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554:北畠蒼陽 2005/02/10(木) 16:33 [nworo@hotmail.com] 「で、どうかしましたか?」 劉保の言葉に曹騰は『あぁ、そうそう』と言った。手をポン、と打つアクション込みで。 芸の細かい娘である。 「劉保って何年生なの?」 曹騰は学生課の係員を明らかに圧倒する存在感から自分よりも1歳か2歳は年上だと思っていた。 胸は……まぁ、成長期には個人差がある。きっとこれからだ。大丈夫。 「今年から高等部です。曹騰さんと同い年ですね」 劉保の言葉に曹騰はぴしっ、と石化した。 「あ、あの……えっと……季興さん?」 まるまる30秒固まってから曹騰は目をぐるぐるさせながら喚いた。 「お嬢様で、キレイで、私よりも年上かと思ったら実は同い年でーッ!? 完璧超人か、あんたはーッ!?」 「え、えぇッ!?」 劉保にとっては……まぁ、当たり前であろうが……はじめてこんなことで怒られているわけである。 「天は二物どころか森羅万象をあんたに与えたかーッ!?」 「そ、そんなッ!?」 理不尽である。 目をぐるぐるさせていた曹騰は……しかし、ある一点を見やってからふむ、と考えこんだ。 「き、季興さ……わひゃあ?」 劉保が変な声をあげた。 曹騰が劉保の胸を前から揉みはじめたからだ。 「ごめんごめん。完璧超人じゃなかったね」 「あ、いや。やめてください……季興さん」 ふにふにふに。 顔を真っ赤にして悶える劉保。 「これが劉保の完璧超人っぷりを阻害してる、と思うと愛しく思えるねぇ」 「あ、だめ。そこ……や、やめて、ください」 ふにふにふに。 ちっちゃいが感度はいいようだ。いいからどうだ、というわけでもないが。 不意に曹騰の手が止まる。 「あ、ん……え?」 「へへ〜、劉保ちゃん、感じちゃった? 可愛かったよ〜」 胸を揉まれたときとは違う気恥ずかしさで再び劉保の顔が朱に染まる。 「もう、季興さんなんて知りません!」 ぷいっ、とそっぽを向く。 「ごめんごめん」 へらへらと笑いながら劉保に謝る曹騰。 「許しません」 しかし劉保の口元はその言葉とは裏腹に笑みを形作っていた。 ……こんな友達なんてはじめてだったからだ。
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