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★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
46:takayuki 2002/02/26(火) 20:03 [fuk_tak@hotmail.com] 曹操の涙 前編 曹操はもう二年を終えようとしていた。 官渡公園の戦いで袁紹を倒し、生徒会長になった曹操。 曹操は順風満帆だった。いつも笑っていた。 だが・・・ 今日は違った。 今日の顔は悲しそうである。まるで幼馴染の友がしんだかのよう・・・ 「郭嘉、元気でね・・・」 曹操は涙をこらえて言った。 郭嘉は曹操の参謀として活躍した。蒼天新聞の部費集めのため、競馬をしたこともあった・・・ 「私は大丈夫です。会長もお元気で。」 郭嘉は言った。後ろには郭嘉の親がいた。 「郭嘉、ぜったい帰ってきてね・・・」 「もちろんです。会長。会長のために再び学校へ帰ってきます。」 郭嘉は静かに言った。 「郭嘉・・・ぜったいに・・・ぜったいにだよっ・・・」 「わかっています・・・会長。もう行かないと・・・」 郭嘉は後ろを向いた。車が用意してある。郭嘉と親は車に乗り込んだ。 「郭嘉、本当に元気でね・・・」 「わかっています。会長。心配なく。会長もお元気で。」 郭嘉の乗った車は校門を出て・・・遼東の方へ向かった。 「郭嘉ーーーーーー元気でねーーーーーーーー!!!」 曹操はできる限り手を振った。しかし、車はどんどん小さくなり・・・とうとう消えてしまった。 「郭嘉・・・あっ!!」 曹操は自分が手にしているものを忘れていた。郭嘉にプレゼントしようとしていた、あるものだった。 「どうしよう・・・そうだ!!淵!!淵!!・・・ああ、もう!」 すると後ろから夏侯淵がバイクに乗ってやってきた。 「淵!!ちょうどいい・・・あのね・・・」 「曹操、わかってるって。乗りな。飛ばすよ!!!」 夏侯淵は走り屋として有名だった。案の定、時速百数十キロで走り出した。 続く
47:takayuki 2002/02/26(火) 20:05 [fuk_tak@hotmail.com] 曹操の涙 後編 「早く!!早くっ!!」 「わかっている!曹操!!」 少し先に車が見えてきた。 「淵、もうすこし!!」 「わかってる・・・いくわよッ!!!」 やっと追いついた。さすが走り屋夏侯淵。車は止まり、郭嘉が降りてきた。 「郭嘉、これ!!」 曹操はてに持っていたあるものを手渡した。 「ありがとうございます。会長。最後にこれだけ言わせてください。公孫姉妹はかならず降参してきます。無駄に攻めないようにしてください。」 「わかった。郭嘉。言うとおりにするよっ!」 「会長、行かせてもらいますよ。」 「郭嘉・・・ほんとうに元気でね。」 曹操は言った。 「郭嘉・・・もどってこいよ。」 夏侯淵も言う。 「夏侯淵先輩も会長もありがとうございます。かならず戻ってきますから。」 ふたたび郭嘉は車に乗る。そして・・・車は走り出した。 「郭嘉ーーーー絶対帰ってきてねーーーーー!!!!」 車は再び進みだした。曹操も夏侯淵も手を振っていた。郭嘉も手を振る。そして・・・車は消えた。 「淵、かえろ。まだ仕事がのこってるわよ。」 「帰りも飛ばすぜ!!」 数ヵ月後・・・ 曹操は赤壁島の戦いで敗北した。 悲しむ曹操にもっと悲しい知らせが入ってきた。 「郭嘉死亡」 の知らせの手紙だった。 「えっ・・・郭嘉が・・・」 曹操は気絶した。 数分後、曹操は気を取り戻した。 「ああ、哀れや郭嘉、痛ましや郭嘉、口惜しや郭嘉・・・グスン・・・郭嘉がいれば・・・こんな無駄な戦いはしなかったわよね・・・」 曹操は泣き出した。そしてみなが・・・泣き出した。 この知らせは各地に届いた。かつて郭嘉を厳しく取り締まっていた陳羣も、曹操のためにバイクを走らせた夏侯淵も、曹操の元に推薦した荀揩爭・・ そして手紙には写真が同封してあった。 郭嘉が死ぬ前の写真・・・それには曹操が郭嘉にプレゼントしたあるもの・・・曹操が自分で作ったぬいぐるみがあった。 「郭嘉・・・」 曹操は再び泣き出した。 ---------------------------- ・・・なんかおかしいところがあれば変えてください。 今回は悲しいお話ですね。 ではでは〜
48:★ぐっこ 2002/02/26(火) 23:52 [sage] おお〜! サリゲに郭嘉のお話が! とうとうですか〜。(T-T) 曹操との別れ…それが永遠のものになろうとは…。 夏侯淵もいい味です! 嗚呼郭嘉さえ居てくれれば…
49:★ぐっこ 2002/02/26(火) 23:54 [sage] おっとお、そういえばナニゲにAAが…(^-^; これいいなあ… 趙雲萌え。
50:ジーク 2002/03/02(土) 20:57 [greek_h@hotmail.com] (T_T)…最後の『ぬいぐるみ』がいい味だしてます。 宿敵陳羣よ、貴方は何を思うのだろうか…。 はっ…やばい。期末テスト前にもカカワラズ書きたくなってしまった! ヤバイですよ!
51:ジーク 2002/03/02(土) 20:58 [greek_h@hotmail.com] ■ 晩夏の黄昏- 陳羣の涙 - ■ 蒸し暑い夏休みの夕暮れ。とある校舎の一室。夕陽の差し込む薄暗い一室に、一人の少女が佇んでいた。電灯をつけるでもなく、ただ書類で埋まる机の前にぼんやりとすわっている。 「……どうして。」 机中央の僅かなスペースには、一通の手紙と、ダンボール箱に入った赤ボールペンとMDプレイヤー及び…恐らく数ヶ月前の物であろう、くしゃくしゃになった競馬新聞があった。 『……派に病と闘い、あの子らしい最期を遂げました……』 …既に幾度も読み返したこの文面。だが、震える手と溢れる涙で思うように読み進める事が出来ない。 『……学校の者には伝えないで、とあの子は言っていましたが、やはり仲の良い方々に……』 少女は震える手つきで、何とかその手紙を綺麗に折り畳むと、机に突っ伏し、押さえ切れなくなった想いを溢れさせた―。 その脳裏によぎるのは、喧嘩ばかりしていたあの取り戻せぬ日々か、或いはいつかの思い出か―。 ……陳羣の座る机にのっているMDプレイヤーその他2点は、病気療養のため学園を中途退学した郭嘉の物だった。この間の十月、新聞部の予算調達の為、部費を賭けて競馬をしていた郭嘉から風紀委員会の権限により取り上げた物である。荀揩フ諭しにより己の間違いに気付いた陳羣は、それを返すつもりでいたのだが…。運命とは因果なもの、その後どういう神の悪戯か陳羣と郭嘉は文字通り擦れ違いを繰り返し、郭嘉が病気療養で学園を中途退学するまで一度たりとも会う事は出来なかったのだ。 そして、郭嘉が中退すると聞いた時も、陳羣はすぐさまその場所に向かって走り出したのだが、MDプレイヤーを持ってくるのを忘れたのに気が付き、取りに戻った。そして、風紀委員としての役目を全く無視し、全速力で校内を駆け巡り、目的地にたどり着いたのだが、その時には既に郭嘉の姿は無かったのである。 「そんな…。」 MDプレイヤーを持って呆然と立ちつくす陳羣に曹操は言った。 「きっと、きっと奉孝は戻ってくるから。戻って…来る。必ず。ね?」 ―手紙が届いたのは今日の放課後。風紀委員会の部屋に閉じこもって、こっそり郭嘉宛の小包を送ろうとしていた時だ。送る中身は勿論件のMDプレイヤーその他2点。長文の名に相応しく、恐ろしいまでの分量の手紙を添えて。手紙の末尾には、郭嘉に言おう言おうと思っていて結局言う事の出来なかったあの一言、 ――次回からは、ちゃんと私に断ってから競馬を聴きにいくこと! との文面。この一言に全ての思いを込め、郵便局に出しに行こうと思っていた矢先の事だった。 送り主の名前を見て、陳羣は全てを悟った。 思わず天を振り仰ぎ、神を呪った。我が身の運命を呪った。最後の最後まで打つ手が手遅れになった己の不甲斐なさを、郭嘉を容赦なく襲った死神を、全てを―。 …ふと、陳羣は目を覚ました。知らぬ間に眠っていたようだ。日も沈んで辺りは既に闇に包まれている。が、部屋の中は明るい。何故か電灯がついているからだ。 つけた覚えは無いのに―と入り口の方を振り返る陳羣。と、そこにいた人影は―。 ―奉孝!? …と一瞬思ったのは目の錯覚か、そこにいたのは悲しげに微笑む荀揩セった。 「先輩…。」 「…郭嘉…残念でしたね……。」 「……あ、あんな……あんなやつ……」 「……そのMDプレイヤー、形見になってしまったわね…。」 「…あ……。」 陳羣はダンボールの中からゆっくりMDプレイヤーを取り出した。知らずラジオのスイッチを入れる。無機質なニュースの音声。ラジオ特有のノイズ。脳裏に走馬灯の如く鮮やかに蘇る郭嘉との思い出。 最早彼女の想いをせき止め得る物など無かった―。 郭嘉奉孝、八月二十一日逝去。病名ALS。享年十六歳―。 - 了 -
52:ジーク 2002/03/02(土) 20:59 [greek_h@hotmail.com] …はい、と言う訳で一気に書き終えました(;^^A 期末が…別に勉強しないけど(爆) 途中で切れるかどうかドキドキしながら書き込みました(笑) japan様、勝手に台詞流用しましてすんません。 勝手に郭嘉の命日設定してすんません。夏休みで赤壁後なんでこれくらいかなぁ…と。
53:チュパキャブラ 2002/03/02(土) 21:29 [gessori@palette.plala.or.jp] ジュンユウ混乱す 天気は本日も晴天、気温も暖かくかつ暑くもない。 日向ぼっこをするのにはこの上ない天気であろう。 といってるそばから身を寄せ合って昼寝をしているのが二匹、 いわずと知れたカコウエンの飼っているチンチラシルバーのユキちゃんとフクちゃんだ。 その様子をみて思わず頬がほころんでいるのがふたり、 飼い主であるカコウエンと曹操陣営の参謀の一人でもあるジュンユウだった。 エン「いつみてもかわいいなぁ〜」 ユウ「ホントですね〜」 机にはまだ白紙の化学の課題があるのだがそっちのけで昼寝している二匹の猫を観察している。 ユウ「・・・・・・」 エン「しかしホントかわいいなぁ〜・・・・ってどうした?ジュンユウ。」 ユウ「いや、こっちがフクちゃんだっけ?」 エン「いや、小さい方がフクちゃんだ。そっちは大きい方だからユキちゃん。」 ユウ「え・・・とこっちがユキ・・・フクちゃん。」 エン「?」 ユウ「小さい方がユキちゃん」 エン「小さい方はフクちゃんだってば」 ユウ「いやわかってますよ?わかってますよ?」 陽気な春の午後でした。
54:チュパキャブラ 2002/03/02(土) 21:32 [gessori@palette.plala.or.jp] 香香様の書いた「張飛猫を拾う」の話みてたら思いつきました。 とりあえずジュンユウはカコウエンに「課題手伝って」と呼ばれてきているとゆう設定 なんですがどうでしょうか?
55:★ぐっこ 2002/03/02(土) 23:31 [sage] >ジーク様 おおお! 郭嘉話の後日談ですか! それも陳羣の…。 やっぱりじーんときますね…。あの二人、ライバルと言うよりじゃれあう 血統書尽き猫と雑種猫みたいな関係だったみたいですから…。 一足違いで届けられなかった、MDプレイヤーとあの一言。本当に一足違いで… >チュパキャブラ様 ええと、あずまがネタですか? あの、こちらではちょっと… それと、できれば漢字で入力していただければ有り難いんですが〜。 コピペして辞書登録すれば簡単なはずです。
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