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★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
574:北畠蒼陽 2005/02/18(金) 13:19 [nworo@hotmail.com] 「妹が副会長なんかになるから私がこんなとこに座んなきゃいけなくなるんだっつの。まったく……どっかに優秀な人間がいれば喜んで階級章返上するのになぁ」 ぴん、と指で自分の胸の一万円をはじいてみせる。 「困ります。晁ォ会長は私の下でも生徒会長として指導していただかなくては」 「あっはっは。次期会長には梁商ちゃんがいるじゃねぇの。大丈夫大丈夫。あの子にだったら今すぐにでも階級章を譲ってかまわないね」 他愛ない世間話、というにはいささか庶民的ではない時空の話が続く。 「……で、その子は?」 笑顔のまま晁ォが曹騰のほうへ顔を向ける。 「きこ……曹騰さんといいます。昨日から私のルームメイトになりました」 「あ、あの! 曹騰です! 劉保のルームメイトになりました! よろしくお願いします!」 かちこちになりながら慌てて頭を下げる。 頭を下げる瞬間に見えたのは晁ォの獲物を見定める鷹のような目。 ……このひと……ただの豪快なひとじゃない…… 下を向いているが冷や汗が止まらない。 「……劉保、ね」 やがて晁ォは呟く。 その口調は先ほどの笑顔の表情と同じものだ。 「よかったじゃん、次期会長。友達が見つかったな」 「……そんな」 劉保の照れくさそうな声。 多分、真っ赤になっているのだろうな、と曹騰は下を向いたままで思う。 「っと、曹騰ちゃん。いつまでも下向いてるこたぁねぇ」 晁ォの明るい声。 曹騰は頭を再びあげる。 「曹騰ちゃん、ね」 晁ォのどこか底の知れない、だが不快ではない笑顔。 「あんたがどっからきた誰なのか、私には興味がない。だけど次期会長があんたのことを信頼している以上、私もあんたのことを信頼してやる」 晁ォは言葉を切り、窓の外を眺めた。 鳥が飛んでいる。 一層笑みを深くし、晁ォは言葉を続ける。 「秘書室に入るためには誰かの推薦が必要になる。私があんたを秘書室に推薦してやろう」 劉保は笑みを曹騰に向けた。 「ただし……この信頼を裏切ったら私があんたをぶっ殺す」 笑顔のままさらっと言ってのける。 しかし曹騰の答えは決まっていた。 「失礼ですが晁ォ会長は劉保のことをよくわかってません」 疑問を顔に浮かべる晁ォ。 「私がそんなことをしたら……」 曹騰は劉保の顔を一瞬見てから笑って言った。 「絶交されちゃうじゃないですか」 晁ォは曹騰の言葉に爆笑した。 晁ォに見えないように曹騰と劉保は手をつないでいた。 この手が離れることがありませんように……
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