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585:北畠蒼陽 2005/02/28(月) 16:41 [nworo@hotmail.com] 劉保と初めて会ったのが4月…… ……そして劉保が次期生徒会長でなくなったのが4月の終わり。 5月終わりには安サマがリタイアし…… 「……」 曹騰は窓の外の雨を眺めていた。 手に持っているのは蒼天通信。 世界は移り変わっていく…… 自分たちを置いていくように…… 新しい蒼天会長に抜擢されたのはわずか初等部2年の少サマである。 このあまりにも年若い蒼天会長が治世を取り仕切ることなど当然できはしないことは自明の理である。 つまり学園は閻姫とその姉妹たちによって私物化されつつあった。 あの伝説の孔子に並び称され『関西の孔子』とまで呼ばれ、この後、孫の楊彪に至るまで4人の連合三長を排出し……また教授の推薦のための賄賂を贈り、『誰も見てないんだから受け取ってくださいよ』と言った少女に対し『天が見てる。神様が見てる。貴女が見てる。私が見てる。誰も見てないなんてとんでもないわ』と言い賄賂をはねつけた仁者、生徒会執行本部と全校評議会の長を歴任した客員教授(こののち洛陽大学に招かれ名誉教授となる)楊震は安サマの在職中にすでにとばされていた。 晁ォの後を継ぎ連合生徒会会長になった耿宝…… 耿宝の派閥であり江京とともに劉保を陥れたカムロ、樊豊…… 蒼天会長ボディガードの謝ヲとその妹の謝篤…… 閻姉妹に逆らうものがどんどんととばされていった。 「〜……♪」 曹騰は雨を見ながら鼻歌を歌っていた。 陽気な歌、というわけではないが暗い、というほど暗いわけではない。 学園は大変みたいだ。 「〜♪」 曹騰はぼんやりと窓の外を眺めながら鼻歌を口ずさむ。 正直、もうどうでもよかった。 いや、それは正確な言い方ではない。 劉保がいて梁商がいて…… 他にはなにもないけどそれで十分に思えた。 それ以外のことなんてどうでもいい。 雷が鳴った。 曹騰は鼻歌をやめて空を見上げる。 ゴロゴロゴロゴロ…… 遠雷。 「ん〜、落ちてきそうだな……」 再び雷。今度は近い。 「近くに……落ちたなぁ?」 窓の外を見回し……そして曹騰は窓の外の雨の中にたたずむ人影を見つけた。
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