下
★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
799:北畠蒼陽2005/08/20(土) 16:01 [nworo@hotmail.com]
冷気が立ち込めている。
上弦の月が天に輝き、その光はやけに眩しい。
冬の長湖湖畔。
水面は月の光を照り返し、幻想的ですらあった。
そこに1人の少女が立っている。
この寒空の中、稽古着と稽古袴。
省50
800:北畠蒼陽2005/08/20(土) 16:01 [nworo@hotmail.com]
びくり、と令孤愚の背が震える。
「なんのことかな?」
「……無理に答えなくていいわ。質問の形式をとってはいるけど実際はただの確認だから」
王基の言葉に黙り込む令孤愚。
「……文舒も気づいてるけどね。あの子はクーデター……というか乱というものを許せない性質だからね。あの子、あれで意外と生真面目なとこあるから……だから今回、王凌さんとクーデター阻止の板ばさみで結構、つらい思いしてる」
……誰にも言わないけどね、そんなことは、と付け加える。
省52
801:北畠蒼陽2005/08/20(土) 16:02 [nworo@hotmail.com]
祭りは今日までッ!
まだのひとはお早めにねっ!
さて、評価が微妙な令孤愚です。
最初、私はムノーモノのつもりで令孤愚を書いてたわけですが正史を読み返してみると……なんつか、いいよ、このひと。
省14
802:雑号将軍2005/08/20(土) 23:16
北畠蒼陽様、お疲れ様ですっ!僕は最近いつも疲れてますけど…。ではでは感想を…まずまず最初に感じたのは「令孤愚ってだれ?前にも出てきたような…」という非常に申し訳ないものでした…。今回は王基が汚れ役を演じていたことろがすごいかっこよかったですっ!あと3m強ある槍を練習では使われるんだなあと、感心していました。
>令孤愚とか田豫とか
僕は令孤愚をよく知らないのでとくに言えたことはないのですが、北畠蒼陽様がおっしゃる通り、「性格とか結構恨みを忘れない≠無能の証」だと思います。その代表として法正がいますし…。
田豫の慎ましさには敬意を表しますが、家族みんなが貧乏になるまでする必要はあるんですかね
803:北畠蒼陽2005/08/21(日) 00:12 [nworo@hotmail.com]
>令孤愚さん
令孤愚は王昶のお姉さまの従妹です。わかりにくい関係ですな(苦笑
エン州校区総代に赴任し、当時車騎主将だった王凌とともにエン豫青徐あたりを牛耳る一大勢力にー。
んで叛乱を起こそう、ってことになって曹彪のとこに使者を送った……直後くらいのシーンですね、これは。
毋丘倹ほどではないけど味のあるひとだと思いますよー。
省9
804:北畠蒼陽2005/08/27(土) 19:39 [nworo@hotmail.com]
「ッ!? ……そう、わかったわ。ありがとう」
報告を受けた毋丘倹の顔が一瞬こわばり……しかしそれでもそれをできる限り表に出さないよう、平静を装おうとする。
寿春棟、揚州校区兵団長の執務室。
そこに集った毋丘倹をはじめとした、その幕僚たちの顔には隠すことのできぬ疲労の影が落ちていた。
校舎の外からは騒がしい声。
蒼天会において曹操が卒業した翌年に高等部に進学した世代の中で突出した実力と実績を誇った戦乙女、毋丘倹。彼女は曹家蒼天会を裏で操ろうとする司馬師に反発し、やはり同世代の文欽とともに揚州校区を中心として大規模な叛乱を起こした。
省48
805:北畠蒼陽2005/08/27(土) 19:40 [nworo@hotmail.com]
すべての部下に戦ってトばされる……華々しく散ることを強要する毋丘倹など想像も出来ない。
「じゃあ……玄沖、こっちがそれに対してどう動く?」
「う……え……」
王渾は王昶の問いに一瞬、言葉を詰まらせたがそれでもなんとか答える。
「このまま包囲、かな。どう考えても人数も戦意も上なんだから撤退のための道を作らせない。数で圧倒するのがいいんじゃない……かなぁー?」
自信なさそうなその答え。
省45
806:北畠蒼陽2005/08/27(土) 19:40 [nworo@hotmail.com]
「聞こえているのか、ゴミムシども……まぁ、いい。このぶんだと地獄に雀卓があといくつ立つか、楽しみじゃないか?」
余裕を装い、右肩に木刀を乗せる。
疲労は体中を覆い、今すぐにでも倒れてしまいたい。
それでも毋丘倹は立ち、そして笑っていた。
諸葛誕の部下たちが目に見えて戦意を失っている。
もうちょっと……もうちょっとだけ時間を稼ぎさえすれば十分かな。
省53
807:北畠蒼陽2005/08/27(土) 19:40 [nworo@hotmail.com]
「あ、ぐぅ……ぅ、あああ……」
勝負は一瞬。そしてあまりにもあっけないものだった。
毋丘倹は迷うことなく必殺の突きを王昶に見舞う。
王昶は毋丘倹の左肩を狙うように見せかけ、突きにあわせるように木刀に焦点を絞り、それに向かって棒を叩きつける。
毋丘倹は折れた木刀にこだわることなく王昶の棒の軌跡から体を翻すように王昶の胸に右正拳を叩き込んだ。
「あ……がはっ。ぐ……ぅ」
省49
808:北畠蒼陽2005/08/27(土) 19:41 [nworo@hotmail.com]
ラスト・オブ・淮南三叛の第2弾です。
令孤愚-王基
毋丘倹-王昶
……第3弾は地味なひとを目立たせようかと。
今回ので思い知ったのですよ、あまりにも悲しかった事実。私、萌えを書くの無理(ぁ
省8
上前次1-新書写板AA設索