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★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
571:北畠蒼陽2005/02/18(金) 13:17 [nworo@hotmail.com]
-Sakura-
第3話:平野突羽根
劉保、曹騰、梁商の3人は劉保の部屋でくつろいでいた。
……広い。
広すぎる……
省42
572:北畠蒼陽2005/02/18(金) 13:18 [nworo@hotmail.com]
蒼天会長、安サマの治世はおおむね平穏に過ぎていた。次期蒼天会長である実の妹、劉保もおり、後継も万全と言えるだろう。
しかし安サマは小、中等部の頃から英才教育を受けてはいたもののまだ学園の裁量を取り仕切るには力量不足であり、先々代蒼天会長、和サマの頃からの副会長、搴Mが実際の政務を取り仕切っているのが現状であった。
搴Mは成績向上を推進し、また蒼天会内部の経費節約につとめた。
だが匈奴高校をはじめとする他校とのトラブルが絶えず、完全に安定している、とは言いがたい。
しかしそれらは対外的な問題であり、搴Mの欠点ではない。
搴Mにはただ一点、本当に困った面があったのである。
省25
573:北畠蒼陽2005/02/18(金) 13:19 [nworo@hotmail.com]
翌朝、曹騰は眠い目をこすりながら劉保の後ろについて歩いていた。
梁商はいない。
彼女は彼女で忙しいのである。
「劉保〜? どこいくの〜?」
あくびをしながら声を出すので『ううほ』と聞こえた。
「えぇ、これから季興さんには私と一緒にあるひとにあってもらいます。忙しいひとですからあまり時間は取れませんでしたが」
省36
574:北畠蒼陽2005/02/18(金) 13:19 [nworo@hotmail.com]
「妹が副会長なんかになるから私がこんなとこに座んなきゃいけなくなるんだっつの。まったく……どっかに優秀な人間がいれば喜んで階級章返上するのになぁ」
ぴん、と指で自分の胸の一万円をはじいてみせる。
「困ります。晁ォ会長は私の下でも生徒会長として指導していただかなくては」
「あっはっは。次期会長には梁商ちゃんがいるじゃねぇの。大丈夫大丈夫。あの子にだったら今すぐにでも階級章を譲ってかまわないね」
他愛ない世間話、というにはいささか庶民的ではない時空の話が続く。
「……で、その子は?」
省43
575:北畠蒼陽2005/02/19(土) 22:49 [nworo@hotmail.com]
-Sakura-
第4話:千里香
それからしばらくは勉強の日々だった。
劉保の教師は確かに一流であった。
明らかに学力の劣っていた曹騰にもわかりやすい、しかも高度な授業、というのはそうあるものではないだろう。
省47
576:北畠蒼陽2005/02/19(土) 22:50 [nworo@hotmail.com]
「よぉ」
曹騰は声の主を目で確認すると同時に背筋を伸ばす。
連合生徒会会長……
「晁ォ会長……」
……であった。
劉保が困ったような顔で晁ォの名を呼ぶ。
省45
577:北畠蒼陽2005/02/19(土) 22:50 [nworo@hotmail.com]
……と、簡単に秘書室入りを決めたわけではなかった。
内心、十分に考えてから決めたことのはずなのだが……
秘書室初日の感想は『早まったかな〜?』だった。
秘書室長、江京や実力者の李閏を中心にいつも集団行動。
省32
578:北畠蒼陽2005/02/19(土) 22:51 [nworo@hotmail.com]
「いや〜、ごめんね、さっきは〜」
孫程と名乗った少女と照れ笑いを浮かべていた。
「ホント、気にしなくていいから」
ここまで謝られると曹騰のほうが恐縮してしまう。
2人は屋上で弁当を広げていた。
省45
579:北畠蒼陽2005/02/25(金) 20:50 [nworo@hotmail.com]
-Sakura-
第5話:白妙
「……で、お前たちはなぜここにいる?」
にこやかな笑みを浮かべたまま連合生徒会会長の椅子に深く腰をかけ晁ォは自分を取り囲む生徒会執行本部の面々を睥睨した。
そう、睥睨である。
省33
580:北畠蒼陽2005/02/25(金) 20:51 [nworo@hotmail.com]
「へッ」
晁ォは鼻を鳴らして笑った。
江京の姿を見た瞬間、すべてを理解した。
安サマがどれだけ自分を邪魔に思っているか、そしてどれだけ自分を憎んでいるか……
やってられるか。
省42
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