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★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
106:教授2003/01/11(土) 00:03
「さて…趙雲はあれでいいとして…」
関羽は趙雲を部屋まで運び(巫女服から猫柄のパジャマに着替えさせた)、自分が着るべき巫女服を見下ろした。
「サイズ…合うかな」
巫女服のサイズを気にしながらも袖を通していく。
案の定、彼女に見合ったサイズの服が見つからない。
「困ったな…」
苦笑いを浮かべながら巫女服を漁る関羽。
幸いにも関羽の体躯に合う巫女服を見つけ、着る事ができた。
「………髪も括った方がいいか」
鏡を見ながら髪の先端を藍色のリボンで括る。
出来あがった自分の姿を映しながら苦笑い。
「…我ながらはまってるな…」
ため息混じりに呟くと箒を片手に境内に出た。
「こうして見ると広いんだな…境内って」
内心、挫けそうだったが黙々と箒掛けを始める。
ある程度は趙雲がやってくれているとはいえ、その量は半端ではない。
「これを…趙雲は一人でやっていたのだな…」
感心しながら箒を動かす。
黙々とひたすら掃除を続けていたおかげか、1時間余りで8割辺りを消化できた。
「これは翼徳には絶対ムリだな…」
張飛が1時間以上も単調な作業を続けたら壊れそうだな…と思いくすくすと吹き出す。
「後は…境内の裏か」
足早に境内の裏手に回る。
しかし、そこは既に趙雲が掃除した後のようで綺麗に箒掛けされていた。
「こっちは済みか…」
関羽が境内の方へ戻ろうと踵を返した時だった。
「孟徳! あんまり走りまわるな!」
「分かってるって!」
聞き覚えのある声にぎょっとする。
思わず関羽は身を隠してしまった。
「……まさか」
境内の陰からそーっと顔を覗かせて声の主を確認する。
「今日は巫女さんいないよー?」
「中で掃除してんだろ? 邪魔しちゃ悪いから用事だけ済ませたらさっさと行くよ。淵も下で待ってるんだからさ」
そこにいたのは生徒会長こと曹操とその右腕、夏侯淳だった。
関羽は再び隠れ直すと心を落ちつかせる。
「お参りか…? よりにもよってこんな時に…」
間が悪いとはこのような事を言うのだろう。
しかし、関羽の不運はまだ続く。
もう一度様子を窺おうと顔を覗かせたところ…
「あ…」
「うっ」
曹操と思いきり目が合ってしまった。
「関羽見っけ〜」
とてとてと走りながら関羽の傍までやってくる曹操。
関羽の姿を見るなり、はしゃぎまくる。
「わぁ♪ 綺麗だね、巫女服」
「か、会長…」
はしゃぐ曹操に困惑する関羽。
それ以上に、こんな姿を見られたという恥ずかしさがあった。
曹操は更にとんでもない事を口にした。
「私も着たい」
「ち、ちょっ…それは…」
言い出したら聞かないのが曹操。
不可視のオーラが関羽を包みこむ。
しかし、神はまだ関羽を見捨ててはいなかった。
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