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【1月18日】旭記念日創作発表スレッド【お祭りワッショイ】
49:★ヤッサバ隊長 2004/01/20(火) 11:13 ●魏延 空白の一夜● …体が何だか重い。 …頭が割れるように痛い。 …今、何時だっけ。 …ええっと……ま、いっか。 1月18日、早朝。 魏延は、この日が学園の休日であるのを良い事に、すっかり深い眠りの中にあった。 しかし、彼女はある違和感を感じ始めていた。 冬だから、寒いのは分かる。 だが、その身を包むのはいつも寝る際に着用しているパジャマでは無く…。 「ううっ、寒っ…」 体全体を覆う奇妙な気だるさを吹き飛ばすような寒さが、彼女の身を痛い程に刺した。 そのお陰で、ようやく魏延の瞼が開かれる。 「んん〜っ…!」 そして、上半身を起こすと、全身に溜まった奇妙な疲れをほぐすべく、大きく伸びをする。 だが、その時ようやく魏延はある事に気づいた。 「な…っ!?」 目を下にやって、自身の体を見渡す。 すると、彼女の身を包むのは白いカッターシャツ一枚のみだったのである!! 「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁッ!?」 魏延は、某有名刑事ドラマの若手刑事の殉職シーンの名台詞のごとき絶叫を、部屋中に響かせた。 彼女自身、何故このような姿でいるか全く理解出来なかったのである。 (ええと、思い出すのよ…昨日の夜は…そう! 今日が休日だってんで、帰宅部の宴会に出席したんだった…!!) 魏延の脳裏に、段々と昨夜の様子が思い出されてきた。 (そっか…あたし、酒を部長達に飲まされて…) そもそも、未成年の飲酒は法律に反するのだが、蒼天学園自体半ば治外法権の学園であるからして、生徒中に飲酒の習慣が広がっていても、全く不思議ではない。 無論、生徒会には風紀委員が存在するし、帰宅部連合内に於いても、やたらその手の事に厳しい輩もいるのだが。 しかし、だからと言って読者諸兄は真似しないように。 (ええっと…それから……) 「オラ〜! 文長、飲んどるかぁ〜!?」 「おおう!? 文長、酒宴の席でそんな堅いカッコしてんじゃねーよ! オラ、脱げェ!!」 「や、やめて下さい、張飛先輩ッ!! み、皆!! 見てないで止めてェッ!!」 酒豪の簡雍だけならまだしも、この日は帰宅部員ほぼ全員が酒気を帯びていた。 魏延は張飛によって制服の上着を脱がされ、カッターシャツ一枚にされてしまう。 魏延は必死になって抵抗しようとするが、悲しいかな人並み外れた腕力を誇る魏延ですら、張飛の前では赤子同然であった。 さらに、制服のカッターが第一ボタン、第二ボタンと、次々と外されてゆく。 「ギャーーーーッ!! 何であたしだけこんな事されなきゃならないのよォッ!?」 「オラオラ! 抵抗するんじゃない、いっちゃえよ!!」 なおも、マウントポジションの体勢で酒瓶を直接口に当てて飲まされる。 頭の中がグルグルと回転し、最早思考もロクにおぼつかない。 「はぅーっ…」 そして、魏延は目を回して完全に出来上がってしまうのであった。 「オーッ!! ええ飲みっぷりやったで文長!!」 「ええ。漢女たるもの、酒に強くなければならないものね」 その様を、自身も酔っ払いながら観戦する劉備と関羽。 ってゆーか関羽さんよ、あんたも止めんのかい。 「グフフフ〜、良いわねェ、ぶんちょうタンの乱れっぷり!! 貰ったァッ!!」 カッターシャツの第二ボタンまでも外され、胸の谷間を覗かせているへべれけ魏延に向けて次々とシャッターを切る簡雍。 もしその手のサイトに掲載すれば一日でメガヒットも夢では無さそうな写真になりそうな「それ」は、後に魏延の怒りの復讐劇によって見事全て回収されるのであるが、それについてはまた次の機会。 「えぅ〜…やめれくらさいよぉ、簡雍先輩ぃぃ〜…」 最早彼女は漢魏延と呼ばれた豪傑などでは無く、ただの酔っ払い娘と化していた。 そんな中で、普段は彼女の剛毅さに押され気味であった諸葛亮一派の一人、楊儀が魏延に詰め寄る。 「あはは〜☆ 魏延、あんたも酒が入るとそんなんになっちゃうんだぁ。 ウフフ、いいわぁ……」 かなり危険な笑みをこぼす楊儀。 普段であれば、魏延がそんな彼女を一喝した後、泥沼の口喧嘩に突入するところであろう。 しかし、魏延は最早目の前の人物が誰なのかすら理解出来なかった。 「ほええ〜…?」 「部長〜ッ!! 魏延借りてって良いですかぁ〜?」 「ええでぇ〜、ウチらも、もう十分堪能したしなぁ」 劉備は、楊儀が何をしようとしているのか全く察する事が出来ず、事もあろうに快諾してしまうのだった。 「ありがとうございま〜す。んじゃ、行こっかァ?」 「う、うぃ〜ッ…了解であります、隊長!!」 楊儀は、魏延の腕を掴んで、ズルズルと部屋を後にする。 そして、そんな彼女の顔には妖しげな笑みがこぼれていた……。 「さ〜て、コイツへの日ごろの恨みをどうやって返してやろうかしら。 やっぱり、こーゆー時わぁ……ウフフ…」 「ううう〜、」 頭の中で、良からぬ妄想を抱きつつ、楊儀は魏延を引っ張って仮眠室までやってきた。 そして、準備万端で敷かれていた大き目の布団に魏延を寝かせると、スカートを脱がせ…。 「はう〜…何なのよぉ〜?」 酔っ払って思考回路が働かない魏延は、これから何が起ころうとしているのか、全く理解出来ないでいた。 そして、楊儀が実は女色家であると言う事実も。 「さ〜て、いっただっきま〜す…♪」 こうして、楊儀と魏延の夜は更けてゆく。 この後、ここで一体何が行われたのか。それは読者諸兄の想像にお任せするとしよう。 ちなみに、その後仮眠室にやってきた一人の部員が、魏延がカッターシャツのボタンをすべて外された挙句下着を下ろされた姿で発見した時には、既に楊儀の姿は無かったという。 その部員は慌てて魏延の衣服を直し、その他の部員を呼んで魏延の自室に運んだという訳である。 「お、思い出した…思い出したわ……!!!!」 全てを思い出したとき、魏延の怒りは爆発寸前であった。 そして、怒りの矛先が楊儀、そしてかのような乱れた姿を写真に収めた簡雍に向いたのは言うまでも無い。 酒を飲ませて酔いつぶれさせた劉備達に対しては、部長及び幹部という手前、心の中で怒りの炎を燻らせるのみで留まったのだが…。 「許すまじ、楊儀ィィィッ!!!」 今回の教訓。 魏延に酒を飲ませるな。
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