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【1月18日】旭記念日創作発表スレッド【お祭りワッショイ】
153:雑号将軍 2006/01/17(火) 22:41 続き・・・・・・パート3 すると突然、公園の茂みから無数のBB弾が彼らめがけて降り注いできたのである。 さらに、別の茂みからは、金髪の少女が二人の男を蹴り飛ばした。 「大丈夫かい?」 金髪で小柄な少女は瞬く間に、三人の男を殴り飛ばし、ファイティングポーズをとった。 それと、同時に別方向からも悲鳴があがった。 「邪魔すんなやあ!どかんかい!」 反対側から、ガラの悪い関西弁が響き渡る。 「しーちゃん!こっち、こっち!」 「建ちゃん。飛び込むのはやいんだから。どなたかわかりませんが、丁原と、わたし、盧植が援護します!」 盧植と名乗った少女(しーちゃん)は触りたくなるような、ふわふわしたライムグリーンの髪をバレッダで二つに留めている。さきほどのガラの悪い関西弁からはまったく考えようもない美少女であった。 「援護、感謝する!公偉!私たちも続くぞ!」 「まかせといてよ!」 朱儁はそう言うと、飛びかかってきた男に合わせるように自分も飛び上がると、レッグラリアートを顔面に見舞ってやった。 その横では上段から斬りかかってきた男の刀を皇甫嵩が身体を半回転させて、攻撃をかわすと、そのまま大外刈りの要領で相手の足を刈り、体勢を崩し倒れかかった所を、刀で後頭部を強打してやった。 男は脳震盪を起こして気絶してしまった。 さらに丁原は模造刀をものともせずに、懐に飛び込むと五発の正拳突きを瞬時に放ち、男を完全に仕留めた。 「お前らは、ホンマいらんことばっかしよって!早う、帰らんかい!」 盧植は再びガラの悪い関西弁でそう言うと、向かってきた男の足を思い切り踏みつけると、ハリセンを容赦なく男のあごに叩き込んだ。 男は飛び上がって衝撃を和らげることもできずに、失神してしまった。 盧植のハリセンは堅い厚紙で作り、骨組みには竹を使用しているため、威力は想像を絶する物であることは言うまでもない。 つまり、彼女のツッコミはそれだけでも立派な凶器なのである。 「二十二人の男が、たった四人の女にヤられたのか!?五分も経たずにか!ば、バケモノかぁ・・・・・・」 丘力居は横にいた蹋頓と共に、驚きの声を上げた。今回連れてきた彼らは決して弱くはないのだ。彼らを倒す、彼女ら四人の強さが異常なのだ。 「さあ、お二人さん!覚悟してもらうよ!」 朱儁の声と共に四人が一歩ずつ、二人を取り囲むようにして近づいてくる。 今の二人には彼女ら四人の姿がとてつもなく大きく見えたことだろう。 「くっそーなめやがって!」 蹋頓がやけくそになって、摸造刀を上段に振りかぶり、朱儁に斬りかかってきたのだ。 それに対して、朱儁はぴくりとも動かなかった。 蹋頓が勝利を確信したとき、朱儁は蹋頓の太刀を真剣白刃取りで受け止めていたのである。 朱儁は刀をある程度引き寄せると、右手を振り上げ、そして振り下ろした。 残ったのは、模造刀の柄の部分だけだった。 さらに朱儁は、大きく飛び上がり、蹋頓の顔面に蹴りを入れよろめいた所と同時に、腹蹴りをかました。 蹋頓は数メートル吹き飛ばされ、そこで大の字にのびていた。 「あとはお前だけだな・・・・・・私が地獄へと案内してやろう」 皇甫嵩はそう言うと、奪った模造刀を再び右手で自然に振り上げた形に左手を添えるようにして、上段に構えた。 そのとき、急に丘力居が脅えだした。 「そ、その薩摩示現流特有の『蜻蛉』の構え・・・・・・思い出したぞ。お、お前はかつて、南羌中学校の奴らを一人で、しかも一刀の太刀のもとに切り伏せた・・・・・・あの伝説の剣豪・皇甫嵩か!」 彼の脅えようは尋常ではなく、歯をガタガタと震わせ、もはや立っているのがやっとのようだ。 「正解だ。悪いが二ヶ月程度は蓑虫になっていて貰おうか!」 「う、うわああああああああああああああああ!」 絶望と恐怖に精神を支配された丘力居は何ともわからず、ただ闇雲に太刀を振りかざして突っ込んできた。 皇甫嵩は、完全にその刺突を見切って左身体を反らすと、その体勢から丘力居の手首を容赦なく打ち据えて、刀を落とさせた。 皇甫嵩は再び「蜻蛉」に構えると、がら空きになっている背後に回り込み、そして、右肩目掛けて刀を振り下ろした。 丘力居は激痛にこらえきれなくなり、グシャリと鈍い音を立てて地面に転がり込んだ。間違いなく骨にひびは入っていることだろう。 「ふう・・・・・・終わったな」 皇甫嵩は持っていた模造刀を放り投げると、朱儁たちのいる方に駆け寄っていった。 張角を助けるため、そして今後、こんなことを起こらないようにするためとはいえ、過剰な暴力をふるってしまったことに、本当に、本当に、多少ではあったが、皇甫嵩は心が痛んだ。 (しかし、こんな奴らの侵入を許すとは・・・・・・蒼天学園はどうなってしまったのだ) 皇甫嵩が心の中でいろいろと考えを巡らせていると、横から回り込むようにして、張角が抱きついてきた。 「本当にありがとうございました。私、怖かった・・・本当に怖かったんです」 皇甫嵩はあまりのできごとにあたふたしていたが、取りあえず、さらした張角の黒髪をゆっくりと撫でてあげた。 「もう、大丈夫・・・よく頑張ったな・・・・・・しかし、礼を言う相手は私だけではないだろう」 皇甫嵩は張角に優しくそう言うと、張角はハッとして皇甫嵩から離れた。 「みなさん、本当にありがとうございました」 張角はそう言って、深々と頭を下げた。 そうすると、向かい側に立っていた少女は笑って答えた。 「気にしないでくれよ。あたいはケンカ相手を探してただけなんだからさ。祭りだけじゃあなんか、もの足んなくてさあ」 「もう、建ちゃんったら。それに、蒼天学園はみんなで護るモノですから」 すると、朱儁がふと思い出したように言った。 「まだ、自己紹介もしてなかったよね。あたしは朱儁。公偉って、みんなからは呼ばれてる」 「そ、そうだったな。私は皇甫嵩。皆からは義真とよばれている」 「わたしは盧植。みんなは子幹って呼んでるわ。蒼天学園の一年生です」 このとき盧植の頬は赤く染まっているように見えた。 「シンちゃん(義真)に、こーちゃん(公偉)か・・・・・・あたいは、丁原。建陽って呼んでくれよ」 「わたしは・・・張角です」 五人はそう言うと、がっちりと握手を交わした。
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