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90:一国志3 2002/12/23(月) 02:48 >>89の続きです。 劉禅を背負いながら、生徒会の手から逃れようとする趙雲であった。 途中、夏侯恩から曹操所有の竹刀「青[金工]」を奪い、この竹刀を振るいながら、 晏明ら生徒会の追っ手を退ける。 劉禅「すご〜い!趙雲さんは無敵だぁ!」 張[合β]「哀れなるものよ。戦場の華となって散りなさい。 曹操直属の五剣士の一、張[合β]儁艾ここにあり。」 趙雲「……………。」 劉禅「ねぇねぇ、戦場の花ってきれいなの?」 仮面をつけたまま、張[合β]が挑んでくる。 張[合β]「どうです?私と剣の勝負を受けてみませんか。 美しき戦いになりそうですよ。」 趙雲「(今は劉禅ちゃんを送り届けるのが先だ。) ……断る。」 張[合β]「敵を目の前にして逃げ出すとは、美しくありませんねぇ。」 趙雲「しっかりつかまって、劉禅ちゃん。」 劉禅「は〜い!がんばれ趙雲さ〜ん。」 しかし、趙雲たちが逃げた先には落とし穴が仕掛けてあった。 趙雲「ああっ……。劉禅ちゃん、大丈夫か?」 劉禅「ううん、阿斗ちゃんはなんでもないよ。それよりも、上、見て!」 張[合β]「淑女たる私であっても、大義のためならば、時には醜い手段を 使わざるを得ないのです。」 趙雲「………………。」 張[合β]「あなたがたには、万に一つの勝ち目もありません。 これ以上あなたの名を辱めたくはありません。潔く降伏しなさい。」 劉禅「ねぇ、趙雲さん。どうすればいいの?」 趙雲「………だめだ。あくまでも帰宅部として……。」 張[合β]「そうですか。あなたに美しき散り際を提供しましょう。」 趙雲「(劉備部長………ごめんなさい。)」 張[合β]の竹刀が振り下ろされたとき、猫型の不思議な赤い光が趙雲を包む。 趙雲「………………!!」 張[合β]「し、竹刀がはね返るとは!?」 謎の声「今のうちに逃げるといい。」 趙雲「あなたはさっきの……。」 謎の声「ああ、名乗るほどのものではないが、阿斗の父です。 娘が世話になっています。」 趙雲「お父さん…?劉禅ちゃんの?」 劉禅「あたしのパパ?学校には来てないよ。」 張[合β]「くっ、私の剣が通じぬとは…。醜い戦いはやめておきましょう。」 趙雲「(……ありがとう、お父さん。)」 生徒会の追っ手として、今度は曹洪が現れる。 曹洪「よっしゃ、趙雲ゲット〜!賞金が……。」 趙雲「ん……?」 曹洪「あんたが趙雲ね。おとなしく生徒会に降伏しなさい。 あんたが生徒会に従えば、あたしも賞金十万元ゲットできるのよ!」 劉禅「ねえ、阿斗ちゃんの賞金はいくらなの?」 曹洪「あんたは無能だから賞金ゼロよ。ってわけで、あたし的には価値ないの。 曹操さんが惚れこんでいる関羽なら、賞金百万元よ!いつかは説得して…。」 趙雲「悪いが、付き合っている暇はない。」 曹洪「ふふふ………。逃がすものですか。あんたの弱点は調査済みよ。 行け〜っ、『百万の青州兵』!!」 曹洪の号令とともに、無数の猫たちが趙雲めがけて一斉に襲いかかる。 趙雲「あ……噛み猫!」 劉禅「あ〜〜っ!ネコの爪はバイキンがあって! おばあちゃんがひっかかれてすごいはれて!」 猫たちが趙雲に飛びかかろうとしたとき、行方不明だったびぃちゃん(劉備の飼い猫) が立ちはだかる。 趙雲「……びぃちゃん!?」 びぃちゃんは渾身の力を振り絞って雄叫びをあげる。 その気迫に押されて、猫の大群は四散してしまう。 趙雲「(猫を抱きかかえて)……ありがとう。」 だが、この瞬間、びぃちゃんは息を引き取ったのであった。 趙雲「うそだ………。」 劉禅「死んじゃったの?」 曹洪「まあ、所詮、ネコはネコね。役に立たないったらありゃしない。 趙雲、今度こそおとなしく生徒会に降伏しなさい!」 趙雲「(睨み付ける)」 曹洪「い、いや、なんでもないです。(せっかく賞金もらえると思ったのに〜)」 生徒会の追っ手を振り切り、何とか長坂橋までたどり着いた趙雲と劉禅であった。 趙雲「……劉禅ちゃんを連れてきた。でも、まだ追っ手が……。」 張飛「よ〜し、あとはオイラに任せとけ!」 長坂橋は張飛に任せ、趙雲は劉禅を劉備の元に送り届ける。 趙雲「……劉禅ちゃんは無事です。でも、びぃちゃんが……。」 劉禅「お姉ちゃ〜ん!会いたかったよ〜!」 劉備「どアホ!おまえは何遍、人に迷惑かけたら気が済むんや!」 劉備は劉禅の頭をハリセンで、これでもかというほどにどつきまわす。 劉禅「え〜ん、え〜ん…。お姉ちゃん、痛いよ〜。」 趙雲「あの……、そんなに叩かなくても。」 劉備「こいつのせいで、危うく優秀な部員を一人失うところやったんや。 え〜い、叩いても叩いても叩き足らんわ。」 諸葛亮「劉備部長、お気持ちはわかりますが、気を静めてくださいませ。 ただでさえ足りない劉禅ちゃんの頭の中身が……。」 劉備「…す、すまん。つい、ウチとしたことがカッとなってもうてな。 そうか、びぃちゃんが亡くなったんか。 そこらへんに埋めとくしかできへんな……。」 趙雲「私のせいで……。」 劉備「いや、趙雲のせいやない。気にしたらあかんで。」 諸葛亮「気を取りなおして進みましょう。江夏棟まではあと少しです。」 江夏棟にたどり着いた劉備たちは関羽と合流し、舞台は赤壁島に進むのであった。 (おわり) *張[合β]のキャラは三国無双を参考にしました。(実は未プレイですが)
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