★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
554:北畠蒼陽2005/02/10(木) 16:33 [nworo@hotmail.com] AAS
「で、どうかしましたか?」
劉保の言葉に曹騰は『あぁ、そうそう』と言った。手をポン、と打つアクション込みで。
芸の細かい娘である。
「劉保って何年生なの?」
曹騰は学生課の係員を明らかに圧倒する存在感から自分よりも1歳か2歳は年上だと思っていた。
胸は……まぁ、成長期には個人差がある。きっとこれからだ。大丈夫。
省39
555:北畠蒼陽2005/02/10(木) 16:34 [nworo@hotmail.com] AAS
「うっわぁ」
曹騰はその巨大な建物に驚きの声をあげた。
司州蒼天女子寮。
さすが学園都市の首都の寮である。
その威容はまだこの司隷特別校区に到着して間もない曹騰を驚かせるに十分なものだった。
「ふふ、どうしました?」
省55
556:北畠蒼陽2005/02/10(木) 16:34 [nworo@hotmail.com] AAS
蒼天会……
正式には『夏学園都市女子高等学校連合生徒会代表会議』。校祖である劉邦からはじまって以後、数十年もの伝統をもつ組織。
学園の学園であるための象徴的組織、そしてその頂点に……5万余にも及ぶ学生たちの頂点に君臨する存在こそ蒼天会長であった。

次期蒼天会長、ということは……

省37
557:北畠蒼陽2005/02/10(木) 16:36 [nworo@hotmail.com] AAS
とりあえずあんまり連投もあれなので2話までです。
復帰したら続投の方向性でお願いします。

まぁ、引越しは土曜なのでそれまでに3話くらいまで投下するかもですが^^;
558:海月 亮2005/02/10(木) 21:50AAS
>北畠蒼陽様
(;;゚Д゚)曹騰キタ―――――!!!
とか言いながら、実は党錮事件以前(しかも第二次以前)の知識はさっぱりな私_| ̄|○
とすれば今の私に残された道はひとつ、話そのもののよさに浸るしか…続きが楽しみであります!
一刻も早いオンライン復帰を心よりお待ち申し上げる!

省8
559:海月 亮2005/02/10(木) 21:55AAS
-邯鄲の幻想(まぼろし)-

冀州校区、ギョウ棟。かつては邯鄲棟と呼ばれ、先代、先々代の学園混乱時代から、この地屈指の堅城として知られる棟だ。袁氏生徒会役員の残党と、曹操率いる蒼天会との戦いも、この地の陥落をもって一区切りのついた形だ。
「ようやく、落ちたな」
「そうね〜、こんなに梃子摺るなんて、思ってもみなかったなぁ」
そのギョウ棟がよく見渡せる小高い丘の上に、二人の少女が立っていた。その腕には、蒼天会役員であることを表す腕章と、その身分を表す紙幣章をつけている。片一方の、小柄で赤みがかった髪の少女のつけているのは、学園組織の中でも数名しか存在しない一万円章だ。
省47
560:海月 亮2005/02/10(木) 21:58AAS
整然と片付けられた執務室。
部屋の壇上、曹操が卓に着き、その後ろには、ぼんやりした表情の許チョが立っている。
その左には夏候惇、張遼ら曹操幕下きっての猛将たちが揃い踏み、右には郭嘉、荀攸、程Gといった鬼謀の知者がずらりと並ぶ。その片隅には、先程揉め事を起こした辛(田比)の姿もあった。
壮観な風景である。この中央に立たせられ、曹操と面と向かい合って立つものの殆どは、その威風に居竦み、あるいはその名誉に打ち震え、あるいは己にもたらされる末路に恐怖する。
しかし、審配はそのどれにも当てはまらない。席を与えられ、腰掛けている彼女の表情は虚ろなままだ。
「っと、さっきのはごめんね。理由はどうあれ、あたしの監督不行き届きが招いたことだから」
省47
561:海月 亮2005/02/10(木) 21:58AAS
「…あ…あの、私…」
沈黙を破ったのは審配だった。
「私…何も出来ませんでした…顕甫お嬢様を護るどころか、曹氏蒼天会に一矢報いることさえ」
袁紹は黙ったままだ。その沈黙が、自分を責めたてているように思えた。
「私にそんな力は無いのに…いきがってつまらない意地張って…こんなことに」
俯いた瞳から、涙が零れる。
省58
562:海月 亮2005/02/10(木) 22:09AAS
以上です。
主役は審配のハズですが、実は最後で、雪月華様の「烏丸反省会、懊悩」への微妙な複線になってるとかなんとか。

あと、袁紹との絡みは完全にドリーム(つーか妄想?)です。
審配(&逢紀&郭図)もオフィシャルがなかったみたいなので、またしても勝手に描いてしまいました…
それものちほど持ってきます。
563:北畠蒼陽2005/02/11(金) 00:05 [nworo@hotmail.com] AAS
>海月 亮様
くはぁ……
さすがのヒトコトですな……

思えば私が審配ってヒトを意識したのは中学生の頃、市立図書館で読んだ三国志の小説。
誰が書いたものかは忘れてしまいましたがちょうどこのSSのように辛ピがでてきて……
省10
1-AA