下
★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
121:教授2003/01/17(金) 22:55AAS
「…で、誰か憶えてるヤツ…おるか?」
劉備は部屋の片付けをしながら、同じく片付けをしている周りの人間に尋ねる。
「さっぱりだな」
「全然」
「思い出せないです…」
これだけいるのに張飛、簡擁、趙雲の3人しか返事をしない。
他は青い顔をしながら部屋の隅で首を横に振っていた。
「うう…何で私が…」
法正は既に半べそで掃除をしている。
服は着替え済みでジャージ姿になっていた。
「しゃーないやろ…動けるのはこんだけなんやし」
劉備がゴミを分別しながら法正を宥める。
「昨日、アレだったろ? 漢中アスレチック戦の祝勝会。アレの打ち上げで呑んでたじゃん」
珍しく張飛が核心に迫る発言をした。
「でも…何で私の部屋にいるんですか…」
酒瓶を両手一杯に抱えて恨みがましい目で張飛を見る法正。
その時、簡擁が一本のビデオテープを劉備に差し出す。
「…これは?」
「多分、撮れてるはずだから…」
「でかした! これで全ての謎が解けるわ!」
ビデオテープを片手に狂気乱舞する劉備。
「見たいような…見たくないような…」
法正は複雑な気分だった。
その後、一通り後片付けと掃除が済んだのは昼前だった。
その間に、グロッキーだった者が次々と復活。
劉禅を残して全員が回復していた。
「ほな…始めるで〜」
劉備はデッキにビデオを投入すると巻き戻しを開始する。
無機質な音がやけに心に残る時間だ。
「正直…見たくないような…」
魏延の呟きに何人かが頷く。
「謎を解く為や。多少の恥は我慢したってーな」
御気楽気分の劉備が再生ボタンを押した…。
上前次1-新書写板AA設索