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【1月18日】旭記念日創作発表スレッド【お祭りワッショイ】
222:雑号将軍 2007/01/27(土) 17:41 朱儁は涙が溢れそうになった。しかし、泣いてるところを見せたくなかった彼女は顔を背けて拗ねた声で言った。 「そりゃそうだよ・・・。義真が遊びに連れってくれないから」 言いたいことはこんなことじゃない。 というより、遊びに連れて行かないからと行って痩せるわけではない。 それは朱儁自身が一番よく知っていた。しかし、朱儁は素直になれなかった。 「そうだな。すまん・・・」 それでも、皇甫嵩は素直に謝った。 朱儁はどうして皇甫嵩が一度も見舞いに来てくれないかを知っていた。 「公偉に怪我を負わせたのが自分であるから」そんな負い目を彼女は感じているのだ。 しかし、今、彼女はここにいる。 朱儁はそれだけでうれしかった。しかし、どうにも素直になれない。 そんな彼女を知ってか知らずか、皇甫嵩は苦笑を浮かべた。 「お詫びといっては何だが、これから旭祭りを楽しまないか?と言っても、この時間だと花火大会くらいしか残ってないが・・・・・・」 朱儁はびっくりして、目を丸くしながら、皇甫嵩の方を見た。 「でも、あたしは外出禁止だし・・・・・・」 そんなことは誰にも言われていない。むしろ少しは歩けと言われているくらいだ。でも、今日の朱儁は自分の気持ちに素直ではなかった。 そんな朱儁の態度に皇甫嵩は困っていたが、やがてこう付け足した。 「しかし、私は公偉と行きたい。毎年、お前と行っているのだ。やはり、公偉がいないとどうも落ち着かない・・・・・・」 そしてさらに皇甫嵩は目を泳がせながら続けた。 「それに・・・・・・今まで、私は公偉の我が儘に何度付き合ってきたと思っているんだ。一度くらい、私の我が儘をきいてくれたっていいだろう?」 そう言った皇甫嵩の声はところどころ裏返っていた。 朱儁はいつもと違う彼女の態度や言動に、戸惑っていたが、やがて声を上げて笑うと、皇甫嵩の目を見て答えた。 「もう、しょうがないなあ、義真は。わかった。付き合ってあげるよ」 そう言って、朱儁はもう一度、笑った。 その笑みは出会った頃と変わらぬ、裏のない素直な笑み。 ずっと見ていなかった彼女の本来の姿。 それは皇甫嵩が大好きな彼女の姿。 「そうと決まれば・・・・・・」 皇甫嵩はそう呟くとお姫様だっこの要領で朱儁を抱き上げた。 「ちょ、ちょっと!な、なにするのよ!」 朱儁が不満をあらわにすると、皇甫嵩はうっすらと笑みを浮かべて答えた。 「外出禁止と言うことは要するに運動するなということだ。だから、これが一番だろう」 皇甫嵩は不敵に笑うと、朱儁を抱きかかえたまま、病室から抜け出していったのだった。 「もう〜!義真のいじわる〜!」 そう言った朱儁の顔は笑っていた。まるで雨上がりに咲く朝顔のように。 「これからも、よろしく頼むぞ、公偉!」 「うん!こっちこそ、よろしくねっ、義真!」 朱儁の髪の一房はピンと跳ね上がっていた。 余談だが、この日、長身の男にお姫様だっこされた純白のドレスに身を包んだ少女が生徒に混ざって花火を見ていたという目撃情報が多く寄せられたが、真偽のほどは定かではない・・・・・・。 受験戦争に見事に敗北した雑号将軍、帰還致しました。まあ人生長いんでゆっくりやります。 ということで、旭記念日作品。なんとか仕上げました。もしかすると、もう閉祭してたり…。まあいいか。 とりあえず、一年近く書いていなかったので文章力が落ちてます。無かったのがさらに落ちてます…orz。また勉強し直しですね。 今度は卒業式だ〜!!
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