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Sacrifice統合質問スレッド【ネタバレ注意】
9:転載中 ★ 2007/11/12(月) 00:11:12 ID:3Q/XQWjF いまさら - 鷹宮 (2007年03月08日 03時55分11秒) いまさらながらSHにはまった新参者の意見ですが。 まず始めに、 妹障害者説が多々出ておりますが、私は先天的だったと思います。 「神に愛されたから生まれつき幸福だった」となっている箇所から少なくとも生まれた頃は違ったはずだと言う意見もありますが、ずいぶん前に書かれた中にもあるとおり障害者だからこそ特別な存在であると捕らえられていたと考えられます。(残念ながら現在ではほとんどの人間は障害者に対してマイナスのイメージしか持ちませんが) そんな妹だからこそみんな世話をやいていた。 姉から見れば自分と違って妹は皆から大事にちやほやされている特別な存在。 そのうえ見た目も特別であれば(美女?アルピノ?)サク姉が妹を天使のように捕らえてもおかしくないでしょう。(姉は信仰心が高かったようですし) 次に、 サク姉魔女説ですが、コレはないのではと思います。 「惨めな思いにさせる 妹なんて死んじゃえば良いのに」 これは子供なら誰でも考えるような本の些細なこと。特別強く願い神に願うようなことでもなければ潜在的に自らの中に眠る特別な力を呼び起こさせるような強力な思いでもないでしょう。(自分がまだ小さいときに年下の兄弟姉妹が出来た人なら自分がかまってもらえず寂しくなってついついそんなことを考えてしまうと言う気持ちも分かるでしょう) ところがここでサク姉の気持ちと同調するように自体が転がることでサク姉は魔女?と言う意見が皆様からでてくるし、サク姉自身は神と言う存在が本当にいるのだと幼いながら思い込み深い信仰者になってゆくのだと思います。 あと、何の力も無い少女が村人を焼き殺せるのか、という意見は村人が一箇所にというのもありですし、誰かが先に書いてた通りこの村は時代背景的にもそれほど大きな村ではないと思われますし、周囲に自然も溢れていただろうから意図的に夜中に火をつけて周れば村全体を焼き尽くすのも容易でしょう。(特に農村だと牧草を溜め込んであるでしょうからそういう箇所につけて周れば火の回りも速いでしょう。家の屋根なんかも映画なんかで見るような茅葺な感じだろうし) 妹に対して村人が行った外道な所業は先に出てる通りだと思います。 けなげに働く姉を気遣う男達。だが実際のところその気遣いは姉に対する純粋なものではなく姉の知らないうちに障害のせいで行為に対する知識のない妹を犯しているという罪の意識、そしてその罪が発覚しないようにするためのカモフラージュ。しかし、そんな村の男達の怪しい行動は朝から晩まで働きづめの姉はともかく他の村の女達にはうすうす感づかれている→この辺りから男と女とサク姉の空気の差が出てきてサク姉もちょっと疑問に思う。 そんな折に妹妊娠発覚。 姉は信仰心と天使のような妹が村の男とつうじているわけがないという考えから神の御子を授かったのだと思い込もうとするが村の連中は気づいているため押しかけてくる。男は皆身に覚えがあるため黙り込んでいる(こんな異常事態ですからやっていないのだったら何かしら発言するはずですからこれは全員と取っていいでしょう)そして女の方はうすうす分かってはいたがそんな男達の様子を見て確信、姉妹の世話を特に焼いていたっぽい若女将がまず始めにぶち切れそこから乱闘→家の外に引き出され姉リンチされ目の前真っ赤意識が途切れ途切れ、神父(やっぱ皆が掲示板で交したような意見を言わず速攻で火あぶりに走る辺りこの人も行為をやっていたのかな?)の言葉により妹火炙り、姉発狂、村を火の海にと言う流れかと。 あっ、それと[→side:A→]の「多大な犠牲を盲目のうちに払い続け」の盲目を実際に目が見えないと捕らえている人もいるようですがその可能性は低いと思います。 いくら村人が全員で凶行に走ったといってもそいつら全員焼き殺すなんて尋常じゃありません。まず普通の精神状態では出来ないでしょう。 おそらくは殺された妹の仇をとるためにサク姉も狂い盲目的に、つまり他のことを考えられない精神状態で凶行に及んだのかと。 姉妹二重人格説は残念ながらないでしょう。 色々と無理があるでしょうし、なによりYokoyanさんのサイトで見れるように妹の絵が姉とは別にちゃんとありますから Re: - J (2007年04月14日 22時28分42秒) はじめまして。 私も妹は先天性の精神障害(発達遅滞)だったのだと思うのですが・・・。 議論に上がっている「神に愛された」という詩ですが、この表現は (西欧の文学作品などでしばしば登場するのですが) 重度の発達遅滞の(ほとんど会話が成立しないような)方を 遠回りに指す言葉です。 狂気というものは、現代では、治療すべき病気として語られますが 近世以前では一種の神的なもの、人間性を離れたもの(=人間性を超えるもの)として 認識されていました。 (蛇足ながら、このへんの詳しい研究はM.フーコーでも参考になさって下さると面白いかと・・。) そうすると「生まれつき幸せだった」というのも妹の障害を指す言葉のように思えてきます。 世俗的な悲しみや苦労が全く理解できず、いつもにこにこ笑っている妹を指して そのように言ったのではないかな・・・と。 姉の職業 - さらかま (2007年07月30日 02時57分48秒) はじめまして。一サンホラ初心者でございます。 チラシの裏に甘えて個人的にサクリファイスで思ったことを。 姉の職業に関してですが、私は初めてこの曲を聞いた時から、姉は娼婦とまではいかなくても、所謂「夜のお仕事」なんだなーと思い込んでいました。 勿論昼は昼で違う仕事で。 お水関係といいますか、この時代にそういった職業があったのかも不明なのですが(汗)。 夜に働ける仕事って、そう多くはないと思うんですよね。現代ならともかく。 「村の男たちは優しくしてくれたけど」の記述からもそう考えたのですが… …とはいえ、姉の職業がなんであれ、実は歌的にあまり関係はないかな、と思ってはいます。(笑) ところでどうでもいいことですが、ABYSSサイドの中でサクリ姉だけが、愛する者を自分の手にかけていないのですね…たまたま?っていうか今更? 復讐 - どるふぃん (2007年11月06日 17時07分49秒) はじめまして。サンホラについ最近出会った者です。 大分今更のようになってしまっていますが、私の意見を述べたいと思います。 私は最初、「火あぶり」と聞いて、妹が火あぶりにされている火が風であおられ、見ていた村人たちをも燃やしたのかな…と思いました。 この考えには、とある小説がとても影響しているのですが……。 でもそれでは「罪深きものは全て、等しく灰に還るといい!」という姉のセリフと矛盾が生じますね…(姉の意思関係ない) かといって姉が魔女というわけではないかな…と思いました。 もし魔女だったなら事前に対処が出来たかなあ、と。 大した根拠ではないのですが…。 まとまっていない上大した根拠もない説ですみません。 でも可能性の一つとして考えていただけたら嬉しいです。
10:ひろせ 2007/12/03(月) 02:10:21 ID:d6uT5nLg SH初心者ですので、至らない点も多いかと思いますが、個人的な見解を。 まず妹は皆様の言う通り知的障害があったと思います。 又、姉が「生まれつき幸せ」と言った理由は可愛いからと言うことともう一つ。 その障害の事ではなかったのでしょうか。妹は知的障害のために「精神が幼い」=「いつまでも純粋」であり、 姉はこの世の汚い部分を見ずにいられる妹を羨ましく思ったのではないか、と思いました。 そしてこの事からと、母の言葉が「昔から」人とは違うと言うニュアンスを 含むような言い方をしているのでやはり障害は先天的なものであったと思います。 又、妹が高熱を〜のくだりから母が亡くなるまでは不幸な偶然の重なりであり、 「姉=魔女」と言うのではなく、姉が神に信仰心を募らせる事の伏線であったように思います。 そして姉の仕事=夜の仕事と言うことに関しては否定派です。 それならば朝夕働く必要は無く、「それなりに幸せ」でも無いかと思います。 しかし、一度もそういったことをした事が無いと言う訳でもなく 多少はあったのではないかと思います。 「村の男達は優しくしてくれたけど 村の女達は次第に冷たくなっていった」 という言葉は後の妹の事以外にも姉に掛かっているんじゃないかなぁ、と思います。 そして最初に述べた考えの「この世の汚い部分」も此処に掛かってくるのではないかとも思いました。 それは私が最初に述べた事が正しい事が前提ではありますが。 「それなのにどうして〜」と言うくだりの時間軸は妹が焼かれている所であり、 「妹が子供を〜」と言うくだりは姉の回想であると思います。 又、「何を喚いているんだろう?」「気持ち悪い」は、やはり錯乱状態で 脳が言葉の意味を考える事を拒否していて理解できず、衝動的に若女将に掴みかかり 村人達に取り押さえられた為土の味と、口が切れたための血の味であるのではないでしょうか。 またこの事からやはり姉の年齢は15〜20以下で妹はその2〜3歳下であると思います。 そして「男達が口を噤んだ」という事で、皆様同様 やはり妹は強姦等を強制されていたものと思います。 ガブリエル云々に関しては皆様が口論しておりますし、其の辺に関しましては知識皆無なので割愛。 そして火炙りと言う判断を出した神父は姉にも妹にも行為に及んでいたのではないかと思いました。 姉が後に村に火をつける事が出来ると言う事は姉は生きている。 しかし魔女狩りの対象者(=妹)の家族(=姉)が生きているのは不自然ではないでしょうか。 と言う事は神父は妹にのみ火炙りの刑を言い渡したと言う事になります。 これは、私が思うに妹は妊娠している事で火炙りという以外に、この姉妹を忌み者にしていた事で 男達に腹を立てていた女達に対する体の良い生贄であったのではないかと思います。 しかし2人を火炙りにすると忌み者とする対象が居ない。となれば妹は火炙り決定なのだから 姉しか居ない、という事で姉は火炙りを逃れたのではないかと思いました。 それ以外にも姉を火炙りにすると妹の面倒を誰かしらが見ることになる等、色々と不便が出てくる等の 理由から姉が残されるのは村の事情上必然であったのではないでしょうか。 村に火を放った方法は「地平線への鍵」様の考察の通りで良いと思いますが、 ミサ等の時まで生きていられたのは、上記の理由で生かされたためではないのかなぁ、と思いました。 長文で散文失礼致しました。 強引な解釈もありますが味方の一つとなれば幸いです。
11:るか 2007/12/04(火) 20:03:12 ID:TzDZayHf SH初心者で未熟者ですが、初カキコさせていただきます。 いろいろな考察があってなかなか読んでいて面白いです。 妹が障害者だった、っていうのは今まで考えもしなかったことなので、かなり新鮮な意見だなと思いました。 私は妹が障害者だった、っていうのには賛成です。 ただ、妹が障害者ではなかった、っていうのも興味深いなぁと思います。 世間には世渡り上手っているじゃないですか。あんな感じで愛想もよくって純粋で、容姿も可愛くて、いつもにこにこしてるような子だったのかも知れません。 けれど、精神的には幼くていろんなことを回りの人にやってもらっていたとか。 そんな浮世離れした性格と容姿だったために、母は死に際に「あの子は人とは違うから…」なんて言ってたんじゃないかなぁと思ったり。 浅知恵ですけれどorz(実際障害者説の方が筋通ってる気がします;) あと、サクリ姉だけ愛する人を殺していないのは何故なのか、についてなんですが、ABYSS娘達は言い換えれば全員「愛する人を失っている」わけですよね。 そういう意味で見ると姉も別に浮いてるわけではないと思うんですが、どうでしょう? もしかしたら、「愛する人」というのは村人達のことだったかも知れませんし。 小規模な村だったら全員と顔見知りだし、母親が生きている時はきっと村人達とも仲が良かったでしょうから。 あくまでイチ意見です; それでは、乱文失礼しました。
12:陽炎 2007/12/05(水) 17:20:27 ID:Xy+gFnR6 未熟ながら初めてカキコいたします。 妹が障害者というのは私もとても新鮮な考察だなぁと思いました。 私が考えたのは、妹には霊感のような力があったのではないのでしょうか? 火炙り=魔女狩りと考えるなら、妹には魔女と呼ばれるようなそれなりの 超能力のようなものがあった? 母親の「あの子は他人とは違うから」という台詞を、「変わった能力を持った 妹を、お姉ちゃんが守ってあげてね。」とゆうふうに考えた結論です。 あともうひとつ。単に妹は本当にとても美しく、多くの男を魅了してしまうような 子だったとも考えてます。 「神に愛されたから」とゆう台詞をそのまま取れば、妹は本当に神に愛されてしまい、 殺される事によって神の元へ行ってしまった。と。 神が人間の女に恋をする、という神話があったのでそのように考えました。 ………突飛な乱文、失礼しました。
13:side-S- 2007/12/10(月) 12:45:57 ID:WOIsAfWa はじめまして。早速ですが思ったことを少し…というか私なりの解釈を。 姉=娼婦(又はそれにあたるもの) 妹=盲目(又は精神障害) 母が死に、姉は夜の仕事をするように。 姉が居ないうちにと妹を慕う(体目的?)男が家へ。 妹が強姦(複数?)を受ける。 それは一日では済まず、毎晩のように違う男に犯される妹。 やがて妹は身篭る。 女将暴走。「泥棒猫〜」のくだりは妹が男を誘惑したと勘違いしたところから。 姉「何を言っているんだろう〜」は、妹がそんな事を出来るはずが無いのに…という意。 「純潔」〜「火炙りだ」までは村人の会話。 誰もガブリエルを見ていないし、男は妹に暴行などしていないと言う。 ならば誰の子か。ガブリエルを見ず、父親が居ない⇒悪魔の子。 ならば産む前に火炙りだ…… 自分に罪を擦り付け、挙句殺した村人をあなたは優しいから総てを許すのでしょうね。 でも、私は赦さないから。 周りが森なので、森の数点に火をつけて森を焼き、逃げられなくなり村人は焼け死ぬ。 姉は少し火が消えた村を歩き、殺すために生き残りを探していた。 そして、仮面の男と出会った。 という解釈をしておりました。 支離滅裂ですいませんでした。
14:教会焼き 2007/12/13(木) 18:32:32 ID:6tv+fvgT 初めまして。私なりの意見を述べさせていただきます 村に火をつけた…、村の周りの森等に火をつけた。というより、教会に火をつけたんだと私は思います。 ジャケットのABYSS面でも燃えているのは教会なので…。 マリア様、ガブリエルというあたりから教会のイメージがあるので・・・ ミサのような日に村人達が教会に集まった時、姉は教会を火炙りにしたのかな、と。 また。もしかすると姉や妹の父親が神父様だったのではないか…と最近思うように なりました(色んな人の意見を聞いて、ですけれど) 文章が成り立っていない駄文で申し訳御座いません
15:疑問点を整理 2007/12/19(水) 02:05:03 ID:r7z6fLvJ はじめまして。SH初心者の未熟者ではありますが書きこさせていただきます。 疑問点を整理してみると、割と一般的なものに近い意見になってしまいましたが。 「かもしれない」とついているところなどはとくに、推測というよりは想像で補った部分が大きいです。 ・妹は障害者 「一人では何も出来ない」「神に愛された」などの言葉から 「生まれつき」脳(精神)に障害があったと思われる(高熱による後遺症ではない) このころの考えでは「子供=小さな大人=労働力」なので「小さいから働けない」ことはないと考えられる。そのため「働けない=子供」ということは考えにくい。また少なくとも妊娠できる年齢だということからも、その図式は否定される ・妹の高熱 常々感じていた妹への嫉妬がはっきりと「死んじゃえばいいのに」と言葉になった、その翌日に偶然にも妹が高熱を出した (姉の呪いによるものではない) これは、あるいは高熱の兆候が前日にもあり、それをやたら気遣う母親を見て妹への嫉妬が特に強くなったなども考えられるので、ただの偶然ともいえない ・母親の死 妹の看病による、心労を含む過労により免疫力が低下。で病を得る。 母の存命しているころから貧しかったことが予想されるため、例えば妹の薬を買うため、いいものを食べさせるために食事を削っていたりもしていたのかもしれない そのため、妹への呪いがが母に移ったとまで考えるだけの必然性はない そして母の最期の言葉がある種の呪いともなって、姉は妹を盲目的に溺愛していく 妹のために母を失ったという妹への憎しみが、母の言葉によって狂愛とも言える感情にすりかえざるを得なかった? 愛憎は表裏一体だと考えると。 ・働く姉 妹が働いていないことからも「妹は障害者であった」ことが伺える。 また、「姉が『夜の仕事』として娼婦のようなことをやっていた』という意見があるが、夜に出来る職業はそれだけではないから(大体ただで妹の方とそういう行為は出来るのに金を払ってまで器量の悪い姉と寝るという男はあまりいないだろう) 仕立て屋から下職など貰っていたのかもしれない(仕立て屋が姉妹の世話を焼く、にも通じる) ・家に残った妹 男たちが優しくなったのは妹と寝るためのカモフラージュ。妹の世話(たとえば食事を運ぶなど)を時々代わりに頼んでいた、なども考えられる→小さな村だから村人を信頼していたならそれもありかと。 (妹の世話を焼いてくれる→優しい!) 女たちが冷たくなっていったのは、男をとられたことに対する恨み もしくはそ知らぬ顔して妹を「売っている」姉に対しての軽蔑 (姉は妹の『行為』に気づいていなかったのかも知れないが、村の女たちはそうは思わなかった) 精神に障害を持つ妹はそのような行為を「悪いこと」だとは思わなかった 最初は抵抗したかも知れないが、男に諭されて納得してしまったのかもしれない それについて、妹の口から姉に告げられることはなかっただろう ・妹の妊娠 仕立て屋の若おかみ 「世話を焼いて」…姉に仕事を与えていたことかもしれないし、姉の不在のときに多少妹を世話していたのかもしれない そういったことをしていたのは若おかみでなく大おかみのほうで、若おかみはずっとそれをよく思ってなかった、なども考えられる で、主人を「寝取られて」いたことに対する怒りが妹の妊娠によって爆発。 妹の妊娠に最初に気づいたのが若おかみなのかもしれない ・断片的な記憶、断罪的な罵声 「仕立て屋の〜張り飛ばした」→「私は〜つかみかかった」→「緋く染まった〜苦い土と錆〜頭上を〜」(→姉も殴られた) のちに裸足であるのは、この時に脱げたか、家の中でつかみかかってそのまま引きずり出されたからと考えられる ここは妹が連れて行かれるのを止めようとしたけど姉も殴られて止められなかったんだろうなあと。 「純潔の…悪魔の契り…災いの種…マリア様の…誰もガブリエルを…火炙りだ」について、…部分を少々無理やりですが補ってみますと 「『純潔の』うちに身ごもったというのか」 「もしや『マリア様の』生まれ変わりか/『マリア様の』ような処女懐胎なのか」 「いや、『誰もガブリエルを』見ていない」(補足:ガブリエルはマリアに受胎を告知しに現れる) 「それならこれは『悪魔の契り』によって妊娠したんだ」 「ああ、こいつはこの村の『災いの種』だ」 それならば、 「火炙りだ」 といった感じでしょうか。まあ、だいたいです。 順番がばらばらなのは「断片的な記憶」なので順番は当てに出来ないから、というのとおんなじような応酬が何度も繰り返されたと考えられるため聞きとった順番は関係ないだろうというのとの二つの理由からです。 ・妹の火炙り 「悪魔と契った」ことで妹は魔女だとされた。また生まれてくる子は悪魔の子であるので、その子の出生を未然に防ぐ意味もあったのだろう。また中世のキリスト教的考えの中では、この結論は容易に導き出されたのだろう。 「悪魔とはお前たちのことだ」という台詞は「妹と契ったのは村の男たちだ」という意味で言ったのではないのだと思われる。「神の御子では〜」の台詞からも、姉は最後まで妹の純潔を信じていたことも否定できない。もちろん知っていて目を背けていたという可能性もある(だとしたらこれが『背徳的行為』にあたる) ただ何にせよ結果的にそのことを指摘していることが、皮肉として私たちの目に映るわけである。 妹が最後に残した言葉が、村人への恨みの言葉ではなく「ありがとう」だったことが、「全てを許すのでしょうね」の根拠になったのだろう。 もし妹が本当に魔女だとしたらこの時点で火炙りを回避できたと考えられる。 「火に触れて覚醒した」という意見も、流れから見れば少々無理があるだろう。これでは姉も「妹が魔女であった」と認識してしまうはずだ ・姉の復讐 「地平線の鍵」さんで触れられているように、姉は教会に村人を閉じ込めて焼き殺したのでしょう。 妹が火炙りにされた後、その災いを祓うためのミサなどが行われたなどということが考えられる。それなら安息日などを待たずとも、姉は村人全員が集った教会に火をつけることができたはずだ。 「裸足の娘」という描写からも、妊娠が発覚した夜の事件からずっと教会を焼くための準備をしていたと考えられはしないか。 事件のときに靴が脱げたのなら、の話ではあるが。 姉が魔女だったとしたらやはり火炙りから阻止できたはずなので、これも考えにくい。 そもそもABYSSサイドの世界観に、純然たる「魔法」というのは違和感がある。 というわけで村人を集めた教会に放火(村人丸焼き)→村の家々に放火→村全体で揺らめく焔の向こうに仮面の男 の流れになるでしょう。 「村全体」に姉も含まれているかどうかは果たして分かりませんが。 妹は村のために犠牲[Sacrifice]になり、村人たちは姉の妹への狂愛の犠牲[Sacrifice]になったのです。 うわあ、激しく長くなってしまいました。 最後にAbyssの共通点は、「盲目的な狂愛」「背徳的な行為」(同性愛、近親相姦、殺人など)「狂愛の対象を失い、自らも身を滅ぼす」だと思われます。まあ「背徳的な行為」と「狂愛の対象を失い、自らも身を滅ぼす」は同じであることが多いですが。(サクり以外では自分の手で愛する人を殺していますもんね) 常識はずれな長文乱文失礼致しました。
16:名無しさん@パレード参加者 2007/12/28(金) 18:30:35 ID:NwI7wvIh タイトルの「Sacrifice」についてなのですが…、 これまでの考察を拝見する限り、「Sacrifice」とは妹を指す、と、おおむね解釈 されているようです。が、私は「Sacrifice」とは妹だけでなく、姉も指すのでは ないかと考えております。 その理由は、作中で語られている通り、妹は「ひとりでは何もできない、可愛い天使」 であり、姉は「可愛いけれども世話の焼ける妹」を、自分を「犠牲」にして、面倒を 見続けていた、と感じられたからです。 これまでにも考察されている通り、恐らく妹は昔の言葉でいえば「知恵遅れ」、 「人とは違う」子である妹は、その容姿の美しさと無邪気さが可愛がられる一方で、 一時も目を離せないような、危ない行動を度々取っていたことでしょう。 また、後の事件(性的虐待)を予感させるような出来事も、すでに起きていたかも 知れません。 姉は、(父親のいない、貧しい家庭のようですし)大黒柱である母を 手伝う一方で、妹の世話もせねばならず、遊ぶ暇もなかったと思われます。 となれば、つい妹を憎んでしまったとしても、仕方のないことでしょう。 しかし、ついそんな憎まれ口をきいた(愚痴のようなものですが)直後に、妹が 高熱を出して寝込み、驚いた姉は神様に懺悔し、妹を助けて下さいと願います。 時々世話に疲れて、憎らしく思っても、やっぱり愛する妹。 幸い妹は全快し、姉は喜びとともに、妹への愛を再確認しますが、今度は母が (たぶん過労で)倒れ、息を引き取る。 母の「あの子は…あなたが助けてあげてね」という遺言を、姉はどんな思いで 聞いたのか。この先、何年も何十年も、自分が妹を守っていかねばならない。 姉は、きっとこの瞬間、恋も結婚も諦めたことでしょう。 敬虔なキリスト教信者を想像させる姉は、妹と二人の生活を守ろうと必死に働きます。 「夜も働く」ことから水商売を連想された方もおられましたが、敬虔な姉の態度から して、それはなかったでしょう。 働くすべを持たない妹は、当然その間、一人で置いておかれることになり、ろくな娯楽も ない村に、美しく(少なくとも性の対象になる程度には)成長し、しかも子供同然の従順な娘、 とくれば、起こるべきことが起こります。「ただで相手をしてくれる便利な娼婦」とばかりに、 やがて村中の男たちが彼女を弄ぶようになる。そして、その後ろめたさから、男たちは姉妹に 優しく振舞うようになり、それを嗅ぎつけた女たちは逆に冷たくなっていく。 しかし、毎日寝る暇もないほど働いている姉には、異変に気付く余裕はない。しかし、なにか 変だ、とは感じていたのでしょう。 「断片的な記憶」という言葉からは、「急に優しくなった男たち」「冷たくなった女たち」 「ある日様子のおかしかった妹」などの、姉が「何か変だ」と感じていたその時々の出来事が、 次々に思い浮かぶ様子が想像できます。 敬虔な姉は、もしかしたらそうした出来事を、できる限り善意に解釈しようとしていたのかも しれません。例えば、男たちは純粋に妹を心配してあれこれと優しくしてくれたのであって、 しかし女たちはそれが面白くなかった、程度に。 しかし世界は暗転し、しかも、恐らくは姉が一番尊敬し、信頼していたであろう神父からも 裏切られ、そして妹は火刑に処されて、「村の秩序を守るための『Sacrifice』」になる。 では、姉は? 姉は、まさしく自分の青春の全てを「Sacrifice」にして、守ってきた妹を殺されたのです。 姉もまた、「村の秩序を守るための『Sacrifice』」にされたのです。 その事実に気付いてくれる人もないままに…… 以上の解釈から、私はタイトルの「Sacrifice」を妹と姉、2人を指すものと捉えます。 そして、姉に焼き殺されたと思われる村人たちは、「Sacrifice」に数えようとは思いません。 「誰かや何かのために、自分のものを投げ捨てること」が「犠牲」という言葉の意味ですから、 村人はそれには当てはまらないと考えます。 以上、いかがでしょうか。 長くなってしまいましたが、お許し下さい。
17:Sca 2008/01/06(日) 01:29:08 ID:4raPfmno 稚拙な文で申し訳ありませんが、皆さまの考察に心を打たれたと同時に自分の考えについての意見も聞きたかったので初めてですが書き込みをさせていただきます。 この意見は「わたしがより面白い、幻想的だ」と思ったように皆さまの意見を組み合わせたような感じにもなっております。 色んな方の否定意見も読んだ後、わたしなりの面白さをとった意見ですと先に宣言しておきます。 まず私は『姉は魔女』『妹は障害者』『姉と妹は双子』『姉妹ともに【Sacrifice】』『妹はエル』という考えです。 全体的な流れとしては16の名無しさんとほとんど同じ考察です。 まず母・姉・妹の貧しい三人暮らしで、村はみなさんが語られているようにキリスト教徒。 障害を持つ妹への村人の優しい態度に「誰もに愛される」と姉が解釈。 もちろん容姿的に美しかったことも優しさの原因だったであろうし、人間の心理としては自分よりも弱い人間の世話をしてあげることは優越感を感じてしまう、というのもあると思います。 そこで姉が妹に嫉妬、「死んじゃえばいいのに」 姉が魔女、という意見より、妹は寝込み、また姉が懺悔することで妹の快復。 魔女否定派の方の意見に、代償として母を選ぶことはおかしいという意見がありましたが、姉は自分が魔女だということが無自覚だったと私は思います。 設定が前後してたいへん心苦しいのですが、姉と妹は双子、そして妹は障害者。 妹の障害のかわりに姉が魔女の力を受ける。 姉はただ神に祈っているだけであったとしても、魔女の力がそれを実現。 姉はそれを神の恩恵だと信じ、神への信仰をより厚くする。 母が倒れたのは一種の等価交換であると思っています。 高熱を出させたり、快復させたりということがいくら魔女でも簡単にやらせてもらえるとはあまり思いません。 姉は『盲目のうちに』母を代価としてしまっていた。 母は妹に対しての【Sacrifice】という考え方は私はすきです。 ここまでが母が亡くなるまでの歌詞考察です。 朝な夕なはたらく姉と、病気のためはたらけない妹。 姉が働いている間妹は村の男に性的暴力を受ける(神父は含まない) 男たちは姉妹に優しくするようになり、村の女たちは男たちの行動に気付き、嫉妬で冷たくなっていく。 ただ、男たちが姉に優しくなったことが、後ろめたさなのか下心なのか、迷うところです。 何も知らない姉に心が痛んだのか、それとも、もし姉が仕事の最中は優しくしてくれた男に妹を頼んでいたと考えれば「優しくしておけば機会がより増えて得だ」という男の下心の線もありだと思っています。 姉はおそらく何も知らなかったであろうが、魔女の勘というかうすうすおかしいと感じてはいた。 それでも熱心なはたらきには神の加護があるだろうと前向きに暮らしていた。 妊娠が知られ騒ぎになり、姉妹の家に村人が集まる。 ここでの若女将の行動は混乱と、もしかしたら自分の夫が犯人かもしれないという焦り、不安、嫉妬からの『泥棒猫』 若女将はきっと姉の職についてや妹などの世話も焼いてくれていたんだろうと(妹の世話は、最初の頃…若女将→美しく成長したころに男たち、というのもありかな) 殴りかかった姉は動揺した村人たちのリンチにあい、『鉄の味〜』のあたり。 皆さまが聞き取り考察していた受胎告知のあたりは賛成意見なので省略。 神父は村の混乱を最小限の被害で抑えようと姉妹を村の【Sacrifice】に。 姉と妹は隣りまたは向かいあわせで火あぶりにされ、妹は姉に微笑みながら「ありがとう」と死んでいく この「ありがとう」は「今まで育ててくれたこと」に対してか、「守ろうとしてくれたこと」か、どちらもだと思います。 姉は妹が死んでいくのを見ながら、魔女としての力を暴走させ、火を村へと呪として返す。 裸足は「異端」や「魔女」の象徴。 姉は「村の【Sacrifice】となった妹」の【Sacrifice】として、村人を焼いた罪により奈落へと落ちていく。 最後に仮面の男と姉妹について。 仮面の男は、病的な肌の白さや美しさによるエルとの酷似や姉の「エル」発言により、妹を「エルなのだろうか」。 けれども妹が死んでしまったので、魔女である生き残ってしまった姉を「妹のかわり=【Sacrifice】」として仮面の男がパレードへ連れて行く、といったかんじでしょうか。 また、「見ていた」ということにより面識があったのか、といわれればそうではない気がします。 姉が見た先に男がいたので姉は男を見続けたのでは、と。 男がわざと姉に見られに行った、でしょうか。 姉の視界に男が入って行った?なんといえばいいのかわかりませんね…; あ、魔女の力で男をなんとなく悟ったというかそんなかんじでも面白いかもしれません。 ようするに、「村のために命を捨てた妹=Sacrifice」と「妹のために奈落へ落ちた姉=Sacrifice」であると私は思います。 村人がSacrificeであるという意見は、最初から最後まで全く違うパターンの解釈としてはとても面白いと思います。 結果的に皆殺しにあっているので、「この3人の母子の人生のSacrifice」として。 ぐだぐだしていますが、私の言いたかった意見はいずれにせよ先に述べてあるほうだと解釈ください。 長々と読んでいただきありがとうございました。
18:つばさ 2008/01/27(日) 01:07:53 ID:9A7O3erl [himoris@hotmail.com] Sacrifice=良いことのために何かを犠牲にするまたは犠牲になること。そして良いことを起こす、または悪いことを断ち切るために、神の前に生贄を捧げる儀式。この物語において、「Sacrifice」とは何を意味するのでしょうか? 妹が村人の犠牲になったと考えるのが一番自然。でも、私はそれだけではないと思います。このSacrificeの主人公は姉。私は姉にとってのSacrificeの意味を考えたいのです。 神に愛され、生まれつき幸せだった妹。誰からも愛される妹。妹は障害者であるという説もあるようですが、私はそうは思いません。姉はそれを妬ましく思い、さらに自分を惨めに思い、妹への嫉妬で苦しむのです。障害のある妹であれば、いくら美しくてかわいがられても、自分が健常であることに救いを見出すでしょうし、ここまで苦しむでしょうか?私は、その逆で、妹は姉にそんなささやかな救いの余地も与えないほど、どこからどこまで完璧な存在だったと思うのです。妹は文字通り、神に愛されて生まれた子。生まれつき神の子として村人から崇められ、恐れられる存在だったのではないでしょうか。だから、「一人では何もできない可愛い天使」。生まれたときから崇められ、妹が何かしようとすると、誰もが手伝ったのでしょう。 もう一つの鍵は今際の時の母の言葉。 「妹は他人とは違うから お姉ちゃんが助けてあげてね。」 死ぬ寸前まで母が気にかけ、言わなければならなかった「違い」。それはとても大きな「違い」。 村人から崇められる娘と一緒にいて、この母親は毎日どういう気持ちだったでしょう。 自分の子としてかわいいながらも、神の子として恐れ多く、また人間を超越する気味の悪い存在。恐らく、姉と同様、母親も心の中に沸き起こる様々な暗い気持ちに葛藤したことでしょう。 神の子とちやほやされているうちは、姉が助ける必要も無いでしょう。しかし、母親は、娘に対する異常なまでの村人の崇拝の行く末、娘の将来に大きな不安を感じていたのです。 妹が高熱で倒れた、それは神の子を身ごもったときだったのではないでしょうか。 そして、この母親はいち早くそれに気が付いたはずです。 その日から母親はそれをひた隠しにしたのでしょう。 娘を守りながらも、心のどこかでは信じられない。 そうこうするうち、急に自分が病に倒れる。 これは神の罰に違いない。主よ、私はあなたの子を信じ、守ることができなかった。 母親は、自分が果たせなかった役割をもう一人の娘に託します。 母親の死により、姉妹の境遇も変わります。 貧しいながらも片寄せ合って暮らすのは、村人が妹に距離を置き始めたから。 神の子の母親が突然死んだ違和感。そして目には見えない妹の変化。 男たちは優しかったが、女たちは次第に冷たくなっていく。 彼女たちは、きっと妹の変化に敏感に気づいていったに違いありません。 ある夜、妹の妊娠が明るみに出ます。 神の御子を宿したと言っても誰も信じてくれません。 「あれだけ世話を焼いたのに、恩知らず。」 神父でさえ、悪魔といって怒声を浴びせます。そしてお腹の子供ごと火あぶり。 いくら敬虔なキリスト教でも、婚姻前に子供を身ごもっただけで火あぶりにはなりません。 それは妹が「人とは違う」絶大な存在だったから。 村人たちがこれまで信じ、尽くしてきたから。 その信仰を裏切った。実は魔女で悪魔の子をみごもったに違いない! 妹は、これまでも、村人たちにとって、愛するべきものであると同時に、恐れ、気味の悪いものだったでしょう。それがこの一件で、一転して憎むべきものに変わってしまったのです。 それでも妹は村人たちを許し、その罪を一身に引き受けて死んでいきます。最後に「ありがとう」という一言を残して。 姉は妹の死を悲しみ、村人を恨みました。しかし、それだけではありません。同時に別な感情もありました。 自分を殺す村人を許す妹、死ぬって時に礼を言うなんて、どこまでお人よしで、ばかなの?私はそんなあなたを守ってやることができなかった。母との約束を守れなかった。あなたは死んでまで私を惨めな思いで苦しめるの? 葛藤で苦しむ姉はそれを解き放つために、儀式を行う。 私は「違う」。村人とは違う。私は妹を信じる。悪いのはみな村人だ。 私は「違う」。妹とは違う。私は村人を許さない。 「あなた達」がやらないのなら、私がやる。 私は「あなた達」とは「違う」。そう、私が罰を与える。 心を覆い尽くす悲しみ、憎しみ、怒り、そしてこの狂った世界を断ち切るように荒れ狂う炎。奈落に落ちていく彼女。それが彼女にとってのSacrificeの本当の意味ではないでしょうか。 以上、長くてすみません。私の妄想と笑ってください。
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Sacrifice統合質問スレッド【ネタバレ注意】 http://gukko.net/i0ch/test/read.cgi/elysion/1194793417/l50