ この「世界」でのいろいろな場面、史実、いろいろな時代、それぞれの「世界」(生、この世のイメージ) がカットイン ↓ 葬列への参加=死の具体的な描写、「とある死」の描写としての「小さな棺」の描写(死のイメージ) ↓ またいろいろな場面のカットイン ↓ まとめのナレーションでしめくくり という流れになっているのではないかと思いました。 つまり、数多の気になるキーワードは今までの作品の様々な物語をふっと想起させる ためにちりばめてあるに過ぎず、(中には至極具体的に作品名・曲名が上がりそうなものもありますが) もっと抽象的に、大きなくくりで「世界」の生と死を主題に据えた曲… それが「焔」なのではないかと。
52:chiffon 2006/12/24(日) 14:32 >>50文さん 興味深くみさせてもらいました。 少年は剣を…との繋がりが多くあるようで難しい。 参考にさせて貰ったので、終端との繋がりを作ってみると、 此れは〜誰の正義か?までは既存にある詩(故郷に伝わる詩?)を、立ち向かってゆく様になぞらえておいたもの。 romanと繋がるのは点いてゆく〜少年の唇……まで。 注目すべきは「世界が失った可能性を取り戻すのは誰の剣か?」 可能性=平和とすると、聖戦時代に帝国が支配していき平和が見えない状態で、 平和を取り戻す可能性があるのは誰かという問いかけかもしれません。 この詩を口ずさめるのはローラン、もっと言うとイヴェールの繋がりのある人物であり、 ハンカチを送られた少年なのではないかなあ。 11文字は戦争中に村?から母親が少年をハンカチを持たせて逃がす。 諦めずに勇敢に立ち向かいなさいと見送る。 黄昏→11文字は繋がっているようで繋がっていないのかも。 そうなれば追憶を遡る人形の時間的には筋が通ります。 時代背景が無いので言及できませんが・・・。 そして風車はその真っ最中。とりあえずいきなり逃がされた少年は、 パニックになりながらも宝物を持って逃げようとする。 神々〜の詩は、それを見送りながら死んで行く母親の詩なのかも。 何故11文字が母親のみの視点なのか、父の無念を、母の悲しみを というので父親は戦争で死んでしまっていると考えられます。 ”異なる世界を繋ぐ《門》は開かれる”が最もひっかかるのですが、 やはりロマンの中の時系列が明らかにおかしいものがこれを指しているのかなあ。 Chronicle2ndとロマンの繋がりを単純に比喩してるだけかもしれません。 そしてそれが(ロマンの)風車→見えざる腕→焔と繋がるのかも。 焔で懐かしき調べを詠うのはその少年だった人物。 焔で喜び〜遺そう…までコーラスにじまんぐが入るのは、 この少年も一緒に歌ってるのかもしれないですね。 故郷を戦争で焼かれて父親も母親も宝物=妹だったり?をも 失った少年は黒い剣をもって復習を誓う。 黒い剣って血で染まった剣ということなのかも。 見えざる腕の時代(結構時間的に経っているのでアルヴァレス亡命後でしょう。) 戦争に参加しまくる少年。そして5年後。平和が訪れたのが焔。 常に苦難とあったと人生を振り返るという感じでしょうか。 これこそ総合に書くべきなようなきがしますがお目汚し失礼いたします。 しかしこのように考えると11文字がもっと切なくなりますね。。
53:むりゃん 2007/01/03(水) 18:30 微妙な解釈ですが、ふと浮かんだので……。 サンホラの世界で『地平』といいますと、一つの『世界』や『物語』を私はイメージします。 そして、『朝と夜の物語』の『生まれて来る前に 死んで行く』を、私は今生きている人間の、当然の原理だと解釈しております。 今、生きている私が生まれようと思えば、まず死ななければいけません。今の“生”をそのままに、次に生まれることは出来ないのです。 それを、『地平』に当てはめて考えました。『地平』をアルバムと解釈します。アルバムが再生された時が『朝』。終わったときが『夜』で、物語の完結。しかし、それは『次の地平』でも繰り返される。一つの『地平』が終わり、次の『地平』が奏でられ、それが終われば、また次の……。 前の『地平の住人』達は、次の『地平の住人』達に“愛した世界”を、“生きる事”を託して終わっていきます。 が、この歌の歌詞からして、次の『地平を奏でる者』は生まれてこなかった、と推測されます。 それは『前の“地平”がまだ、奏でられているから』ではないでしょうか。アルバム再生中(生きている)時に、次のアルバムの再生は出来ない。前の“地平”が生きているのに、次の“地平”が奏でられることはない。だから、『この地平』を歌うはずだったものは、誕生を前に亡くなった……。“歌い手”が“歌う”、「その人だけの物語」がないから……。 けれど、“歌い手”は完全には死ななかった。それは『第五の地平』が『前の地平の“生”』の中でも確実に存在しているから。だから、彼は添えてもらった人形で探す。『自分の物語』を。そえてもらった、彼の歌う筈だった『詩』を。 見つけたときに、彼はまず完全な“死”を迎えることになります。次に「生まれて来る」ために。今度こそ『第五の地平』を歌う為に。 ……と、言う解釈なのですが、強引な感があるのは認めます……。もう少し、表現力が欲しい……。
54:鈴蘭 2007/01/23(火) 02:39 初書き込みさせて頂きます。 確かな確信を持てずにいるのでそうであって欲しいという願いもこめた上で私が思った事を。 焔の曲頭〜10秒程のところなのですが、クロセカでの聖戦の4曲目の2:40辺りから始まる数秒の部分、 アルヴァレスの葬儀が行われた教会の鐘の音色に似ているなと感じました。 また、焔の歌詞に「否定接続詞で綴じた書物」と預言書を髣髴させるような部分や 「歓びに〜白い朝 哀しみ〜黒い夜」と白と黒で表現をしていたり、 曲の最後に鴉と思われる鳥の羽ばたきと鳴き声のような音が入っているように聞こえるので 私はクロニクル(2nd含)全体とリンクさせているように受け取っています。 それとスレ違いの内容も含むのですが、むりゃんさんの>>53の書き込みを拝見させて頂いて私の中で一つの繋がりが生まれました。 焔の「独りで寂しくないように〜生まれぬ君に贈ろう……」の部分での死んでいる(恐らく…)赤子なのですが、 この子はHiverであると同時に、11文字の伝言で生まれてきた赤子だと思えます。 11文字の伝言で母親は「産んだのが誰であれ本質は何一つ変わらない」と歌っていますし、 Hiverは仏語で冬の意味を持つので「冬の朝に生まれてきたアナタ」と彼の名前は関係があるように思えるので。 それに加えむりゃんさんの解釈をお借りするのですが、 11文字の伝言→朝と夜の物語と聞くと、 伝言の旋律(前の地平線)が終わっていないのに朝と夜の物語(次の地平線)が始まっています。 その為に正しい形で地平を奏でられずに彼は生まれて来る前に死んでしまい、本来は次の地平線で生まれてくるはずだった彼の肉体は双子の人形と共に棺に入れられ葬られているのではないのでしょうか? そしてHiverの精神は自身の変わりに双子の人形の精神《ヴィオレット》と《オルタシア》に自分が生まれるに至るRomanを探させているのでは無いかと思います。 まだ細かいところで色々あるのですが上手く纏められないのでこれくらいにしておきます…
55:荒野 2007/01/24(水) 23:56 初めまして。 皆さんの意見考えに感嘆しながら読ませていただきました。 私からも一箇所・・・ 「否定接続詞で綴じた書物が」 の、否定接続詞=meis ではなく(mais)ではないかな?と うち間違いなどでしたらいちいち突っ込んでしまって申し訳無い限りなのですが・・・ 所持している教科書に出てくる否定文で使われる接続詞は(mais)の方なので気になり書きこませていただきました。 ne、ではないかという意見も他所で聞きましたが、先の方が仰る通り発音がnuになりますし、 まず否定文に使う時は ne 動詞 pas というようにpasとセットで否定になる訳で違うかなと 勉強中の身なので違うかもしれないですが・・・ またmaisは和訳すると(しかし、だが)となるので 否定接続詞で綴じた書物 は「しかし…/だが…」で幕を綴じている、その続きがないためにその書物の続きが分からない=「歴史を操る」 人々を翻弄する、と考えてみたのですが・・・ 他の曲との関連性などはよく分かっていないので、この曲限定で考えてなのですが・・・
56:荒野 2007/01/25(木) 01:11 連続失礼します・・・ 途中で投稿してしまいました。 最初と途中にはいるコーラス、私はレクイエムの旋律に似てるなぁと。オルガンの和音の移動とか。葬儀=レクイエムみたいなイメージが・・・ 冒頭の部分は歌詞にも葬列と出てきますし雷のような天気の悪そうなゴロゴロという音とともに葬列のBGM的なものとしてとらえてました。鐘の音は教会から葬列をおくるときのものかな?とか 独りで寂しくないように〜 と入る前にコーラスが入り、その後に冒頭と似たような動きのオルガンのような和音の移動が聞こえたり 死を連想させる部分に入れているように感じます。 またオルガンの所がとても静かでオルガンのみな感じなので教会の中で棺に人形を入れてるのかな?とか・・・ コーラスの上に昇っているような上から降ってくるような感じが、昇天するさまと焔が降ってくるような感じにもとれるかなぁとか 凄くまとまりの無い文ですみません・・・ 聞きながら書いてるうちにどんどん想像が広がってまとまらなく・・・!!!(汗) 無駄に長くて本当にすみません!!しかも連続(汗)
57:ピッコロマン 2007/01/26(金) 21:45 初めて書き込みします。宜しくお願いします。 ふと思ったことです。既出でしたらすみません! 「契った指が離れても」の部分で私は「Ark」の監視卿を思い出しました。 Arkの歌詞で「失った筈の〈左手の薬指〉が虚しく疼いた」とありましたから。 〈左手の薬指〉を失った→契った指が離れても,というわけです。 まだ考えている途中なので何とも言えません。 意味がかえって繋がらなくなってしまうかも知れませんが… 皆さんの意見を聴きたいと思います。
58:大黒 2007/01/26(金) 23:04 >>57 ピッコロマンさん はじめまして 私はArkの「失った筈の〈左手の薬指〉が虚しく疼いた」というのは本来あるべき幸せを失ってしまったという比喩で用いられてると思います 左手の薬指というと、やはり結婚指輪を彷彿とさせますよね そして結婚とは人の人生の中で1・2を争う幸せな瞬間です 監視郷は恐らくソロルとフラーテルを使って何らかの公にできないような人体実験をしていたのでしょう 「失った筈の〈左手の薬指〉が虚しく疼いた」というのはその人体実験に関わったばかりに本来帰る事が出来た幸せな世界を失ってしまったという意味に捉えてます そして「契った指が離れても」の部分ですがこちらは誰か相手がいてその相手と何らかの事情で離れ離れになってしまった事を歌ってるように思えます Arkの場合はどちらかというと過去の出来事をイメージしますが焔は現在進行形をイメージします なのでもしかしたらArkの監視郷は過去にそういった別れを経験してるのかもしれませんね
59:ピッコロマン 2007/01/27(土) 11:05 >>58大黒さん なるほど…そのような考えは自分の中に無かったので衝撃を受けました。 今よくよく考えてみると 「朝と夜は繰り返す」のところで歌われている歌詞は 何か抽象的なものの比喩表現だととった方が意味が繋がる気がします。 「契った指」だけ結婚にストレートに繋がるのも今となってはおかしく感じられます。 それから45〜49のあたりで話されていた「永遠を手に入れた男」については みんなの大辞典「黒の予言書」の項に書いてありましたよ。
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