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★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
3:★ぐっこ2002/02/07(木) 00:42
「おっはー!」
「ああ、おはよーさん」
曹操が挨拶した相手は、新任の豫州校区総代、劉備だ。関羽と張飛も両隣にいる。
「なんや曹操はんも、寮食派やったん?」
「いつもはちゃんとパン焼いて食べてるよ? 劉備こそ関羽がいるくせに寮食?」
「はは、今朝は三人とも寝坊したんや」
他愛ない朝の挨拶。
屈託ない二人の笑顔。
だがそのふたりの頭上で、はやくも夏侯惇と張飛の闘気が交錯しはじめている。
「ホラ、いつまで突っ立とるんや、後ろがつっかえるやろ」
と、不意に劉備が振り向きざま肘鉄を張飛の脇腹に突き刺した。張飛、無言でしゃがむ。
「じゃ、ウチらは、あっちで人待たせとぉから」
「うん。あ…朝イチの現国、一緒の教室だよね。席並べよ」
「ノート写させてくれるんやったら」
「いーよー。その代わり、また四コマ漫画書いてね〜」
ふたりは、分かれた。
適当に空いている席(上級幹部専用エリア)に着いた瞬間、夏侯惇は頭を押さえた。
長湖部領袖の熱血少女・孫策が、黙々とマヨネーズトッピングのサンドを頬張って
いたからだ。
曹操は、それへ気づいた風もなく、平然と斜め向かいの席にトレーを置いた。
「おはよ、揚州」
実にさり気なく挨拶する。このところ曹操が孫策の体育祭実行委員長就任の自薦書を
握りつぶし続けているため、ふたりの関係はよくて武装中立維持くらいである。
「…あ」
曹操を視認した孫策、一瞬、底光りする目で曹操を見据えたが、次の瞬間、
「おはようございます!」
と爽やかに笑った。よく日焼けした顔に、白い歯がひときわ目立つ。
「今朝は寮食ですか!」
「うん」
「ここのマヨネーズは最高ですよ! 副会長もいちど試したらどうです!?」
「い、いまは普通に食べるから…」
無邪気な、しかしどこか挑発的な孫策の気迫には、さすがの曹操も辟易気味だった。
横ざまに突きつけられたマヨネーズを、どうやって引っ込めさそうか迷っているらしい。
――と。
ふわり、とした風情で一人の少女が間に入った。
びっくりするくらい、綺麗な肌。黒絹のような長い髪。人の容姿を気にかけたことのない
夏侯惇でさえ、思わず息をのむくらいの端整な顔立ち。
長湖部副主将・周瑜だ。
「孫策、そうやって誰にでもマヨネーズを薦めないの」
ぴしゃりとたしなめるその横顔に見とれていた曹操、夏侯惇の方へ、とびきりの美少女は
不意に顔を向けた。精神的に後ずさる二人に、周瑜は軽く会釈をすると、はにかむように
ほほえんだ。
「すみません、副会長。朝からご迷惑をかけました」
「い、いいえ、こちらこそ」
なぜか恐縮する曹操に、妙に高貴な頬笑みをむけ、周瑜は席を立った。
「じゃあ、例の件、よしなにお願いいたします!」
孫策も立ち上がりざま、周りがぎょっとするくらい大きな声で曹操へ言い、会釈した。
長湖部の二人が去った後、曹操は呟いていた。
「あのコ、苦手…」
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