下
【Roman】06.緋色の風車 【考察】
71:大黒 2006/12/06(水) 00:27 >>70むりゃんさん 難しいですね。まあそう簡単に答えを出させてくれないからサンホラの考察はこんなに楽しく盛り上がれるんですが 『怯え縋るような瞳が←逃げ出した僕の背中に灼きついた』 という一文から推測すると少女は少年の助けを待っていたというか助けてくれるものと思っていたようにも考えられます この場合少女は逃げ出した少年の事をよくは思わないでしょうね でもそれだと自分の説が崩壊するのでもう1方の視点から 『怯え縋るような瞳が←逃げ出した僕の背中に灼きついた』 のところにかぶせるように「逃げて・・・???」という台詞が入ります そこを聞き取ると少女は少年だけは助けたかったように思えます となると少年が逃げ出せたのを見て少女は一安心(というのも変な言い方ですが)したでしょう この場合は少女も少年を恨んだり憎んだりする事なく死んでいったと思います この2つのうちどちらをとるかは…もう聞いてる人に任せるしかないのかも^^; >>69 エリ組でも前のアルバムに収録されてた『Ark』と『Yield』がアレンジを変えて入ってます 私はCD全体での統一性を図ると同時に前の作品を買ってくれた人も楽しめるようにしようという領主様の遊び心を感じますがどうでしょう
72:むりゃん 2006/12/06(水) 23:57 >>71大黒さん 確かに。「簡単に出ない答え」これがあれから止められません(笑) 私には、「まって、ま……」と聴こえる箇所ですね……。イヤホンを買い換えて、じっくり聴く必要がありますね(『黄昏』の賢者を探す男の足音の前の「ウィーン」は空耳なのかもずっと気になって……(スレ違いすみません))。 けれど、「逃げて」と言われて逃げた後、背中にやきつくほどの視線が来るのですから……。うーん……。 少年に助かって欲しいと思いながらも、本心では助けて欲しかった気もします。複雑な心境かもしれませんね。
73:大黒 2006/12/07(木) 00:25 >>72むりゃんさん 「逃げて」といった後の視線は少年が振り返らずに逃げていけてるかどうかを見届ける視線という事でどうでしょう? ここで足を止めてしまっては少年まで殺されるので自然と強い視線になったという事で 怯え縋るような瞳というのは捕まえられた後で状況がはっきりと掴めずに混乱した少女の気持ちが出てるのだと思います
74:Inari 2006/12/07(木) 20:36 [sage] はじめまして。(この掲示板に書き込むのははじめてです) >>67むりゃんさん すごく興味深い意見だと思いました。 そーいえば、大部分が少年の一人称で書かれているけれど、 少女の側の気持ちについては何も言及されていないんですよね。 わたしは、少女は少年を恨んで死んでいったと思います 彼女は怯えきっていて、縋る様な眼で少年を見た。 それなのに彼は自分を置いて逃げてしまった。 何が起こったのかわからないような混乱の中で、 自分の手を掴んでくれ、精神的支柱となってくれた唯一の人が、 いざとなったらその手を自分から放したのだから。 少年にしたら、命は惜しいでしょうから、 卑怯だと分かっていても、そういう風に体が動いてしまったのかもしれません。 だけど少女からすれば、それが自分への裏切りであることには変わらない。 どんなにふたりが好き合っていても、 そのことに関しては赦さなかったと思いますよ。 ところで、もし少年=ローランサンだったとしたら、 そのことも判っていて、復讐に及んだのではないでしょうか。 (因みに自分は、『腕』のローランサン=『風車』の少年≠『少年は剣を…』の少年 と考えています) 彼女が自分を恨んで死んだことに、変わりないことは判っていた。 赦されることなどもう望めない。それでもそうせずにはいられなくなった。 大切なものを(少女の命も、さらには自分を好いてくれていた彼女の気持ちまでも) 失って、残されたのは後悔と自責と、彼女を殺した男への空虚な憎悪。復讐だけだったから。 復讐を遂げ、走り去るローランサンの高笑いはなんだかみじめな笑いに聞こえます あれは実はとても乾いた笑いで、その後は虚脱状態のまま生涯、 赤毛のローランみたいに飲んだくれてひどい暮らしをしたのかなぁ…とか思ったりもします。 そして死ぬ間際(鳶色の子供に殺される間際?)にも、 まだ彼女を見捨てて逃げたことを悔やんだまま逝く…といいなと思います。 でも心のどこかでは、来世で結ばれることを望みながら。 (“もし生まれ変わったら…”。これだとあんまり図々しいかな;) えー、ローランサン好きが高じてこうなってしまった妄想半分なんですが(… そういう解釈をする人もいるんだー、と思っていただければ幸いです。 貴重な書き込みが読めて嬉しかったです。ありがとうございました。
75:大黒 2006/12/07(木) 22:50 >>74Inariさん はじめまして うーん、私は少女は少年を恨まずに死んでいった派なのですがどうなのかなぁ 皆さんの考えを見てると恨んで死んでいった派が多いので不安になります 『怯え縋るような瞳』をしていても彼女は少年まで巻き添えにする事は望まなかったのではないでしょうか はた目には醜い裏切り行為かもしれませんが彼女の中ではしっかりと整理というか覚悟は出来いたと思います もし少年を恨むような事があればその後でしょう 逃げ出した少年が自分を助けるために救援を連れて戻ってくると思ってたのに二度と姿を現す事はなかった それが少女には許せなかったのではないかと思います その後、少年=ローランサンは成長しても自責の念と少女を自分から奪った者達への恨みだけは忘れなかったと思います そして復讐を果たして彼女の墓前にその事を報告してその後は誰も行方を知らない… こんなストーリーを考えてみましたがどうでしょう
76:むりゃん 2006/12/07(木) 23:42 >>大黒さん ああ、自分を心配する気持ちがこもった視線を、自らの罪悪感がゆがめて伝えてしまった、と……。恐怖の只中においてきてしまったのだから、そういうこともありえるでしょうね。 でも、彼女のなかで、自分の運命に対する整理が出来ていたかは、なんとも言いがたい感じです。 うーん。「待って」か、「逃げて」かはっきり聴こえたら……。 >>74Inariさん 私も妄想半分です……。復讐しての高笑いが虚しく聴こえたから、私は、「剣を取らない」を選んだともいえます。剣をとり、復讐を果たしても、少女が少年を恨んでいるのなら、彼の「生まれ変わったら」が酷く自己満足に聴こえて嫌だった、と言う事が妄想の元です。 それなら、「次は勇気を持って、勝てなくても、君の側から離れない」の方が自分的にはカッコよかったのですね……。剣を取ったのなら、『次は逃げずに、共に散ろう』なあたりに違和感を覚えてしまうのです。力を欲し、剣を得たならば、それで戦って守るからでいいのではないのか……、と。ので、武力を欲さなかったというイメージをここに持ちました。 でも、少女の憎しみを分っていて、それでも、って事も確かにありえますね……。
77:あむ 2006/12/08(金) 23:21 この曲と関連がどれほどあるか知らないが3rdのlostにも「緋色の花」って曲があって そこでは「花」になったらしい少女が「森」に来る兵士を殺していくという話が展開されている 紅玉の笑い=赤い宝石の笑いのような表現もあるから関連性があるようにも取れる
78:Inari 2006/12/09(土) 00:14 >>大黒さん レスありがとうございます。 少女の気持ちについては、記述がないので想像で書くしかなかった…んですが (ちなみに私は、彼女の最後の台詞は考察の参考に入れておりません。 人により違って聞こえるようですし、どうやってもはっきりとは聞き取れない仕様みたいなので。) その説でいくと、少女は少年を恨んでおらず、まず逃げ切ってくれることを願っていたけれど、 少年のほうは多少なり恨まれたと思っている(自責の念を抱いている)ことになるのでしょうか。 (「僕の背中にやき付いた」は彼の、少女に対するうしろめたい感情の表現ということ?) それはそれで通じそうですね。自分の意見とは別に、概ね同意できます。 >>むりゃんさん レスありがとうございます。 あっ…自己満足なのは復讐そのものではなくて、「生まれ変わったら」のほうでしたか。 それへの反論は今の所見つからないなぁ。(自分でも「図々しいかなぁ」と書いてしまった通りで。) 復讐に及んだことに関しては>>74で書いた通り、独り善がりと判っていてそうした、と思うんですが。 それに、「盾か、それとも剣か」。この問いに対する答えとして、 「共に散ろう=剣も盾も棄て、せめて君と共に逝こう」 があるのだとしたら、 確かに少年はローランサンではありえなくなりますね…。(あの人はずばり「剣」を引っ提げて出てくるわけなので) ・・・正直、それでも合点がいってしまうような気もしてきました。 「連結なし」という考え方はある意味一番スマートなやりかたに思えます ただ、自分の中でどうしても引っかかるのは、 そうすると『見えざる腕』の中でのローランサンの位置づけが微妙な感じになることです。 「金髪のローラン」と同じく「赤髪のローラン」を恨んでいた「誰か」ぐらいの扱いで、 「金髪のローラン」を復讐劇の舞台から引き摺り下ろす役割を負っていたに過ぎないのでしょうか。 にも関わらずわざわざ名前がついていたりするのが奇妙で引っかかるんですよ。 やっぱり彼にもそれなりの背景が用意されていたほうが自然な気がするので、 個人的には『腕』のローランサンの正体は風車の少年、と思いたいです。
79:AK 2006/12/09(土) 00:33 「待って」なのか「逃げて」なのか凄い気になるw 少年は一人逃げる時少なからず罪悪感があったから少女の最期を 『怯え縋るような瞳』で「待って…!」と言ってるように聞こえ 少女は少年に生きて欲しかったから最期に ある種の決意を込めた瞳で「逃げて…!」と言った。 私個人は少女は恨みまでは行かなくてもとても悲しい思いを訴えたんだろうと思うのですが…。
80:大黒 2006/12/09(土) 01:12 >>76むりゃんさん 少年は一種の恐慌状態に陥ってたと考えられますからね 罪悪感と自責の念にさいなまれ加害妄想的なきもちでいてもおかしくないと思います その結果が少女の視線をゆがめてしまった事に集約されるのではないでしょうか >>78Inariさん 私も少女の気持ちについては想像を働かせて書いてます というか一切の記述がないのだから全ては想像の域を出ないんでよね。これいっちゃおしまいですが(笑) 私の少女から少年に対する思いはInariさんので概ね合ってます 少なくとも《宝物》といわれるくらいですからお互いにそれなりの仲だったんでしょうし 「盾か、それとも剣か」の問いかけでは私緋色の少年=見えざる腕のローランサンという立場をとってるので剣を取ったと思います マキシの時になかった『狂0105しい《季節》を経て…少年の《時》は流転する…』という歌詞。これが鍵を握ってると思います 『狂0105しい』という事は少年は普通の精神状態ではいられなかったと推測されます。恐らく自責の念とともに少女を奪ったものへの憎しみを募らせていったのではないでしょうか そして見えざる腕で異国の酒場でついに仇である赤ローランを見つけ復讐を果たしたと 『灼けつく《刻》』というのは少年が成長していく中で彼の心を支配する負の感情を現してるのではないでしょうか そして、『凍える《瞬間》』というのは全てが終わった時、つまり復讐の完了を意味してると思います その後、見えざる腕に出てくる鳶色の瞳の少年によって殺されるのか自らで命を絶つのか天寿を全うするのかは解りませんが 『嗚呼…もし生まれ変わったら 小さな花を咲かせよう…』 『ごめんね…次は逃げずに 君の傍で共に散ろう』 というのは来世でこそ幸せな暮らしを手に入れようという少年の願望の現われだと思います
上
前
次
1-
新
書
写
板
AA
設
索
【Roman】06.緋色の風車 【考察】 http://gukko.net/i0ch/test/read.cgi/Roman/1164202727/l50