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☆思いついた舞台設定を嵐のように出し合うスレ☆
77:★玉川雄一 2003/10/26(日) 16:55 『出師の表』 機は熟した。 策動を続けた謎の南中校区を制圧し、新体勢も機能し始めた新生帰宅部連合。 新入会員もそろそろ落ち着き、本格的に活動を再開し始めている。 初代総帥、劉備から後事を託された諸葛亮もまた、前途有望なアシスタントを得て張り切っていた。 迸る熱いパトスが生み出す同人誌で学園の文芸界を席巻し、ひいては帰宅部連合の地位を盤石ならしめんがために… その渾身の作品も無事入稿し、彼女はある決意を持って新総帥である劉禅のもとを訪れたのだった。 「…で、りょーちゃんはどないにしたいのん?」 「私は先代の劉備さんから引き継いだ同人活動を基軸に据えて生徒会に挑むつもりです。 腕っ節の勝負ではいかにも分が悪い。対抗戦のメインはやはり文化系活動ということで…」 蒼天学園は今こそ三者鼎立状態であった。(※公孫氏の遼東キャンプは問題外) 部活・サークルの有り様はもはや数年前のような群雄割拠状態ではなく、 異種の団体がより大規模な連合を形作るようになっている。 一つが、蒼天通信を核として学園の体制側に位置するいわゆる「生徒会勢力」。 一つが、文化系の比重の高い「帰宅部連合」。 一つが、ウォータースポーツ系連合の「長湖部」。 この三つが、学園の覇権を賭けてしのぎを削っているのである。 時には問答無用で腕っ節に任せた紛争が勃発することもあったが、 原則としては校則に則った「対抗戦」で優劣を付けるのが暗黙の了解として存在している。 その際、大きく分けて二通りの方法が存在していた。 まず、「同じ土俵」で競うもの。これは種目の得手・不得手による不公平をなくすためであるが、 もちろん限られた範囲内で個々の所属の特色を生かすことは駆け引きの内に含まれている。 先代の天下分け目を飾った「官渡公園の決戦」は、それがサバイバルゲームという形を取った一例である。 その中で、袁紹勢と曹操勢、それぞれ傘下のサークル・部活の活かし所が勝負の鍵となったことは記憶に新しい。 一方で、純然と各々の部活・サークル固有の活動そのものの成果を競う対抗戦も存在した。 この場合は各々所属する団体が異なる以上必然的に異種対決となり、 得てして「対決」の形をとり得ないことが多く、勝敗は「判定委員」に委ねられる。 もちろん、判定委員は当事者双方ともに利害関係の存在しないことを前提とするものであり、 この方式によるならば、それぞれがその本来の活動内容をフルに発揮できるという点が特徴となる。 二つの方式はどちらも一長一短であり、学園は原則として双方の併用を推奨していた。 もっとも、先代の時期には後者の方式があまり重んじられなかったであるが、その理由としては、 方式の決定に対してイニシアチブをとることの多かった生徒会長、曹操の志向であるとも言われる。 彼女は極力異種部活・サークルの「横の繋がり」を重視していたといわれ、 数多くの部活・サークルができるだけ協同して対抗戦を行うことを望んでいたというのである。 続く
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