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【Roman】08.美しきもの 【考察】
26:misatch 2006/11/27(月) 19:45 >>16 みつばさんの「モニカとロランの視点の歌詞が交錯している」という意見には非常に納得できるのですが、それだと最後の台詞以外の全てをYUUKIさんが歌っていることが引っかかります。歌姫は複数いるのになぜわざわざ一人で……? そこから考えると、「其れは〜→」の四つの段落は「モニカによるロラン視点の代弁」では無いでしょうか? ロランの病気についての書き込みを読むうちに、ポカフェリ(GUNSLINGER GIRL)のリコを連想しました。彼女は義体になる前は四肢に障害があって病室から出たことがなかったという設定で、これはポカフェリの彼女の曲の歌詞にもあったので領民の皆さんにもご存知の方が多いかと思います。 領主様が以前インタビューで「曲の内容は、日常のいろんなことからインスピレーションを得ている(要約)」と仰ったことを聴いた覚えがあるのですが、ポカフェリの制作過程で「病気のために生まれてから一度も病室から出ていない子ども」というインスピレーションを得て、「美しきもの」に反映させたと考えるのは穿ちすぎでしょうか。 リコは身体の障害だけでしたが、ロランは言語や知能にも障害があり、さらに長生きも出来ない「病」だとしたら? 「小さくても姉に」なったことが「嬉しくて誇らしかった」モニカとしては、何も出来ない弟は余計にかわいらしくて世話を焼くうちにロランの視点での台詞を言うようになった、とか…… また、知的な障害のある人や認知症の進んだ人が「言語的な干渉」には殆ど反応しなくても「音楽」や「絵」には反応するとか、簡単な言葉を返すということも聞くので、ロランのためにモニカが演奏した音楽や描いた風景画が曲のキーワードになっている、とか…… 思いつきを補強しただけの説なのであんまり纏まってません(汗)
27:アナゴ 2006/11/28(火) 16:09 『私は世界で一番美しい光(焔?)を見た その花を胸に抱いてロランの分も歌い(詩い?)続けよう』 「美しきもの」より 『美しい焔(ヒカリ)を見た 死を抱く暗闇の地平に 憎しみ廻る世界に 幾つかの愛の詩を灯そう』 「焔」より この二つのフレーズはなんとなく似ていますが何か意味はあるのでしょうか? これを基に、焔の歌詞と対比してみると結構似たような描写が多いかと思って挙げてみました。 「焔」 「美しき」 ・死を抱く暗闇の地平→果てしなき地平(死) ・生命(ヒト)は廻り続ける→生命(ヒト)は遣って来る&過ぎてゆく ・道のりは常に苦難と共に合った→苦しみに揺蕩う生(の荒野) 単なる偶然なのか意図的なものなのか、自分の考察に都合の良い一部を だけを抜き出しているだけなのか何ともいえませんが 少女(モニカ・・・とする)が育ったのが「焔」に出てくる人物かも…と妄想しております。 「美しき」で自分の妹or弟を亡くしてから、ある種のヒトの生死について自分なりの 悟り(?なんか上手く表現できん)を経て「焔」では仲間や自らの子の死に際し…みたいな感じで。
28:アナゴ 2006/11/28(火) 16:12 ちなみにモニカが育った姿という考察は最後の語りの部分からです。 語りは皆口さんですが、彼女の声だと大人に聞こえます。 歌の方はYUUKIちゃんなので歌は少女時代で、語りは回想ではないかと思います。 それとも設定では少女なのかな?でもそれだったらもう少し若い感じの声の人使うだろうし…。 それと、ラストで教会の鐘の音が入ってるように聴こえますがソラミミかな? 多分ロランの葬列の鐘の音だと思うのですが。 長々と妄想垂れ流してスミマセン。
29:e 2006/11/29(水) 01:43 ≫25 大黒さん、はじめまして。 私も、「苦しみに揺蕩う生存の荒野を『美しきもの』探すように駆け抜けた」の 歌詞部分について考えているのですが、未だに首を捻っています。 『美しきもの』って何だろう? 歌詞に、 ・『美しきもの』...集める為に...生命は遣ってくる…… ・『美しきもの』...集める為に...生命は過ぎていく…… とあるので、(人が/もしくは全ての生あるものが) 死んで生まれ、生きて、そしてまた死んで生まれる。 ・・・この繰り返しの現象に、とても親密に関係し合っているように思います。 また、大黒さんの言われた、歌詞の最後の部分。 苦しみに揺蕩う生存の荒野を 『美しきもの』探すように駆け抜けた 果てしなき地平へ旅立つ(中略)美しいと思ったよ…… ・生存の荒野を→駆け抜けた 生きて死んでいく様を表現しているような気がします。 曲を聴いていて、歌い手さんが「季節」という単語をフランス語で歌っているのか 私には「せぞん」(→せいぞん→生存)と聞こえます。きっと耳の錯覚と思いますが。 あと、他に気になったのですが。 ロラン(病気してた方とする)は、「綺麗」は言ったけれど「美しい」は言わなかったこと。 モニカ(お姉ちゃんの方とする)が、死に逝くロランの寝顔が「美しい」と思ったこと。 「美しきもの」は、この曲の中でもっとも謎が強いと思います。 同時に、≫27でアナゴさんが言ってくださったように、他の曲(特に「焔」)と リンク(繋がっている)部分なのかも知れません。 ・・・・・・そう、考えてみました。
30:大黒 2006/11/29(水) 02:15 >>29eさん とりあえず 「苦しみに揺蕩う生存の荒野を『美しきもの』探すように駆け抜けた」 の議論はお互いもう少し歌詞が練れてからという事にして 「せぞん」は英語の「シーズン」のフランス語発音なので耳の錯覚ではないですよ 『君が抱きしめた短い季節』 『君が駆け抜けた眩い季節』 この2つからロランはそれほど長生きできなかったのではないでしょうか でも、そんな短い季節でもモニカにとっては何物にも変えがたい眩い宝だったのだ思います
31:e 2006/11/29(水) 02:36 二度目投稿失礼いたします。 ≫27 コメントを読んだ時、「確かに似てるな、この歌詞たち…」と思いました。 8曲目「美しきもの」より “私は世界で一番美しい光(焔?)を見た その花を胸に抱いてロランの分も歌い(詩い?)続けよう” これは弟・ロラン(とする)の死の場面で、姉・モニカ(とする)が 言った(もしくは思った)台詞だと思われます。 そこで、私なりに歌詞を考えてみました。 “美しい焔(ヒカリ)”とは、ロランの命(生命)の灯火。 “その花を胸に抱いて”とは、モニカの命。もしくは、ロランの思い出と思われるもの。 “歌い続けよう”は、生きること。 …を表現しているのかも知れない。 2曲目「焔」より。 “美しい焔(ヒカリ)を見た 死を抱く暗闇の地平に 憎しみ廻る世界に 幾つかの愛の詩を灯そう” この第一段目を、モニカの視点で歌っていると考えてみました。 “美しい焔(ヒカリ)を見た”…ロランの命の灯火を見た。生命の輝き。 “死を抱く暗闇の地平に”…いま正に尽きようとしているロランの命の灯火。死。(もしくは次の生への路) また“焔”を朝、“暗闇の地平”を夜だと仮定してみると、こんな風にも取れそうです。 →(ロランが死んだ)夜に朝日が差す様。 「焔」と「美しきもの」。この二つの曲はどちらも「生」と「死」が関係しています。 歌詞にも類似点が多いことから、(完全とは言えませんが)少なからず繋がっているのではないかと思います。 しかしモニカの存在が「焔」の方へ干渉してくるかは、残念ながら私の考え(頭)が追いついていないので 強くいえません。ごめんなさい。 ≫28 確かに鐘の音が聞こえます。 もし「美しきもの」が葬式で終わり、「焔」が葬式で始まっている曲だとしたら、ここも この二つの曲が繋がっている部分だと思われます。 …と考えてみました。二度も長々と個人の考えを書いて、大変失礼致しました。
32:白 2006/12/01(金) 00:15 「隔離された部屋の中に風景画がある」という意見に対してですが、僕は実際の風景であると思います。 理由は「其れは」で始まる4つの季節の表現の中に「風」「鳥のさえずり」「蝉の時雨」などの視覚以外による情報があるからです。 また、「ロラン」と「モニカ」が兄弟であるとする意見が多いようですが、「モニカ」は第三者ではないかと思います。 恐らく、兄弟と中の良い少女だったかご近所さんだったのでしょう。 だからいつの季節でも「モニカ」の歌声が聞こえるのではないかと。 季節に関してのくだりは恐らく二人で過ごした季節を姉が思い出しているのではないでしょうか。 そして其れを思いながら姉は絵筆を取る。 最初と最後の段落は絵を描き上げ、天国の「ロラン」を思い「口風琴」を奏でているのではないかと思います。
33:大黒 2006/12/01(金) 00:54 >>32 私は風景画派ですね。やはり最初と最後の『天使が抱いた窓枠の画布…ねえ…その風景画…綺麗かしら』 と風景画とはっきり書かれてたからです 視覚以外の情報はその時その時でロランの側にあった季節の証ではないでしょうか モニカ第三者説ですがこれはよく考えるとその可能性はありますね。というよりその可能性のほうが高いかな? わざわざ歌の中に自分の名前をて『綺麗な音…唄うモニカ』というのも少し違和感がありますし もしかしたらクロセカのバラッドとルーナのように恋人同士だったのかも ただ歌の作りからいってやはりロランには兄弟がいたような気がします。おそらく風景画を描いたり歌を作ったりしたのがその兄弟なのでしょう
34:白 2006/12/01(金) 08:32 >>33 あ、はい、風景画そのものは存在すると思います。 ただし、ロラン存命中には描かれておらず、ロランの死後に描かれた物だと思うのです。 四季表現に置ける視覚外の情報については「風が運んだ」と外的要因があるので・・・でもかかるのが「花弁」だからちがうのか・・・な? でも隔離施設だとそういう物を持ち込めるのか、という疑問もあったのでこれについては思い出であると考えています。 最初は「風景画」を「窓枠をキャンバスに見立てた比喩表現」かとも思ったのですが故人を思い描き上げた風景画の方が綺麗かな、と思いました。 比喩表現であるかもという考えをまだ微妙に捨て切れてない辺り優柔不断です、はい。 関係ないですが、僕は皆口裕子さんの声は少女の声に聞こえます。 多分聞いたことのある役柄(某水瀬家の母親さんと某土星の人)の差だと思いますが・・・
35:冷凍 2006/12/01(金) 14:44 >>34 私も風景画はロランの死後に描かれた物だと思います。 「風」や「鳥のさえずり」「蝉のしぐれ」などの表現は、 季節をわかり易く表現するものであり、 実際にロランは窓から美しい風景を見て、視覚以外のものも感じていたのではないかと。 モニカはロランが過ごした「美しき」季節を思いながら、風景画を描いたのではないでしょうか。 「あの季節の風は心地よかったね、」 「あの季節には蝉のしぐれが聞こえたね、」 というように。 そうしてロランが過ごした「美しき」季節を描いた風景画は、モニカにとって「美しきもの」になりえるのではないでしょうか?
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