★しょーとれんじすと〜り〜スレッド★
909:海月 亮2006/04/13(木) 20:48
長湖部の総本山・建業棟棟長執務室。
普段なら暇をもてあました幹部たちが屯し、長湖部長孫権を中心に賑やかに過ごしているこの場所は、この日に限っては不気味なほどに静かで…何処か重い空気に支配されている。


執務室の中に居たのは数人の少女。
執務室の机に腰掛けた、金の巻き髪と碧眼が印象的な少女は長湖部長孫権。
省57
910:海月 亮2006/04/13(木) 20:48
一方、そのころ。
「あたしの…全部あたしの所為なんです…」
呉郡寮の陸遜の部屋へ尋ねてくるなり、普段その少女には有り得ないほど悄気た表情で座り込み、黙りこくっていた丁奉が最初に発した言葉が、それだった。
その一言に、陸遜は何故彼女が急に訪ねてきたのか察しがついたようだった。
もっとも、丁奉は陸遜の妹達とも仲がいいから、急に訪ねてくるといってもそう珍しいことではない。珍しいというなら、この時のようにもうそろそろ寝ようかという時間に突然尋ねてきたということだろうか。
「あたしが…あたしが子明先輩にあんなこと…先輩が、あんなに酷いいわれかたしたのに、あたしがむきになって…」
省67
911:海月 亮2006/04/13(木) 20:49
「まったく…仕方のない娘ねぇ」
その書面を受け取ったその少女の第一声が、それだった。
二年前の、董卓の専横に端を発する一連の騒動により、打ち捨てられ廃墟になっていたはずの洛陽棟。
司隷特別校区…即ちこの広大な学園都市の中心であり、長らく蒼天生徒会の本拠であった場所。
最早名目と成り果てた感のある蒼天会長を擁した曹操が、その手によって再建したその場所で、諸葛瑾は先ずその威容に呑まれた。
(これが…今の蒼天会…いえ、曹孟徳の力なの…?)
省65
912:海月 亮2006/04/13(木) 20:49
「あれが…関羽か」
棟を出て、彼女はひとりごちた。
「でもすごいよ伯言ちゃん。私だったらきっと卒倒してるわ」
ブラウンのロングヘアに、大きなリボンをあしらった少女がため息とともに言う。
「そういうあなた、全然余裕のある表情してたじゃないの、公緒」
「そう?」
省48
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