−って、バカにすんなーっ! ■張衛■
1:玉川雄一2002/12/10(火) 00:08
張衛は張衛っていうんだぞ。

張魯の妹であるが、姉とは正反対のファイター気質を持っている。
漢中アスレチックを駆け巡って鍛え上げられた瞬発力は伊達ではなく、
パンチ、キック、チョップと鋭い技を繰り出してくる。
その反面極度のお姉ちゃんっ娘でもあり、張魯には実によく懐いていた。

曹操が漢中アスレチックの接収を目論んだ際には断固として抗戦を主張。
唯一の入り口である陽平関を閉鎖して立て籠もったが、集団戦闘に慣れていなかったのが災いしてしまう。
突如現れた野生の鹿(!)の大群がバリケードに乱入して混乱に陥り、
また曹操の先鋒隊である解ヒョウ、高祚が難路を迷い出たところ偶然にも漢中勢に奇襲をかけた形になった。
結果、漢中勢は総崩れとなったのだが、張衛は独り踏みとどまって宣言した。

「許チョ仲康っ(※)、張衛と勝負しろーっ!」(※張衛は相手をフルネームで呼ぶ癖があった)

既に大勢は決していたが、余裕を見せたか曹操はこれを受理した。
急遽、張衛と許チョのエキシビジョンマッチが開催されたのである。
噂に名高い“タイガー虎ちょ”との勝負に心躍らせた張衛だったが、善戦虚しく敗退。
所詮、彼女は「井の中の蛙」でしかなかったことを思い知らされたのである。

一旦は激しく許チョを、そして曹操を恨んだ彼女ではあったが、
張魯一党に対する曹操の寛大な処遇(アスレチックを無傷で手に入れたのがよほど嬉しかったらしい)と、
天文の趣味を通じて意気投合した姉と許チョの姿を見て考えを改めた。

「許チョ仲康、公祺のこと、よろしくね…」

そう言い残すと、いずこへともなく姿を消した。
一説には、その後武者修行をしながら学園中を巡り歩いたとも伝えられている。
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