【1月18日】旭記念日創作発表スレッド【お祭りワッショイ】
211:弐師2007/01/20(土) 22:23
「ダンス・・・パーティー・・・?」


唐突な、誘いだった。
ふむ・・・ダンスパーティー・・・か。
正直、興味はない。ダンスは一応出来るが、そんな場に堂々出られる程までではない。第一、今私達は受験生だったと思うが。
省43
212:弐師2007/01/20(土) 22:24
「ふぅ・・・じゃあ続ちゃん、これを向こうに持っていっておいてくれないかしら。」
「はいはい、向こうね。」


今夜あるパーティー、その準備は着々と進められている。幽州校区ではこんなイベントはなかなか無い為、毎年の事ながら、私を含めた準備役員は相当張り切っている。このパーティーは引退組のみで開催されるので(もちろん現役で課外活動に参加している人は別に催しがある)、日頃の憂さ晴らしという面も大きいのだが。
今準備に取り組んでいる人たちは、このパーティーのメインとなるダンスを出来ない、しない、という人たちの中からの有志だ。
省41
213:弐師2007/01/20(土) 22:25
何とかあたしは伯珪さまの「特別レッスン」の甲斐あって、それなりには踊れるようになった。
それなりといっても、正に必要最低限といった感じで、到底周りの人たちからしたら見られる物ではなかったのだけど。


「うん、上手くなったよ。ばっちり、とまでは言えないけどね。」

省25
214:弐師2007/01/20(土) 22:27
流石に、立派な会場だな。公孫範さんたちが設営をしただけのことはある。
私は今まで一応幹部という立場にありながら、何かと理由を付けて旭記念日のパーティーはさぼっていたので、驚きも大きな物であった。普段はがらんとしているホールに、多くのテーブル、その上の料理、大勢の生徒達。こんな時でなければ見ることもない光景に、ただただ驚嘆するのみだった。
そんな私の袖を、田揩が引いた。


「ね、来て良かったでしょう?」
省69
215:弐師2007/01/20(土) 22:28
「うわ・・・お腹がきつい・・・」


でも・・・胸のところは逆に・・・まあいいか、言わないでおこう・・・恥ずかしいし。
その点、伯珪さまは流石だ。白いタキシードを見事に着こなしている。毎年恒例だそうだが、あたしが見たのは初めてだ。

省21
216:弐師2007/01/20(土) 22:28
ホールに、色とりどりの華が咲いている。ひらひらと、ひらひらと、美しく舞っていく。
自分で踊るのも良いけど、こうやって舞台裏的な場所からマジックミラー越しに見ているだけというのもまたいいものだ。まあ、見ているだけ、と言えども音楽など仕事は結構あるのだが。
そうして、幻想的に照らし出される多数の華々をうっとりと見つめていると、この放送室のドアを誰かがこつこつと叩いた。

「は〜い?どうぞ〜?」
「失礼しますわ。」
省27
217:弐師 2007/01/20(土) 22:29
「お疲れさまだったね。」
「いえ、伯珪さまこそお疲れさまでした。」


これまでの人生で一番緊張したが、何とか大過なく踊りきることが出来た。死ぬほど嬉しかったが、寿命が縮んだ気さえする。まあ、何だかんだ言って、最高だった。
そういうわけで、ダンスは無事に終わり、私達は寮へ帰り道を二人きりで歩いていた。
省52
218:弐師2007/01/20(土) 22:40
どうも、激しくお久しぶりでございます。何か落としてみました。
開催宣言・・・はしても良いのかな?いまいち判断が出来ないので保留しておきます。

偉そうなことを言っておきながら遅れてしまって申し訳ございませんでした、言い訳の言葉もございませぬorz
219:韓芳2007/01/21(日) 00:16
>弐師様
長編お疲れ様です。
この寒い時期に心温まるストーリー、いいですね〜。
自然に笑みがこぼれて来ました。

一応私も話の構成(妄想)は出来てるんですけど、おもいっきり『祭り』のイメージとはかけ離れているのでやめときます。
220:雑号将軍2007/01/27(土) 17:32
■やまない雨なんてない■

「ほんとにいいの?」
 白塗りの部屋で透き通るソプラノ声が響く。見舞いに来ていたライムグリーンの髪をした少女―盧植―はベッドに横たわる朱儁に尋ねた。
「うん。まだ、肩治ってないしね。多分これじゃあ、まともに動けないだろうし…。だから、子幹と建陽の二人で楽しんできてよ」
 そう言って朱儁はぎこちなく笑った。無理矢理笑顔を作っているのは誰の目にも明らかであった。
省28
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