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★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
552:北畠蒼陽 2005/02/10(木) 16:30 [nworo@hotmail.com] 「……ッ!」 「それは酷くないですか?」 曹騰が口を開こうとした、まさにその瞬間、後ろからの涼やかな声がやんわりと割って入る。 「それに彼女だって遊んでここまでこれたわけではないはず。先ほどの『カムロごとき』という言葉は取り消すべきだと思います」 係員はぱくぱくと金魚のように口を開け閉めさせて顔を青ざめさせている。 いい気味、と思いながら曹騰は天使の声の持ち主を見た。 天使だった。 腰まで届くような長い髪。 優しげな顔。 曹騰は今まで『美人』に会ったことならあったが『天使』に出会ったのは初めてだった。 惜しむらくは胸の大きさが曹騰と比べても遜色ないところだが……まぁ、これは好みが別れるところであろう。 天地がひっくり返ってもこんな娘にはなれない……曹騰は人知れず敗北感に浸った。 「なんとか彼女を寮に入れることはできないのですか?」 「し、しかし……規則は規則ですので……」 抗弁を試みる係員。 「わかりました。もう頼みません。彼女は私と同じ部屋に来ていただきます。私もちょうど1人部屋でしたからちょうどいいですわ」 「あぁーッ!? そ、それはいけません!」 「もう決めました」 真っ青になる係員。 彼女ってば……こんな傍若無人な係員が一発で恐れ入っちゃうくらい良家のお嬢様なのかな? 曹騰はそっと彼女の顔を盗み見る。 目があった。 恥ずかしくなって顔を伏せる曹騰に彼女はにっこりと笑いかけ、手を差し伸べる。 「これからよろしくお願いしますね……私は劉保、と言います」 劉…… 蒼天会長の家柄……この娘が誰だかよくわからないけどいいとこのお嬢さん、という推測は間違っていなかったようだ。 「りゅうほ……劉保ね。私は曹騰! 季興って呼んでね。これからよろしく!」 曹騰が彼女の差し出した手を握り締める。 そのときの彼女のなぜか、曹騰に対して驚いたような表情が印象的だった。
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