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【Roman】05.星屑の革紐 【考察】
93:nanashi2006/12/02(土) 14:05
>>90-92の説は非常に納得のいくものだと思う。
前後のつながりなどはともかく、自分もそのように考えていた。
>>87の説に、「死んだのは両方では」とあるが、それはどうかと思っていた。
しかし、よくよく考えてみると、以下のような解釈も可能だと思い至ったので、とりあえず書いてみる。
プルーの死とエトワールの死は、時間軸上ほぼ同一であった。
これは「急に吹いた突風」という「死の暗示」によって、二人が引き裂かれたことから。
ちなみに、「突風」と「死」を結びつけたのは、「風」は「風車」を連想させるため。
また、「弱い姉だ」以降が、これから死に逝く者の言葉のように思えるという説にヒントを得た。
確かに、「弱い」から「死ぬ」のは、ストーリー上決して逸脱した話ではない。
さて、エトワールが死んでいるなら、プルーの腹から「黒銀の毛並みを持つ仔犬」を取り出したのは誰か?
それは死したエトワール自身、つまり、澪音である。
正確には、黒銀の毛並みを持つ仔犬とはその通り仔犬ではなく、プルーの魂であると思われる。
夜に死んだ犬の腹から朝に仔犬を取り出すのは、タイムラグがありすぎるためにそう思い至った。
死した二人は物語という制約を超越した存在となり、「懐かしくも美しい『澪音の世界』」に旅立つ。
しかし、上記の説にはいくつもの矛盾点がある。
まず一つに、朝はこのアルバムでは「生」の象徴であること。
であるならば、黒銀の毛並みを持つ仔犬は文字通り『誕生した』と考えるのが普通である。
さらにもう一つ、突風を死の象徴と考えるには、「風車」という「首を刈る存在」が不可欠である。
しかし、この曲にはそれはない。
であるなら、むしろ「革紐を離した」ことが「別れの象徴」であり、
その後「プルーが死んだ」こと以外は語られていないことから、エトワールが生きている可能性は低くない。
また、エトワールが生きていないと、黒銀の毛並みを持つ仔犬を取り出した人物が分からない。
歌詞の中で2回しか登場しない父親がここで何の説明もなく登場するのもちょっとおかしい。
ただ、この曲が同じアルバム内の他の曲とどのような関係にあるのか、未だに謎である。
ここが分かれば、より深層の物語が見えるはずだが……。
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