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★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
252:★教授 2003/04/20(日) 23:32 ■■甘寧VS凌統 ROUND2 -魯粛プロデュース 前編-■■ 「甘寧! 今日こそ白黒はっきりつけてやる!」 「突っかかってくるのもいい加減にしろよ!」 ロッカールームで衝突中の甘寧と凌統。 厳密には凌統が甘寧に突っかかってるだけなのだが。 周りで着替え中の除盛と丁奉は別段気にする素振りも見せない。 目の前で繰り広げられてる軽い修羅場は彼女達には見慣れたものだったのだ。 「またやってるよ。毎度毎度飽きないもんなのかな…」 「いいんじゃない? それで本人達が楽しければ」 所詮他人事の二人。 だが、凌統の投げたボストンバック(水着やら体操服がぎっしりつまってる)が除盛の側頭部に直撃。 くるりと一回転してコミカルに倒れる。 「じ、除盛!?」 丁奉が慌てて除盛を抱え起こそうとする。 しかし、今度は甘寧の投げたボストンバック(鉄アレイやらメリケンサック等の凶器がぎっしりつまってる)が丁奉を襲った。 「ぐはっ」 後ろ頭に直撃した勢いで除盛の上に覆い被さるように倒れる。 そんな哀れな被害者二人を全く意にも介さない甘寧と凌統。 一方的に突っかかられている甘寧もそろそろ我慢の限界なのだろうか。 こめかみにピクピクと血管が浮きあがり今にも襲いかからんばかりだ。 と、ロッカールームに一人の女生徒が入ってくる。 「…またやってるの。いい加減にしなさい、二人とも」 優雅な物腰で嗜める。 「あぁん…? ひっこんで…」 タンカを切りながら振り返る甘寧と凌統。 その目に映っているのは、周喩だった。 周喩はダウンしている除盛と丁奉の様子を見ると、厳しい目線で二人を見据える。 「う…」 甘寧も凌統もばつが悪そうな顔をしながらたじろぐ。 「二人とも、今からグランド30周! さっさと行きなさい!」 周喩の怒号がロッカールームに轟く。 「はいいっ!」 二人は稲妻のような勢いでロッカールームから出て行った…。 「くそぉ…オメーのせいなんだからな!」 「ふざけないでよ! そっちが悪いんじゃない!」 甘寧と凌統は走りながら責任転嫁を繰り広げる。 その下で肘や蹴りが飛び交っているのは言うまでもない。 「後1周だぞー。頑張れー」 グランドの真ん中でメガホンを片手に魯粛の棒読みの応援。 「子敬! もう少し気持ち篭めろよ!」 毒づきながらペースを上げる甘寧、そして負けじと凌統が横に並ぶ。 そのまま二人が並んでゴールした。 「わ、私の方が…少し早かった…」 息を切らしながら凌統。 「な…何言ってんだ! 俺の方が先だったろうが!」 甘寧もぜぇぜぇ言いながら反論する。 そこへ魯粛が近寄ってきた。 「凌統、残念〜。甘寧の方が先にゴールしたぞー」 薄笑いを浮かべて甘寧の手を掴んで挙げる。 「な…!」 納得がいかない様子の凌統と勝ち誇った様子の甘寧。 「残念だったな〜。やっぱ、俺の方が早かったみたいだわ」 「納得いかないよ! 何で!?」 地団太を踏んで悔しがる凌統。 「そうだな〜。胸の差ってトコかな?」 甘寧の胸を指で突つき、真顔できっぱりと言い放つ魯粛。 愕然とする凌統、そして… 「な…!? は、恥ずかしい事言うなーっ! って…触るなーっ!」 頭の芯から真っ赤になる甘寧。 しかし、魯粛はその抗議の声を余裕で無視する。 「さて…二回戦に移ろうか。次の種目は…これ!」 魯粛は懐から出した一枚の紙を二人に見せる。 「二回戦って…こ、これは…絶対嫌だ!」 「へぇ…面白そうじゃない」 紙を見た途端に体全体で拒否する甘寧。 それとは正反対に興味深深の凌統。 その紙には『コスプレ対決』と、でかでかとマジックで書かれていた。 「絶対嫌だ! 別の事にしようぜ! なっ!」 泣きそうな顔で魯粛に詰め寄る甘寧、必死だ。 そこに凌統がにやにや笑いながら近づく。 「試合放棄? なーんだ、情けないな〜」 「なんだと!」 甘寧が凌統に向き直る。 「逃げるの? いや、別に構わないけどね」 この言葉にカチンと来た甘寧。 「誰が逃げるか! やってやらぁ!」 勢いと怒りでつい口走ってしまった。 「じゃ、勝負は明日の昼休みで決まりね」 「え? あ、いや…これは勢いで…」 甘寧は慌てて自分の発言を取り繕おうとする。 ――が、時既に遅し。 「それじゃ、明日の昼休みまでに何するか決めといてね」 「分かったよ」 「ち、ちょっ! 子敬! 待てって!」 二人に投げキッスを寄越して魯粛はさっさと校舎に入っていった。 「明日が楽しみね。それまで首は預けとくわ♪」 自信に満ちた顔の凌統が挑発の言葉を投げかけてグランドから出て行く。 「…マジか…?」 甘寧は呆然とグランドに立ち尽くすしかなかった…。 そして、運命の朝がやってきた――。
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