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★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
193:教授 2003/02/17(月) 23:16 ■■ 簡擁と張飛 〜こんな日常もたまにはね〜 ■■ 「おーい、益徳〜」 「ん…?」 ダンボールの箱を二つ抱えた張飛。 後ろから聞き慣れた陽気な声が耳に入る。 「憲和?」 姿を確認しようと箱を抱えたまま振り向く。 と、同時に眩しい光が目に飛び込んできた。 「うわっ!?」 突然の出来事に危うく持っていた箱を取り落としそうになる。 「へへー…びっくりした?」 簡擁はカメラを片手に笑顔。 少しも悪びれた様子を見せない。 「っつあぁ…危ねぇだろ! これ落としたら弁償モンなんだからな!」 頬を膨らませて抗議する張飛。 普段なら拳や蹴りの一つや二つは飛ぶ所だが、今回ばかりはそうもいかない。 何せ抱えている箱の中には実験で使うビーカーやメスシリンダーといった割れ物が入っているからだ。 以前、ふざけててビーカーやらフラスコを割ってしまった事がある張飛。 その時に請求された弁償額に愕然とした苦い思い出があるのだ。 それが故、激しく立ちまわれば九分九厘中身を壊してしまうだろう。 箱を床に置いてから攻撃してもいいのだが、無事に済ませられるか不安なのだ。 「ごめんごめん。…で、益徳に頼みがあるの」 しかし、それを軽く謝って流す簡擁。 無敵街道を一直線のようだ。 「頼みぃ? 今じゃないとダメなのか?」 ぶすっと膨れたままの張飛が嫌そうに答える。 「うん、時間ないしね。それに益徳は立ってるだけでいいよ」 「何だそりゃ? 立ったままで何が出来るんだよ…」 笑顔の簡擁に怪訝顔の張飛。 その笑顔のまま簡擁が要求を口にした。 「可愛いポーズ取って」 「…はぁ!?」 簡擁の言葉が一瞬理解できなかった張飛。 だが、落ちついて冷静に考える。 「可愛いポーズって…それで写真撮るつもりかよ! 無理! そいつは出来ない注文!」 全身で拒否する張飛。 簡擁は小首を傾げて小さく唸る。 「…益徳は今両手が塞がってるんだよね?」 「ああ。そうだけど…見れば分かるだろ?」 張飛の答えにニヤリと邪笑する簡擁。 それを見た張飛の背中に一瞬冷たいものが走った。 これは危険だと認識して箱を床に下ろして警戒しようとした時だった。 「それじゃ…こうだ!」 「へ…? わあっ!」 簡擁はお約束の神懸り的な動きで張飛に接近、あろう事か彼女のスカートをめくり上げたのだ。 咄嗟にスカートを押さえてしまう張飛。 この辺り、女性らしさの欠片が垣間見える。 「それ、いただき!」 スカートを押さえる張飛に向けて、簡擁のカメラが火を吹いた。 そして、『またね♪』と言い残して疾風の様に走り去る簡擁。 「け、けけけ…憲和〜! そのカメラこっちに渡せや〜!」 耳まで真っ赤にし、まるでさくらんぼの様な張飛が嵐のような勢いで簡擁を追い始めた。 その場に箱を残したまま…。 後日、置き去りにした箱の件でひどく絞られた張飛。 しかも簡擁を捕まえられなかったので踏んだり蹴ったり。 「その気持ち、よーく分かります…」 法正に同情されて暫くの間張飛は写真嫌いになったそうです。
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