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★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
384:★ぐっこ@管理人 2003/12/14(日) 23:39 >>383 いい笑顔の盧植先生(・∀・)イイ! タイムまで把握済みとは。 そして、やはりむずかりの公孫瓉先輩。案外真面目な劉備。 三者三様の学窓ですねえ…。 盧植先輩は、どちらかというとクールっ娘っぽい外貌ですが、中身はかなり 弾けてます。普段静かなのは地声がデカイのが気になってるからで、劉備や 公孫瓉は遠慮なく大声で叱責されたり。 そして7thさま、SS期待しておりますっ!
385:那御 2003/12/20(土) 01:50 注)このSSは、全て実話を元に構成されております。 長湖部調理実習 〜禁断の蒲茹でと豚汁入り〜 「あ〜、めんどくせぇ。なんで俺様がこんなことをしなきゃならないんだ・・・」 ボヤきながら米をとぐ甘寧。 その手つきは、ややおぼつかない様子である。 「まぁまぁ・・・数学よりはマシじゃないか。」 その隣でゴボウを洗う魯粛。こちらはなにやら楽しげである。 揚州校区の家庭科の授業。その一環として、今回の調理実習は行われていた。 勿論、一人で調理実習は出来ない。 班分けがあるわけだが――。 2班の周瑜班は勿論、班長周瑜が絶妙な料理の腕を振るうことが予想される。 1班孫権班には顧雍ら。4班程普班には歩シツらがいる。 文科系の彼女らも、なかなかの料理を作るであろう。 だが・・・3班だけは明らかに異彩を放っていた。 呂蒙班。その班員は、班長呂蒙以下、甘寧、魯粛、陸遜である。 陸遜は、この班編成を見て、自分の不運を呪ったという。 案の定、呂蒙は一言、 「伯言は手ぇ出さないでくれよ。お前が関わるとロクなことにならないからな。」 (それはこっちの台詞です・・・) その一言を飲み込んだ陸遜は、ため息をついてうなだれた。 今回、学園から指定されたメニューは、白飯、秋刀魚の蒲焼、豚汁であった。 「終わり!モーちゃん皮むいて!」 ゴボウを洗い終えた魯粛は、呂蒙にゴボウをパスした。 「おい!これってどれくらいとげばいいんだ?」 「・・・既にとぎすぎです。」 あきらかにとぎすぎといえる米を見かねた陸遜が言った。 「じゃあ、それを水に浸しておいてください。」 「あいよ。」 ニンジン、ゴボウ、大根・・・ 一通り野菜を洗い終えた4人。 「じゃあ、次は野菜を切らないとな。」 「よ〜し、ここは俺様の出番だ!これを一番楽しみにしてたんだ。」 そう言うと甘寧は、おもむろに両手に包丁を構えて、まな板の前に立った。 「ちょ、ちょっと!何する気ですか!」 あわてて陸遜が静止する。 「え・・・何って、野菜を切る。」 「そんな切り方って・・・」 「いいんだって!どんな切り方したって、食えないもんじゃないだろ?」 「ま、まぁ・・・」 「じゃあ、行くぜ!うぉらッ!双剣連打!」 ダダダダダダダダダン! まな板に置いたゴボウを、二刀流で叩き切っていく。 次々とまな板から飛び散っていくゴボウの欠片。 「うわぁ・・・、あの班絶対おかしいって・・・」 1班の朱桓らが、3班を横目で見ながら呟く。 「あの面子じゃあねぇ。」 「おもしろいな!次あたしにやらせて。」 楽しさに気付いたか、魯粛が目を輝かせて言う。 「あぁ。」 「じゃあ、興覇さぁ、あたしに向かってニンジン投げて。」 「は?」 またも予想外の展開に陸遜があわてる。 「投げるって・・・?」 「まー見てなって。」 「とりゃ!」 甘寧がオーバースローでニンジンを投げ込む。 「てぃッ!」 スパッ! ニンジンが真っ二つに切れて、その半分は調理台のうえ、もう半分は床に落下した。 「あぁ・・・。やると思った・・・」 こうなることは見え見えだったのに、と陸遜が頭を抱える。
386:那御 2003/12/20(土) 01:50 「で、これどうする?」 落ちたニンジンを拾い上げ、呂蒙が訪ねる。 「う〜ん・・・、そうだ!」 魯粛が頭の上に豆電球を点灯させた。 「興覇、モーちゃん、耳貸して!」 (ヒソヒソヒソヒソ・・・) 「ははははは!そりゃあ面白い!」 呂蒙が爆笑して言う。 「で、どこの班にやる?」 甘寧が尋ねる。 (どこの班?一体どういうこと?) 「1班とか?」 「やっぱり?」 (公瑾さんの班・・・何をする気なの?) すると、甘寧は、落としたニンジンのほうを切り始めた。 ある程度の大きさになったところで、なぜか周囲を見回し始めた。 「さ〜て、細工は流々・・・」 魯粛が、そのニンジンの一欠けらを手に取ると、 「仕上げを御覧じろ〜。」 周瑜班のメンバーの動きを見据えて・・・ ぽいっ。 ぽちゃん。 「!!!」 陸遜が言葉にならない悲鳴をあげた。 「な、なな、何してるんですか!事もあろうに公瑾さんの班の鍋に投げ込むなんて!」 「いやさぁ、あいつ料理上手いから、ちょっとくらい落ちたニンジン入っててもフォローできるって。」 「いや・・・」 「しかも皮付きときた。」 呂蒙が無意味な補足をする。 「あぁ・・・」 陸遜は、昏倒しそうになるところを堪え、 (見なかったことに・・・見なかったことに・・・。気づいてない・・・気づいてない・・・) 一人、言い聞かせ続けるのだった。 (秋刀魚・・・秋刀魚だけは私がさばかないと・・・。 あの人たちにさばかせたら、食べられるものも食べられなくなる・・・) 陸遜は、秋刀魚をさばきに取り掛かった。 幸い、甘寧らは野菜を投げ切りすることに夢中である。 「お〜、割とよさげじゃん。」 ダシ汁の中に野菜を入れて、数分。 湯気がもうもうと上がり、ひとまず食べ物らしくなってきたようだ。 「教科書には、そろそろ味噌とか七味を入れるって書いてあるが。」 「じゃあ、味噌だな。一人分いくらだ?」 「めんどい!いいや適当で。」 そういうと甘寧は、味噌を手掴みで鍋に次々と放り込み始めた。 (うわぁ・・・絶対多い・・・) 一人、調理台で秋刀魚をさばく陸遜の目にも、その光景は映った。 「したら、七味入れるよ。」 魯粛が七味唐辛子の蓋を開け、鍋のうえで振ると・・・
387:那御 2003/12/20(土) 01:51 どさどさどさっ。 「あ・・・」 鍋が見る間に真っ赤に染まっていく。 中蓋が取れて、七味が一瓶、鍋の中に投入されたのだった。 「うわ〜、こりゃあ辛いぞ。」 顔は全然深刻では無い甘寧が、言う。 「あたしは辛いの平気だもん。」 「俺様も平気だが。」 「モーちゃんも大丈夫だったよね?」 「うん。」 彼女らは、調理台で顔面蒼白になっている陸遜には、全く気付かずにいる。 (あぁ・・・舌が死ぬ・・・) 陸遜は、辛いものが大の苦手だったりするのだった。 「これってさぁ・・・どっかの民族料理に近いよな。」 「インド料理だよね・・・誰がやったのよ!」 「子敬がやったんじゃん・・・」 特に深刻さを感じない三人は、ずっとこの調子である。 「そういえば秋刀魚は?」 「あれ、切ってある。残念!これも鍋に投げ込んでやろうと思ったのに・・・」 「じゃあ、教科書にある、蒲焼のタレっていうヤツを作るとするか。」 呂蒙が、教科書を片手に、 「醤油と水と砂糖で作るんだとよ。」 「砂糖醤油じゃんかよ!餅でも焼いて食うか?」 「ハハハハ!」 秋刀魚に小麦粉をつけて、ようやくひと段落、と落ち着いた陸遜だったが、 目の前にある光景を見て、再び昏倒しかけた。 あきらかに、蒲焼のタレが多い。 鍋いっぱいに蒲焼が満たしてあるのだ。 「ちょ、ちょっと・・・蒲焼って焼いてる秋刀魚にタレをかけて作るものじゃなかったですか?」 「ん?しらねぇよ。とりあえず伯言、秋刀魚貸せよ。」 甘寧は、魯粛の手から、秋刀魚の皿を奪い取ると、それを一気に鍋に放り込んだ。 「あ・・・」 秋刀魚の蒲焼は、一瞬にして秋刀魚の蒲茹でと化し、グラグラと鍋の中で茹でられていくのであった。 「ご飯どう?」 「噴いてる噴いてる!」 「火ィ止めろ!」 「え・・・、止めるんですか?」 「当たり前だろ!噴いてるんだから!」 (蒸らさない気だ・・・) 陸遜は、白飯ですらマトモに食べられないであろう、自分の不運をまた呪うのだった。 「いよ〜しっ!かんせ〜い!」 魯粛が大きく伸びをして言った。 「うわ・・・」 陸遜は、わが目を疑った。 豚汁とは思えない、燃えるように赤いスープ。野菜は粉々である。 さらに、蒲焼とは程遠い、煮物に近い秋刀魚。茹で過ぎたために、身はボソボソになってしまっている。 そして、白飯も、水を吸っていないうえ、蒸らしてもいない。かなりの覚悟が必要だろう。 「さぁ〜て、食うか!」 甘寧が音頭をとっての、食事タイム開始である。 まずは、魯粛が、豚汁入り七味スープをすする。 ずずず・・・。 「・・・うげっほ!げふん!げふん!」 むせ込んで座り込む魯粛。 「ありゃ?おい、子敬?」 「げほん!げふん!」 (うわぁ・・・魯粛さんでもああなる代物を・・・) 陸遜は、数分後に自分の身に降りかかるであろう、この惨劇を、三度呪った。 「甘寧・・・ちょっとまずかったんじゃないか?」 「でも・・・子敬が自分でやっちまったんじゃん。」 「まぁね・・・」 「じゃ〜、残りのスープを誰が飲むか、きめようぜ!」 「え!?」 甘寧は、これを飲まない気である。 (ひ、卑怯だ・・・) 「じゃあ、ジャンケンだな。」 「せ〜の、だっさなきゃ負けよ〜、さ〜いしょ〜はパー!」 ・・・ぱー? 「よっしゃ!陸遜の負け!」 「やったぁ、助かった〜!」 「そ、そんなぁ・・・」 (今時、「最初はパー」で勝負してくる人間がいるとは、予想だにしなかった・・・) 「さぁ〜て、まだまだたくさんあるからな、陸遜、頼んだぜ!」 「あぁ・・・」 「ってか、俺らこれから魯粛を保健室に連れて行くから、お前一人で全部食べとけ。」 「えぇーーーーっ!!?」 「じゃ、そういうことだから。」 ピクリとも動かない魯粛を抱え、甘寧と呂蒙が走り去っていく。 「・・・そんな殺生なぁ・・・」 翌日、陸遜が喉と胃の痛みにより欠席したのは、言うまでもない・・・
388:玉川雄一 2003/12/20(土) 20:49 第二作おつ。それにしてもこのメンツは動かし易いなあ(^_^;) これまでほとんどの人が彼女らをネタにしてお話書いてません? ただ、キャラ的にはそれぞれ上手くさばけていると思ったのですが、 甘寧までミラクル料理作りに荷担しちゃうのはいかがでしょ。 以前、『甘寧は隠れグルメ』っていうネタがあったのですが、 (今は読めないので仕方ないのですがレガッタ大会の話など) 彼女は素がああいうキャラだからこそ、 敢えて正統派に料理を追求させてみるともう一ひねりが利いたかも。 普段の活動とは違って、こと料理に関しては 暴走する魯粛と呂蒙−妙に玄人こだわりの甘寧−(相変わらず)板挟みの陸遜 といった図式もありかもしれません。 ところで、周瑜のナベに投入されたニンジン(皮付き)の行方は…? リアルの方ともども顛末が気になるのですが(((((;゚Д゚))))
389:那御 2003/12/20(土) 21:04 甘寧や魯粛には、「何をやらせても問題ない」という勝手な図式が浮かび上がっております。 雪月華様の作品の設定を、可能な限り生かしました。 >敢えて正統派に料理を追求させてみるともう一ひねりが利いたかも そのあたりは加筆・修正を大いに希望します。 (ただしリアルでは被害者は一名) >ニンジン(皮付き)の行方 いやだなぁw そんなのバレていたら僕が無事にココにいられるわけ無いじゃあないですか(爆
390:那御 2003/12/20(土) 22:28 てか、甘寧に対するイメージが、僕の意識の中で違ったみたいですね。 ってか、料理番を打ち殺した話のことを考慮に入れてませんでした。 反省・・・
391:★ぐっこ@管理人 2003/12/21(日) 02:16 激しくワロタァ! 那御さまグッジョブ! 本当に悩み無さそうですな、魯粛嬢と甘寧。モーちゃんも加えて揚州の傍若無人 トリオですやね…ひたすらに悲惨な陸遜に哀悼を。 しかし、こういう連中を一瞥で大人しくさせることの出来る完璧美少女周瑜たんに 改めて憧れてみたり。描写がないぶん、異様な存在感があるのですねえ(^_^;) 皮付きニンジンどう扱うんだろう…。無様に取り乱すこともないでしょうし。 >甘寧 たしかにグルメという設定は生きてましたねえ(^_^;) ってレガッタリンク切れてる!? 岡本様の作品と言い、リンク切れ多いな…。次回で必ず復帰させます!
392:7th 2003/12/21(日) 16:20 或る夏の暑い日。 「むー………」 蒼天学園の学食。そこに入るなり、何晏 は形の良い眉を顰めて唸った。 暑い。とにかく暑いのだ。 外の気温は既に35度を超している中、あろう事か食堂の冷房が壊れたというのだ。 直射日光は当たらないとはいえ、厨房の熱と大勢の人の熱がこもり、下手をすると外より暑い。 この環境下で食べるものといえば冷たいもの…素麺なんか良いかも。そう思い何晏は長蛇をなしている行列に並ぶ。 「ふっふっふ…なってないわね、何晏」 突然、後ろから聞こえた声に、何晏は振り返る。 「会長、他人の食べるものにケチを付けるのは如何なものかと思うんですけど」 会長と呼ばれた少女は腕をびしぃっ!と突き出し、人差し指で何晏を指さしていた。 彼女の名は曹叡。この学園の生徒の頂点に君臨する蒼天会長、その人である。 「甘い、甘いよ何晏。この暑い中にソーメン?栄養がないし美容に悪い。そして何より、そんなもの食べたって涼しくなんかなんないわよっ!」 夏の風物詩、素麺に対し何て事を。素麺業者の方に失礼だぞ。と何晏は思った。 「では会長は何を食べるおつもりで?まさか煮麺(にゅうめん)なんて言いませんよね」 「うどんよ。それも熱いやつ」 「………はぁ?」 何言ってんだこの女。暑さで頭がイカレたか?と半分茹だった頭で滅茶苦茶失礼な事を考える何晏。 「逆療法ってやつよ。暑い中で熱いものを食べると涼しくなるってアレね。それにソーメンよりうどんの方がカロリー低くて美容に良いのよ。何晏、あなたもうどんにしなさい。私がおごるから。」 おごると言われては是非もない。曹叡は何晏に席取りをさせ、人もまばらなうどんコーナーへと駆けていった。 ………やられた。そう思わざるを得なかった。 目の前には熱々の鍋焼きうどん。てっきり、かけうどんの類だとばかり思っていたのに。 「会長、本当にコレで良いんですか?」 「もちろんよ!見なさい、貧相なソーメンと違うこのボリューム、この栄養価!」 鍋焼きうどんの上に乗っている具材を指さして曹叡は言った。野菜、カマボコ、かしわ、卵。確かに栄養価は素麺を軽くしのぐし、体にも良いのは間違いない。 しかし、しかしである。この溶岩の如く煮えたぎる鍋焼きうどん。食べて涼しくなる前に熱さでもだえ死ぬのではないだろうか。 「コレを食べれば、夏バテなんて絶対しないわ!」 ぱきぃん、と勢いよく割り箸を割り、果敢に鍋焼きうどんに挑む曹叡。 確かに夏バテはしないだろう。だがその前に熱さで…やめた。考えても埒があかない。何晏はそう判断しうどんを食べることにした。 じわじわとにじみ出る汗をハンカチで拭き、熱々のうどんをすすり込む。周囲の視線がやや気になるが、なかなか旨いものである。 何分、いや何十分経っただろうか。とにかく二人は鍋焼きうどんを完食した。 顔は汗まみれであるが、二人とも清々しい表情をしている。 何晏の顔をしげしげと覗き込んでいた曹叡が不意に言った。 「………美白」 「は?何のこと?」 「ほら、何晏の顔って白くて綺麗じゃない。それで、それが化粧か地肌かって事でもめたのよ。それを確かめる為に鍋焼きうどんを食べてもらったんだけど…。いいなぁ…美白」 「…で、会長。いくら儲けました?」 「配当8倍で4ま…っっ!」 慌てて口をふさぐ曹叡。だが時既に遅し。何晏は微笑んでいる…ただし、目は笑っていない。 「ごごご…ごめん何晏!悪気は無かったの!つい出来心っていうか………」 「良いですよ、許します。ですが、代わりに………」 びくぅっ、と身を竦める曹叡に、何晏は目に一杯の笑みを浮かべて言った。 「また、鍋焼きうどんおごって下さい。ただし、今度は冬の寒い日に」 「お安い御用よ」 安堵の笑みを浮かべ、曹叡は何晏に微笑み返した。
393:7th 2003/12/21(日) 16:26 玉川様の世説新語シリーズに触発され、書いてみました。 世説新語・容止篇より、何晏と曹叡のお話です。 初SS故、至らないところも多いとは思いますが、投下させていただきます。 ちなみに上の方で言っていたSSとは別物だったり。 そっちは役職がうまく定まらなかったので後回しにしました。いずれ書き上げると思います。
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