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★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
733:海月 亮 2005/07/10(日) 22:09 >五覇妹ズ とうとう来やがったかッッ!!(;;゚Д゚) てかマックスコー○ーを煮詰めたらヤバいですよ、マック○コーヒーは。 海月も大学の旅行で出会ってトラウマになった飲みモノですし…(((((;;゚Д゚))))) >呉の五将軍 そういえばそんなの考えたこともないぜコンチクショウ_| ̄|○ 呉で五人…孫堅、程普、韓当、黄蓋、祖茂ですか?とか本気で言いそう。 その頃にはまだ組織としての「孫呉」という概念もなかったはずだし…。 呉書第十から適当に誰か見つくろってみます?
734:海月 亮 2005/07/10(日) 22:11 「独立政権を作るべきではない」 隣に腰掛けた、赤い髪の小柄な少女がそう呟く。 「董昭たちが何考えてるのかなんて知らないけどさ、文若が考えていることなら良く解ってるつもりだよ…でもね」 私が彼女と行動を共にするようになってから、既に二年の月日が流れていた。 乱れた学園を自らの手で立て直すと言って、ただがむしゃらに駆け抜けてきた少女と共に、何時か自分も彼女と同じ夢を見ているような、そんな気がしていた。 「“魏の君”の名前なんて、あたしにとっては“奸雄”の呼び名となんら変わることもないんだ」 「…ええ」 そう言った瞳も、彼女の心も、私が知る彼女のまま、変わることはなかった。 何時から、それが食い違っているように思えるようになったのだろう? 董昭が発議した、魏地区独立政権樹立運動の頃からだろうか? 彼女が、実績や品行を問題とせず、広く人材を募ると言う「求賢令」の発令を求めた時だったろうか? それとも…彼女が孔融先輩を不敬罪で処断した時から? もしかしたら、もう私が彼女と出会ったそのときから、それはあったのかもしれない。 私が勝手に作り上げた「彼女のイメージ」と、現実に目の前にいる「彼女本人」の違い、というものが。 -輪舞終焉- 私は部屋の中、彼女が寄越してくれたと言う箱を眺めていた。 何処にでもある、ケーキを入れるような真っ白な紙の箱。 中身は何も入ってなくて、何か書いてあるのかと思って分解してみても、文字どころか何の汚れも見当たらない。 中身のない、純白の空箱。 もしかしたらコレは、それ自体が彼女のメッセージなのかもしれない…そう思い至るのに時間はかからなかった。 その意味しているものに思い至った時、私はそれに気づいてしまった自分自身を呪わずにいられなかった。 「自分からはもう取るべきものは何もない」 すなわち、もはや「曹操」にとって、「荀撻が無用の存在である…そう示唆しているようにしか思えなかったからだ。 私の瞳から、堰を切ったように涙が溢れた。
735:海月 亮 2005/07/10(日) 22:12 そのあと、どのくらいの間、そうしていたのか解らない。 何時の間にかあたりはすっかり暗くなっていて、その夜闇の中、目の前に鎮座している白い紙箱が、妙に目立って見えた。 たんに瞬きもせずに目をあけていたせいのか…それとも、既に涙も涸れ果ててしまったのか…乾ききった私の瞳には、その白さがただ、痛かった。 私はそれを燃やしてしまおう、と思った。 この中に彼女との想い出も詰め込んで、一緒に焼いてしまえばいい…楽しかったことも、辛かったことも…そうすれば、楽になれるような気がした。 私はマッチと、火が周りに燃え移らないように大き目の皿を取り出し、その上に紙箱を置いた。 おもむろにマッチを一本取り出すと、ふと、脳裏にひとつの考えが浮かんだ。 「もし…このまま私が死ぬのなら…神様は幻でも見せてくれるのかしらね…?」 誰に言うともなく、そう呟く。 昔読んだ童話では、少女は寒空の中、売れ残ったマッチの火の中に、楽しかった思い出の日々の幻を見ていた。 だったら、すぐに消えてしまうマッチの火ではなく、この紙箱を燃やしたら、何が見えるのだろう? 捨て去ろうとした想い出が、走馬灯のように流れていくのだろうか? 自分がまだ、こんなことに思いを馳せるくらいの心の余裕があったことに、私は苦笑した。 そして…マッチに火をつけ、紙箱の中に投じた。 燃え盛る火の中に、やはり幻は見えない。 ましてや、私が彼女と過ごしてきた日々の想い出も、心の中に色褪せず残ったまま。 そんなことは解りきっていたことだ。この行為に何か意義があるかどうかなんて、期待はしていない。 だったら、私は何を求めていると言うのだろう? 彼女との想い出を、総てなくすことなのだろうか? それとも、またあの頃みたいに、一緒にいたいというのか? 「…解らないよ…」 私は頭を抱えた。 切なくて、苦しくて…気が狂いそうなほど、何かを求めているのに、その「何か」が見えてこない。 私は、この火に何を求めようとしたのだろう? いや、この白い箱の中に、何が入っていることを望んでいたのだろう? 心に渦巻く奔流が、その堰を破って噴出そうとした時。 「荀揩ヘ、荀揩ナあればいいんだよ」 はっきり聞こえたその声に、私はその声の方向へ振り向いた。 何時の間に開け放たれたのか…さして明るくもない廊下の非常灯が、嫌に明るく見えて私は目を細めた。 そこにいた人影が、一瞬彼女に見えた気がしたが… 「…公達」 いたのは、穏かな笑みを返す、同い年の姪っ子だった。 「伯母様、その箱の中には…何が見えました?」 その声の中に、求めて止まなかった幻はもう、消えうせていた。
736:海月 亮 2005/07/10(日) 22:13 それから、その火が燃え尽きるまで、ふたりでただそれを眺めていた。 相変わらず目に映るのは、炎の柔らかな緋の色と、その中で黒く小さく変わっていく、白かった紙箱の慣れの果て。 私には、まるでそれが今の…いや、これまでの自分のように思えていた。 緋の炎は彼女。 私はその中で、その炎が消えないようにしてきたんだと、そう思えてきた。 だったら…その「白い箱」が私自身であったと言うのなら… 「…なぁんだ」 私はきっと、とんでもない思い違いをしていたのかもしれない。 きっとこの白い箱には、最初私が思い込んだ意図など、何処にもなかった…。 「答え、見つかりました?」 「ええ…荀揩ヘ荀揩ナしかない、って、こう言うことだったのね」 私の心の靄は、もうすっかり晴れて…その向こうにあった私なりの「答え」を、ようやく見つけることが出来た。 合肥棟の屋上で、眼下の戦場を眺める少女ふたり。 眼下の喧騒に比べ、曹操と夏候惇がいるその場所だけが、まるでそこだけ別の世界のように静かだった。 「文若さんたち…引退、するんだってな」 「うん。でも…いいんだ」 背後に立つ従姉妹に振り向くこともなく、寂しげな笑顔を空に向けながら、曹操は呟いた。 「あたしの気持ち、ちゃんと解ってもらえたと思うから」 「そうか」 少女は、かつて自分を影ながら支えてくれた少女が身に付けていたストールを翻す。 (今まで…ありがとう。たまには、学園から出て一緒に遊びに行こうね) 今まで影ながら支えてくれた少女に、彼女はしばしの別れを告げた。 その瞳から流れる涙は、風が払ってくれた。
737:海月 亮 2005/07/10(日) 22:22 重苦しい話でごめんなさい_| ̄|○ 「蒼天航路」29巻と「静かなる夜のまぼろし」見てたらこんな話が書きたくなっただけなんです…。 二宮の変もそろそろやりたいんですが…構想がまとまらないので先にもうひとつの大ネタにとっかかります。 孫皓関係の話なので、多分めちゃめちゃ重苦しい話になるでしょう。
738:北畠蒼陽 2005/07/10(日) 23:13 [nworo@hotmail.com] >海月 亮様 おぉっと、荀令君! こりゃまたお見事っす。 呉ネタだけでなく魏ネタもかいちゃうとこ、見習わなきゃいけませんねぇ。 でも私が呉……呉かぁ。 ……ネタが浮かばないなぁ。 んー、あの大軍師の最期はいろんな人がいろんなこといってますけど私は大澤教官の『真実の三国志』第8章で書かれたのが一番近いんじゃないかな、と思いますがいかがなもんでしょうか? まぁ、人の数だけ物語がある、ってことでこれはこれでGJなのですよ〜。
739:★玉川雄一 2005/07/11(月) 02:33 >>732-733 つhttp://gukko123.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/12ch/read.cgi?bbs=sangoku&key=1035648903&ls=50 ちなみに魏だとこういうのもある http://gukko123.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/12ch/read.cgi?bbs=sangoku&key=1035648462&ls=50 まあ、千葉県民の漏れにとっちゃマクースコーヒーなんざ湯水のごとくあびるよオにいけるがな(´ー`)y-~~~ ……ゴメンナサイイッポンデカンベンシテクダサイ_| ̄|● アタシも二宮の変書きたい…けどそれ以前のネタで行き詰まってるし('A`)
740:雑号将軍 2005/07/11(月) 23:20 >海月様 お見事っ!呉だけでなく魏の話しまで書かれるとは…。感服つかまつりましてござりまする。 荀掾cなんか曹操の軍師ってみんな最期が切ないですよね。荀揩ゥあ。僕も今度は魏の武将書いてみようかなあ。 >玉川様 ありがとうございます!さっそく覗かせて頂きました。なるほど。やっぱりこういう談義あったんですね。 僕もみなさんとだいたい一緒で、甘寧、朱然、朱桓、徐盛、太史慈だと考えています。時代がバラバラですが…。
741:海月 亮 2005/07/16(土) 11:51 荀令君のあとまったくネタも浮かばない私が来ましたよ(^^ >北畠様 てか王表の6話までをキボンヌ。とか言ったらダメですかね? 私めはそろそろ蜀でも誰か書きたい気もしますが…。 >雑号将軍様 魏将は書く人間に事欠きませんからねぇ。 まだまだ書いてみたいとかSSを見たいヤツはゴマンといますよ。 そういえば私、何時か書こうと思っていた陳泰&昜の話の草案、何処やったっけ…?(オイ >呉の五将 こいつぁとても参考になりますねぇ…。 皆様それぞれでやはり大いに見解の割れるところなんですね。 周瑜、魯粛、呂蒙、陸遜はやはり別格としても朱然、朱桓、全N、呂岱、賀斉の名が挙がってきそうです。 徐盛も捨てがたいんですけどね。 甘寧は確かにゲリラ戦術に長けてはいると思うのですが…「五将」と言うカテゴリーにはまるかは個人的には疑問の残るところ、ですかね。 同様に、伝では諸侯扱いになった感のある太史慈は別格の存在だった気もします。 孫皓時代になると陸抗を別格に置いて、丁奉、施績、留平、鐘離牧、陸凱という実に海月好みのメンツしか挙げられないと言う罠。
742:海月 亮 2005/07/16(土) 12:08 …と思ったけど、甘寧の件で早くも訂正。 考えてみれば甘寧は蜀攻略を献策したり、戦闘以外でも活躍していること思い出した… 甘寧も五将の候補に加えても問題ないですね。
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