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【1月18日】旭記念日創作発表スレッド【お祭りワッショイ】
189:海月 亮 2006/01/23(月) 23:54 >>7th様 ( 冫、)ノシ GJ! あぁ…タグの使える身分であれば、今の気持ちが最大限に表現できるものを…_| ̄|○ というわけで、「どう考えてもそっちの人」の典型たる私が来ましたよ(゚∀゚) そして私めも、劉玄徳と同じ言葉を贈らせて頂きたい…あの奥義を出された以上、最早私如きめに何の文句が浮かびましょう(;´Д`)ハァハァ つかぱっつんぱっつんときたらもうそれd(ry そして簡雍を指して「おたんこナース」とかテラワロスwwwwつか懐かしいなソレwwwww 私はもうネタ切れなんでとりあえず以後はROM…_| ̄|○
190:北畠蒼陽 2006/01/24(火) 19:40 [nworo@hotmail.com] ナース!ナース!うっはー! やぁ、これはいいコスプレですね! 感動のあまり熱と鼻水が出そうです! 会社休めとかいう話ですか、すいません…… 25日を目安に!? まだあるの!? うっはー、明日までもんもんと過ごしましょう(笑
191:雑号将軍 2006/01/25(水) 19:58 ▲跳躍▲ 帰宅部連合の劉備が益州校区を手中に収めてから間もない頃、各地では連合に反抗する蜂起が相次いでいたそんな時。ここ南充棟でも反対派が蜂起していた・・・・・・。 「急ぐのよ!反乱軍は目の前まで迫ってきているわ!」 棟長が半ば叫ぶようにして、辺りを駆け回っている。 多少なりとも錯乱しているのだろう。元来、武道を鍛錬するよりも本を読むのが好きな文学少女だ。こんな山賊まがいの連中とまともにやりやったことなどあるはずもない。 まあ、焦るのも無理ないか・・・・・・。 「棟長、少しは落ち着いたらどうです?あなたがそれでは皆の士気にかかわります」 「・・・うっ、でもぉー」 「デモは反乱軍に殲滅させられましたよ・・・。とにかく今は・・・・・・うん?どうした?」 私は半ベソの棟長に軽口を交わし、善後策を講じようとしたとき放っておいた斥候が血相を変えて戻ってきた。 「なに!副棟長が敵に捕らえられたっていうのっ!」 私は灰色の天井を仰ぎ見るよりほかになかった。横では棟長がぺたりとへばりこんでしまっている。 無理もないかな。棟長と副棟長、仲良かったから。 文の棟長に対して武の副棟長。あの人はそんなに弱い人じゃない。 まあそんなに強い人ではなかったけど。 それでも単身棟内に残って私たちを逃がしてくれた・・・・・・。 助けないと・・・・・・絶対助けないと・・・・・・っ! なんだろう。この感じ。なんだか胸が熱い。 体中が炎に包まれているみたいに。 ――なんでもできる なんの根拠もない自信が私の心の中に満ちあふれてくる。 気がついたとき、私はもう木刀を手に取っていた。 身体が勝手に動いていた。 そう。それが一番近い表現。 「は、伯岐さん?一体どこに行くつもり?」 伯岐・・・親しい人にしか呼ばせない私のもう一つの名。この名で呼んでくれる人はここにいる棟長と後一人だけ。 副棟長。あの人は私を「伯岐」と呼んでくれる。 「そうですね。囚われた姫将軍を助けに行く・・・・・・そんなところでしょうか?」 私は肩をすくめ、ちょっとおどけてみせた。 棟長は何も言おうとしない。どうやら私の無謀極まりない行動に絶句しているようだ。 『私だって、バカだと思う。それでも私は副棟長を助けたい!』 もはや火のついていない部分は私の心の中には存在しない。 さあ、行こう! 「棟長。副棟長は私が必ず助け出してきます。必ず!」 わたしはそれだけ言うと、引き揚げてきた道を今度は攻め上っていった。 夕暮れ時に吹く風はまだ冷たかった。 『ここまでたどり着いたはいいが、どうやって侵入するか・・・・・・』 私は南充棟の裏門前の草陰に隠れ、潜入の機会を窺っていた。 昨日まで自分が登校していた所に入れない・・・バカらしい話だ。だが、れっきとした現実だ。 だからこそ、今はこの危機をなんとか切り抜けなければならない。 さて、どうしたものかな・・・・・・。 私は半時くらいそこで丸まっていただろうか。棟内を白光が照らし始めた頃、運動場の方から歓声が聞こえてきた。 それだけではない。 校舎の方からもなにやら、驚喜の雄叫びらしきものが聞こえてくる。 『なんとまあ、節操のない・・・・・・。あれでも女?』 私はそう毒づきながらもこれらの情報から現在の状況を分析する。そこかから導き出される答えは・・・・・・。 宴会である。 『ふふ、なるほど・・・私たちを追い出せたことを肴に祝勝会ねぇ。だったら私も参加してみよっかな』 私は心の底から再び燃えたぎってくる炎を感じていた。そして同時にこれから行う手順が流れる川のように形作られていった。 決断してからの行動は素早かった。 私は六〇センチばかりの木刀を握り直し、裏門に詰める柔道着姿の女生徒に斬り込んでいった。 闇の中を駆けた。かっこよく言えばそんな感じ。 私の斬撃の前に女生徒は助けを呼ぶ暇もなく、地面に倒れ伏していた。 正直言うと、なぜ柔道着なのか突っ込みたくなったけど、生憎そんな暇はなかった。 まあ、聞かなくても大方検討はつくし・・・。 ここからはスピード勝負だと感じた私は、女生徒からサブマシンガン(エアガン)と弾倉だけを引ったくり、棟を囲む壁に手を掛け、登った。 『さて、どこから忍び込むかだけど、やっぱり突入は美術室からよね』 私は最近、美術室の窓ガラスが割れているという情報を入手していたので、そこから乗り込むことにした。もちろん一階にあるというのも重要な理由なのだが。 私は小、中、高とガールスカウトに所属して、数々の山をベッドにしてきた。崩れ落ちそうな橋を何度も渡ってきた。そんな私にとって、塀の上を走ることは難しいことではなかった。 どうやら、本当に運動場に集まって宴会をしているようだ。ここまでいくら裏道を通ってきたとはいえど、誰一人として顔を合わせていないとは。 『ま、交代の時間までが勝負かな』 私は早くも光り始めた月明かりをバックに時計を確認すると、美術室に突入した。 「作戦・・・スタートよ!」
192:雑号将軍 2006/01/25(水) 20:02 ▲跳躍▲ 美術室に飛び込んだ私は敵が隠れていないか、辺りを見回す。だが、どこにも人の姿は見かけられない。 「まったく。私らもなめられたものね」 私は思わずそう呟いてしまったが、冷静さを失ったわけじゃない。現に今だってこの山賊の首領が楽しんでいるアジトをトレースしている。 私の心当たりがあたっていれば場所は一つ・・・・・・。 間違いない。きっとそこに副棟長と一緒にいる。 『あの首領なら必ずあそこに・・・・・・いる!副棟長と一緒に』 自分の勘に確固たる確信を持ち得た私は美術室を飛び出し、真横にある廊下を駆け抜け、はなれの方へと歩を進めた。 はなれへとたどり着いた私は自らの作戦が誤りでなかったことを悟った。 その証拠に渡り廊下の先にはノースリーブタイプの拳法着に身を包んだ二人の女生徒が背筋をピンと立てて文字通り直立していた。更にその後ろには弓道部の部室への入り口があるのだ。 『ふふ、私の読み通り、親玉は弓道室にいるみたいね』 そして今、私は微笑を浮かべながら、目的地へと続く渡り廊下の角に隠れて様子を窺っているところだった。 「ほんとに『ここ』とはね。この先の光景はあんまり見たくないわね・・・・・・」 私はこれから眼に飛び込んで来るであろう情景を想像し苦笑してしまった。確かに、それ程見たいものではない。 でも副棟長を助けるためには仕方がない。間違いなく副棟長もここにいるのだから・・・・・・。 私は前へ進む決心をして、大きな深呼吸をした。 そして・・・・・・。 「レディ!ゴー!」 私の一人舞台は今開幕した。 私はいま、渡り廊下を歩いている。もちろん、目標は正面の重厚さを押し上げる、黒塗りの木門だ。 「な、何者です!この『道義衆』では胴衣を着ることが義務づけられているはずです!」 私は自分の想像が確信から真実に変わっていくのを感じた。そう思うと私は笑いが止まらなくなってしまった。 「な、何が可笑しいのですか!な、名前をお名乗りなさい!」 門をかためていたもう一人の女生徒がムキになって食いついてきた。 「ふふ、聞きたいなら教えてやる!私は張伯岐!お前らに奪われた南充棟の生徒よ!」 私はそう言い放つのと同時進行で二人をきっと睨み付けてやった。 「た、たった一人でなにしにきたのよっ?」 「ふっ・・・愚問ね。南充棟の生徒が来たというのなら目的はただ一つ。あんたらに囚われた副棟長を助け出す・・・それだけだろうが・・・・・・」 私がそう言って、やっと彼女らははっとしてエアガンを構えた。 「潰すぞ!!」 彼女ら二人が引き金を引こうとトリガーに手を掛けたとき、彼女らの身体には数十発のBB弾が叩き込まれていた。 二人はあまりの痛みに声を上げることもできずに失神してしまった。 「じゃ、親玉の顔を拝見するとしますか」 私はそう呟き、倒れている少女たちを見下ろし、門を開いた。 ドアの向こうに広がっていた光景は・・・・・・。 「あらぁ〜あなた弓道着も似合うのねぇ〜。もっと、ここを、こうしてっ」 「い、いや、やめてください!」 広がっていた光景は驚くほどに官能的であった。弓道着を着せられた副棟長の胸元を開こうと女の手が伸びているのだ。 その女はジャージに竹刀を持った昔のスポ根アニメに出てくるコーチの様な出で立ちであった。 どうやら奴がこの賊の親玉のようだが私は身体が動かなかった。この状況を真実としたくないと、心から願ってしまったのだろう。 しかし、それは間違いであった。 私は副棟長を助けに来たのではなかったのか。現に副棟長は弓道着をはだけさせられ、嫌がっているではないか。 「早く助けないと」その感情が私を決起させた。 「おい、そこの女。その汚い手を放せ!」 言うが早いか、私は気がついたとき親玉の顔をグーで殴っていた。 親玉は頬を右手で押さえているが、これは反射的なもので、どうやらまだ事態を飲み込めてないらしい。 「副棟長。大丈夫ですか?無理はしないで下さい」 「はっ、伯岐なのか!?ごめん・・・迷惑かけて・・・・・・」 副棟長が私の顔をまじまじと見つめてくる。なんというのか、とにかく恥ずかしい。私は、思わずそっぽを向いてしまった。 「とにかくっ!あのバカが正気に戻る前にここから脱出しましょう!」 「『バカ』っていうのはあたしのことかしら?まったく、痛いわね!この美しい顔に傷でも付いたらどう責任を取ってくださるのかしら!」 なんと、さっきぶん殴った女が鬼のような形相で私たちの方へのしのしと歩いてきたのだ。 私はとにかくここから逃げだそうと副棟長の手を取ろうとした。 「そうはさせませんことよ!」 怒り狂った頭領はそう言い放つと、胴着姿の女生徒がわらわらと私たちを取り囲んだ。 どうやら、何が起こってもいいように頭領があらかじめ戸棚の奥に伏せさせていたようだ。 「ざっと見て、二、三十人・・・。副棟長、私から離れないでくださいよ!」 「わ、わかった。あたしも援護する。そのエアガンを貸して」 少し脅え気味で声が上擦っている副棟長にエアガンを渡すと、副棟長の後ろに控える。 そして次の瞬間―― 私は跳躍した。副棟長の肩を踏み台にして。 「今です!」 「あいよ。任せな!」 私と副棟長は絶妙のコンビネーションを魅せた。私のジャンプに気を取られていた女生徒に向け、副棟長の容赦ない弾丸が放たれる。 その破壊力は凄まじく私とは反対側に立っていた女生徒五人を失神させた。 同時に私は着陸した。相手の胴体を滑走路にして。みごとなまでに私の跳び蹴りが剣道着の腹に直撃したのである。 さらに、横から向かってきた柔道着の脇腹に回し蹴りをいれ、着地した脚を360度回転させ、後ろから斬りかかってきた薙刀娘の懐に飛び込み、木刀で肩を打ち据えてやった。 「副棟長!こっちです」 私はそう言って副棟長を引き寄せると、空いてる左手を掴んで走り出した。 もちろんだが、賊の数が減ったわけではない。まだ20人弱はいるはずだ。 正直、さすがに一斉にかかられてはこっちとしても防ぎきれない。だったら、一点突破するだけ。 副棟長は私の作戦に感づいてくれたのか、エアガンを連射して、後ろから向かってくる賊を牽制してくれていた。 その甲斐あってか、私たちは弓道部の練習場のある裏庭に飛び出すことができた。
193:雑号将軍 2006/01/25(水) 20:06 ▲跳躍▲ それでも賊は追ってくる。さらに悪いことに増えているではないか。もちろん、その先頭にいるのは右の頬を倍以上に膨らませたあの女だ。 『まったく、嫉妬深い女だこと』 私はそう侮辱しながらもこの先の作戦に一抹の不安がよぎっていた。 壁を乗り越え、棟長の待つ本陣へと帰る。それがベストだ。 だが、不幸なことに副棟長の服装は制服ではなく弓道着であり、足にはご丁寧にも足袋をはかせてある。 これでは壁が乗り越えられない。それ以前にこのまま走ってたら、袴に足を取られて転んでしまうかもしれない。 張嶷が危惧した矢先であった。 「あっ!」 数歩後ろで副棟長を素っ頓狂な声をあげた。 そして、私が振り返ったときには無数の女生徒と、尻餅をついた副棟長が対峙していた。 「おーほほほ!あなたたちもこれで終わりのようね。今です!その制服を剥いでさしあげなさい!」 下卑な笑みを浮かべた親玉の合図と同時に7、8人の女生徒が副棟長に群がろうとした。 私は正直、もうおしまいだと半ば諦めていた。ならば、せめて、護りたいと思った者のために戦って果てよう。 そう決意した。 しかし、私が副棟長の前に飛び出そうとした時にはもう遅かった。 「ふ、副棟長―!」 私は叫んでいた。 もう副棟長の姿は見えなくなっていた。 今まで燃えたぎっていた焔が一気に灰になってしまった気分だ。 もう護る物は何もない。 私は絶望の淵にいた。もう好きにすればいい。自棄に陥っていたのだろうか。とにかく、何も考えられなかった。 しかし、ある一言が私の現実へと引き戻した。 「勇者よ!まだ諦めるのは早いぞ!貴女が護ったものはここにいる。さあ、存分に戦うが良い!」 私は声の主を確かめるため、辺りを見渡した。すると、屋根の上には白衣姿に扇子という出で立ちのかなり怪しげな女が立っていた。 そして、目をこらしてみてみればそこには副棟長が寝そべっているではないか。 私はどうやってあそこに移動させたかをつっこむことを忘れ、副棟長の無事に感激していた。 そして同時に副棟長をあんな目に遭わせた賊共に対する憎悪の炎が再び燃え上がってきた。 「どなたか知りませんが、感謝します。これからちょっと暴れてきますので副棟長をつれていって頂けませんか?」 「ふふ、わかりました。それでは、ご武運を・・・」 そう言うと科学者らしき女は副棟長を抱えて闇の中へと消え去った。 「ま、待ちなさいよ!」 「待つのはお前だ。よくもまあ、副棟長をあんなめに合わせてくれたな!たっぷりと礼をさせてもらうよ!」 私はもう我慢の限界だった。それだけ言うと奴に詰め寄り、体当たりを行おうとしたが、二人の女生徒がそれを阻んだ。 「どけ!潰すぞ!」 私が威嚇するが二人はぴくりともしない。だから私は見せしめのために、二人を飛ばすことにした。 まず、がら空きになっていたスネにローキックを入れ、体勢を崩し、そのまま後頭部を手刀でしたたかにうった。 同時に背後から斬りかかってきた竹刀女には木刀を土手っ腹に叩き込んである。 そして、倒れた二人の肩から、階級章を剥がしとった。さらに私は目の前で突っ立っている下衆共に怒号を浴びせた。 持てる限りの怒りを込めて・・・・・・。 「この二人のようになりたくなかったら・・・消えな!」 私の一喝にびびったらしく、賊の多くは辺りへと散らばっていた。 こうなってしまえば賊というのはもろいものだ。反対派といってもほとんどのメンバーは傭兵だろう。 だからこそ、勝てないと思った相手ははなから相手にはしない。その証拠に、群れを成していた賊が今では頭領を護る弓道着の女生徒二人だけだ。 「さあ!決めさせてもらうぞ!」 私は地面を力強くける。正面では二人の女生徒が慌てて矢をつがえるが・・・・・・もう遅い。 「はあ!たぁっ!」 私は右側の女生徒の真横に並んで刺突。私の太刀は彼女の脇腹を見事に射抜いていた。 私はそのまま、左にいる女生徒目掛けて走り出した。そのときやっと照準があったのか女生徒から鏃がゴムボール使用の矢が放たれた。 しかし、もはや私を止めることなどできはしなかった。 私は木刀で向かってきた矢をたたき割り、そのまま跳躍する。 そして相手の弓をたたき割り、勢いそのままに肩口へと木刀で打ち抜いた。 私が地面に降り立ったとき、その女生徒は激痛に涙を流しながらグシャリと崩れ落ちていた。 それを見送った私はキッと正面を見据えた。風が私の前髪をなびかせる。 「後は、あんただけよ・・・・・・。潰す!あんただけは絶対に潰す!」 私は身体から殺気をほとばしらせながら、一歩ずつ奴の方へと近づいていく。 一歩、また一歩と奴との距離が近まってゆく。 「いっ!いやああああああああああああああああああああ!」 ついに奴との距離が1メートルとなったとき、奴は恐怖のあまり絶叫した。 「ふっ、無様なものね。でも気絶するのはまだ早い・・・私の大事な人にしたことへの代償を払ってからだ!」 奴の膝がガタガタと震えだしている。今にも失神してしまいそうなほどに・・・・・・。 そうはさせない。 心の中のボルテージが一気に高まる。そんな感じがした。 知らずのうちに私は走り出していた。 そして・・・・・・一閃。 私は奴の右肩を打ち抜いた。さらに横に流れてきたのを一蹴。相手の脇腹目掛けて回し蹴りを見舞ってやった。 奴は三回転ほどして止まった。もちろん、奴の意識はもうなかった。そして階級章も・・・・・・。 そう、私は頭領を飛ばしたのだ。 「ふう・・・・・・終わったわね」 私の身体を凄まじい疲労感が襲った。それは心地の良い疲労感でもあった。いや、達成感と言い換えた方が良かったのかもしれない。 『護りたい人を護れた・・・だから満足』そんな感情が私の心を満たしていた。 空を見上げる。 そこにはあまたの星々が光り輝いていた。 そんなとき―― 「さすがは勇者!お見事な戦ぶり」 「うわっ!」 突如として空が人の顔に移り変わったのだ。私は突然のことに驚いてしまい、しりもちをついてしまった。 思考が一瞬フリーズしていたが、すぐに彼女がついさっき副棟長を助けてくれた白衣の女生徒であることに気がついた。 「・・・あっ。えっと、さっきはどうも」 私は今だ落ち着かずそのままの姿勢でただお礼を言った。 「なんのなんの。同志を助けるのは当然のこと」 いつから私が同志になったのだろうか?そもそも私は彼女の名前すら知らない。なんともつっこみたいとこだらけだ。 「申し遅れました。私、諸葛亮と申します。孔明でかまいません」 聞いてないのに・・・・・・。私は妙な脱力感に襲われていた。 この人は私の天敵に違いない。そんな意味深な確信が芽生えつつあった。 まさか、この人が私の上司になろうとは思いも寄らなかった。 「それで、勇者よ。お名前は?」 「私・・・私の名は張嶷」 …遅くなりました。金曜日のはずが水曜日しかも最終日に・・・・・・。旭日祭りは僕のとって新しい出発かなあと思い、張嶷の初舞台みたいなものにしてみました。
194:雑号将軍 2006/01/25(水) 20:09 ▲跳躍▲ それでも賊は追ってくる。さらに悪いことに増えているではないか。もちろん、その先頭にいるのは右の頬を倍以上に膨らませたあの女だ。 『まったく、嫉妬深い女だこと』 私はそう侮辱しながらもこの先の作戦に一抹の不安がよぎっていた。 壁を乗り越え、棟長の待つ本陣へと帰る。それがベストだ。 だが、不幸なことに副棟長の服装は制服ではなく弓道着であり、足にはご丁寧にも足袋をはかせてある。 これでは壁が乗り越えられない。それ以前にこのまま走ってたら、袴に足を取られて転んでしまうかもしれない。 張嶷が危惧した矢先であった。 「あっ!」 数歩後ろで副棟長を素っ頓狂な声をあげた。 そして、私が振り返ったときには無数の女生徒と、尻餅をついた副棟長が対峙していた。 「おーほほほ!あなたたちもこれで終わりのようね。今です!その制服を剥いでさしあげなさい!」 下卑な笑みを浮かべた親玉の合図と同時に7、8人の女生徒が副棟長に群がろうとした。 私は正直、もうおしまいだと半ば諦めていた。ならば、せめて、護りたいと思った者のために戦って果てよう。 そう決意した。 しかし、私が副棟長の前に飛び出そうとした時にはもう遅かった。 「ふ、副棟長―!」 私は叫んでいた。 もう副棟長の姿は見えなくなっていた。 今まで燃えたぎっていた焔が一気に灰になってしまった気分だ。 もう護る物は何もない。 私は絶望の淵にいた。もう好きにすればいい。自棄に陥っていたのだろうか。とにかく、何も考えられなかった。 しかし、ある一言が私の現実へと引き戻した。 「勇者よ!まだ諦めるのは早いぞ!貴女が護ったものはここにいる。さあ、存分に戦うが良い!」 私は声の主を確かめるため、辺りを見渡した。すると、屋根の上には白衣姿に扇子という出で立ちのかなり怪しげな女が立っていた。 そして、目をこらしてみてみればそこには副棟長が寝そべっているではないか。 私はどうやってあそこに移動させたかをつっこむことを忘れ、副棟長の無事に感激していた。 そして同時に副棟長をあんな目に遭わせた賊共に対する憎悪の炎が再び燃え上がってきた。 「どなたか知りませんが、感謝します。これからちょっと暴れてきますので副棟長をつれていって頂けませんか?」 「ふふ、わかりました。それでは、ご武運を・・・」 そう言うと科学者らしき女は副棟長を抱えて闇の中へと消え去った。 「ま、待ちなさいよ!」 「待つのはお前だ。よくもまあ、副棟長をあんなめに合わせてくれたな!たっぷりと礼をさせてもらうよ!」 私はもう我慢の限界だった。それだけ言うと奴に詰め寄り、体当たりを行おうとしたが、二人の女生徒がそれを阻んだ。 「どけ!潰すぞ!」 私が威嚇するが二人はぴくりともしない。だから私は見せしめのために、二人を飛ばすことにした。 まず、がら空きになっていたスネにローキックを入れ、体勢を崩し、そのまま後頭部を手刀でしたたかにうった。 同時に背後から斬りかかってきた竹刀女には木刀を土手っ腹に叩き込んである。 そして、倒れた二人の肩から、階級章を剥がしとった。さらに私は目の前で突っ立っている下衆共に怒号を浴びせた。 持てる限りの怒りを込めて・・・・・・。 「この二人のようになりたくなかったら・・・消えな!」 私の一喝にびびったらしく、賊の多くは辺りへと散らばっていた。 こうなってしまえば賊というのはもろいものだ。反対派といってもほとんどのメンバーは傭兵だろう。 だからこそ、勝てないと思った相手ははなから相手にはしない。その証拠に、群れを成していた賊が今では頭領を護る弓道着の女生徒二人だけだ。 「さあ!決めさせてもらうぞ!」 私は地面を力強くける。正面では二人の女生徒が慌てて矢をつがえるが・・・・・・もう遅い。 「はあ!たぁっ!」 私は右側の女生徒の真横に並んで刺突。私の太刀は彼女の脇腹を見事に射抜いていた。 私はそのまま、左にいる女生徒目掛けて走り出した。そのときやっと照準があったのか女生徒から鏃がゴムボール使用の矢が放たれた。 しかし、もはや私を止めることなどできはしなかった。 私は木刀で向かってきた矢をたたき割り、そのまま跳躍する。 そして相手の弓をたたき割り、勢いそのままに肩口へと木刀で打ち抜いた。 私が地面に降り立ったとき、その女生徒は激痛に涙を流しながらグシャリと崩れ落ちていた。 それを見送った私はキッと正面を見据えた。風が私の前髪をなびかせる。 「後は、あんただけよ・・・・・・。潰す!あんただけは絶対に潰す!」 私は身体から殺気をほとばしらせながら、一歩ずつ奴の方へと近づいていく。 一歩、また一歩と奴との距離が近まってゆく。 「いっ!いやああああああああああああああああああああ!」 ついに奴との距離が1メートルとなったとき、奴は恐怖のあまり絶叫した。 「ふっ、無様なものね。でも気絶するのはまだ早い・・・私の大事な人にしたことへの代償を払ってからだ!」 奴の膝がガタガタと震えだしている。今にも失神してしまいそうなほどに・・・・・・。 そうはさせない。 心の中のボルテージが一気に高まる。そんな感じがした。 知らずのうちに私は走り出していた。 そして・・・・・・一閃。 私は奴の右肩を打ち抜いた。さらに横に流れてきたのを一蹴。相手の脇腹目掛けて回し蹴りを見舞ってやった。 奴は三回転ほどして止まった。もちろん、奴の意識はもうなかった。そして階級章も・・・・・・。 そう、私は頭領を飛ばしたのだ。 「ふう・・・・・・終わったわね」 私の身体を凄まじい疲労感が襲った。それは心地の良い疲労感でもあった。いや、達成感と言い換えた方が良かったのかもしれない。 『護りたい人を護れた・・・だから満足』そんな感情が私の心を満たしていた。 空を見上げる。 そこにはあまたの星々が光り輝いていた。 そんなとき―― 「さすがは勇者!お見事な戦ぶり」 「うわっ!」 突如として空が人の顔に移り変わったのだ。私は突然のことに驚いてしまい、しりもちをついてしまった。 思考が一瞬フリーズしていたが、すぐに彼女がついさっき副棟長を助けてくれた白衣の女生徒であることに気がついた。 「・・・あっ。えっと、さっきはどうも」 私は今だ落ち着かずそのままの姿勢でただお礼を言った。 「なんのなんの。同志を助けるのは当然のこと」 いつから私が同志になったのだろうか?そもそも私は彼女の名前すら知らない。なんともつっこみたいとこだらけだ。 「申し遅れました。私、諸葛亮と申します。孔明でかまいません」 聞いてないのに・・・・・・。私は妙な脱力感に襲われていた。 この人は私の天敵に違いない。そんな意味深な確信が芽生えつつあった。 まさか、この人が私の上司になろうとは思いも寄らなかった。 「それで、勇者よ。お名前は?」 「私・・・私の名は張嶷」 …遅くなりました…。最終日になってしまうとは…。面目次第もございませぬ。 今回の旭日祭りはそれがしの新しい出発点となるような気がしたので張嶷の初舞台みたいなものにしてみました。
195:雑号将軍 2006/01/25(水) 20:13 あら?さっきはなかったのに・・・・・・。 す、すみません…。同じの二回書き込んでしまいました。両方ともほとんど同じなので、お好きな方を…。 感想の方なのですが、今、現在、仕事が山積みになっておりまして…。後日、まとめて書き込ませて頂きます。申し訳ありません。
196:海月 亮 2006/01/26(木) 18:30 >雑号将軍様 キテタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!!!! レス遅れてすいません_| ̄| ...○ 何よりこの場をほったらかしててごめんなs(ry そして張嶷キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!! (<いい加減しつこい… 各キャラクターの特徴も巧く出てて、読み応えは十分でした^^GJ!
197:海月 亮 2006/01/26(木) 18:38 …そして私めの怠慢により一日伸ばしになってしまいましたが… 僭越ながら。 この時点を持ちまして、旭日祭の終了を宣言させていただきます ̄∇ ̄)ノ いやぁ今年も濃い内容でしたというかニューフェイスの皆様方のパワーに圧倒されまくりな私がいる^^A しかし、古参常連の皆様方が居られぬのに、比較的新参者の私如きが音頭とって良かったんでしょうか…? そして後夜祭はしばらく続くと思われますので、出し逃しという概念はナシの方向でよろです ̄∇ ̄)ノ
198:7th 2006/01/26(木) 21:34 魔女。 一般的には中世以前の欧州で、ドルイド・シャーマンの流れを汲んだ民間医術・占い師を生業とした人々の事を指す。 現在の魔女のイメージは、スラヴの魔女、ババ・ヤガーを基にして中世魔女狩り期に成立したもので、黒いウィッチドレスに三角帽、と云ったアレである。そしてもう一つ、忘れてはならぬものが…… セーラー襟つきのピンク色の服。レースのフリルつきミニスカート。星型の飾りつきの、これまたピンク色の帽子。背負ったナップザックにはご丁寧にも白い羽根の意匠が。トドメとばかりに、手に持った魔法のステッキはハート型をあしらった実にファンシーな物である。言うまでもなくコレもピンク色だ。 リリカルでラディカル、ファンタスティックにルナティック。このショッキングなコスチュームこそ、かの魔女っ娘、もしくは魔法少女と呼ばれるモノである。 その異常にファンタジックか衣装を身にまとうのは簡雍。ゴスロリは恥ずかしかった。スク水はもっと恥ずかしかった。ナースはまだマシだった。しかし、コレの恥ずかしさは、それらを超えて余りある。 何なんだこのビビッド過ぎる色彩は。加えて意匠・小物の一つ一つが無闇にファンシー。正気の沙汰とは思えない。 恨めしそうに隣の法正を見遣る簡雍。なるほど確かに法正も魔法少女的なコスチュームを身にまとっているものの、見た目は大分違う。 漆黒ののウィッチドレスに、白いエプロンを追加。頭には裏地にフリルをあしらった三角帽。手に持つは魔法の箒である。 細部こそファンシーであるものの、簡雍のものより大分落ち着いてシックな感じの仕上がりだ。まだ羞恥心が許せる範囲にある。 「差別だぞ玄徳! 何でアタシはコレで、法正はアレなんだ! 明確な説明を要求する!」 納得いかぬ、とばかりに抗議の声をあげる簡雍。それを聞いた劉備はニヤリと不敵にほくそ笑み、 「よしよし、そこまで言うなら回答したろやないか。耳の穴かかっぽじってって良く聞き」 「なら400字詰め原稿用紙で5枚以内、制限時間120分で答えなさい!」 「似合うから。」 「即答でしかも6文字かよ! 小論文の試験なら採点対象外だぞコラ!!」 いきり立つ簡雍だが、劉備は呵呵と笑って相手にしない。 まぁ回答が横着なだけで、劉備が言っていることも正論ではある。法正のようなクールでシャープな人間が着るよりも、簡雍のように少し抜けた、暖色味のある人間が着るほうが、あの服が似合うのは確かだ。 だからといって引き下がる訳にもいかない。良いから止めろと腕を振り回して力説するも、手に持ったステッキからピロパロと訳の解らぬ音が流れ出るため、全く迫力がない。 「何のオモチャよあれ…」 法正の呟きも尤もだ。安っぽい音に加え、電飾が発光しているあたり、幼児向けのオモチャにしか見えないのだが、 「あぁ、アレなら私がちょちょいと作りました。…本当はもっとこう、マジカルな兵装も内蔵したかったのですが、時間が無くて泣く泣くオミットしました。返す返すも残念でなりません」 どうやら諸葛亮謹製のアイテムらしい。しかし妙に不穏当な発言が有ったのは気のせいか。 「法正殿の箒にも、レーザー発振装置とか搭載したかったんですけどねぇ……」 何処の魔砲だ。 ついでに言うと、それは最早兵器だ。そんなモン作ってはいけません。 今更ながら、法正は薄ら寒くなった。普通の服を着させられるならまだ良い。しかしそれに孔明が関わっているとなると、妙なところで安心できない。 大きな不安をはらみつつ、改造計画は続くのだった。 メイド服。 メイドとは、主に清掃、洗濯、炊事などの家事労働を行う女性使用人を指す。 19世紀後半の英国、ハノーヴァー朝ヴィクトリア女王時代に於いて、使用人を雇うことはステータスシンボルの一つであった。しかし、第一次世界大戦を契機として女性労働力の再評価が始まると、女性の社会進出と共に急激に減少、メイドは消滅を余儀なくされた。だがメイドとその精神は滅んではいなかった。21世紀、メイドは別の側面を以って日本に復活したのである……。 濃紺のエプロンドレス。純白の袖カフス。すらりとした脚を包むは、これも白いオーバーニーソックス。ホワイトブリムを頭に載せたその出で立ちは、どう見てもメイドさんです。本当にありがとうございました。 「絶妙や…絶妙なメイドさんがおる…。このツン分とデレ分の見事過ぎる配合っ……! 想像以上の破壊力や…」 半ば放心しながら感嘆の声を上げる劉備。当の二人は、訳が解らないといった顔で、そんな彼女を眺めていた。 だが無理も無い。当人たちは自覚していないようだが、劉備が放心する程までに、二人のメイド姿は完璧だった。 メイドとは即ち家庭内労働者。主人との関係に存在するのは、主従関係ではなく、あくまで現実的な雇用関係である。それ故に、メイドにデレは不要。昨今のデレデレメイドとは一線を画した、ツン分9・デレ分1の黄金比。これこそがパーフェクトメイド。深遠なるメイド道、その極意である。 「ナイスですぞお二方。あまりの感激に、私、鼻血が出そうです」 鼻を押さえながら賞賛する諸葛亮。その後ろ、ギャラリーの中にも鼻を押さえている面々がちらほらと。その誰もが、鼻を押さえていないほうの手でサムズアップ。 「しかし良いのですか総帥。次がラストの予定ですが、これ程の破壊力を見せ付けられては、何をやっても見劣りするのでは?」 正論である。写真や動画は後で編集できても、この場にいる観衆を満足させることは難しいだろう。 「ふっふっふ、まぁ見とき。トリはトリらしく、最終兵器を投入せんとな」 我に秘策有り。そういった体で不敵にほくそ笑む劉備。これを超えるコスプレとは、果たして何なのか……? 最後の着せ替えを終えた二人を迎えたのは、雷の如き喝采と、一面の溜息。 足下には赤い絨毯が敷かれ、居並ぶ人々が紙吹雪を撒く。 そして二人の向かう先、少し高い壇上には、神父の格好をした劉備が、人の悪い笑顔で二人を眺めている。 これは、まるで…… 「結婚式じゃねーか!!」 まるででも何でもなく結婚式である。 それもその筈。二人の衣装は、法正がタキシード姿、簡雍が純白のウェディングドレスである。結婚式にならない理由がない。 「え、ちょ、何で……? 何で私が新郎役な訳!?」 わたわたと狼狽する法正。結婚式っぽい演出もそうだが、何より自分が新郎役になっていることが納得いかないらしい。 「だって憲和の方が背ぇ低いやん。新婦の方が背が高いのはちょっとマヌケっぽいしな」 別に背格好など結婚する当人たちにとっては些細な要素であるが、今回はコスプレをさせて遊びつつ、部費も稼ごうと云う趣旨である。当然、しっかり様になっている方が望ましい。 「じゃあ二人とも、此処まで来て愛の誓約やってもらおうかいな。動画で撮ってることやし、しっかり演技してや〜」 「「何ぃーー!!」」 まさかそこまでさせる気か、と正気を疑うように抗議する二人。 「部長命令や。簡雍、法正、別に指輪交換せぇ言う訳でなし、さっさとやりぃ」 部長命令では仕方がない。まぁ確かに本当の結婚式ではないのだ。演技だと割り切れば、別段腹も立たない。 腹の中はさておき、演技に徹してしずしずと壇上に向かう簡雍と法正。両端にいる観衆の祝福が、なんとも不愉快だ。 そうして壇上まで来た二人に、劉備は大仰に聖書を広げ、厳かに問うた。観衆が静かになる中、ちゃっかりかけられた、メンデルスゾーン『結婚行進曲』が耳障りだ。 「汝、法正。この者を妻とし、一生愛することを誓いますか?」 「…………誓います」 答える法正。こんな奴を嫁にする者の気が知れぬ、と云うのが本音であるが。 「では汝、簡雍。この者を夫とし、一生愛することを誓いますか?」 「…………誓います」 答える簡雍。女同士に何させてんだバカヤロー、と云うのが本音ではあるが。 「此処に誓約は結ばれました。では皆の衆、拍手で祝福を!!」 劉備の宣言に従うように沸き起こる大拍手。そして、キスコール。 「うん、観衆の皆様も言っていることやし、期待に応えて誓いのキス、いっとこか?」 「「何ぃーー!!!」」 今回二回目の唱和。本気でソレをさせる気か、と意識が遠くなる二人。 なおも止まぬキスコールに、満足げに微笑む劉備。さては謀られたか、と気付くも、最早どうにもなりそうに無い。全ては、最初に劉備にしてやれれた時からケチがつき始めたのだ。 ちらり、とお互いの意思を目で確かめ合う。やるしかない。奇しくも同時にそんな悲愴な決意にたどり着いた二人であった。 しばし見詰め合う二人。そして、どちらからとも無く唇が近付いていき………… 全てをやり終えた二人。最早感動しない者など此処にはいない。大喝采が飛び交う中、目元をハンカチでぬぐいつつ、劉備は宣言した。 「これにて簡雍改造計画、及び法正改造計画の全工程を終了する! 我々の心に素晴らしい感動を与えてくれた二人に、盛大な拍手を!!」 燃え尽きた二人に対し、いっそう盛大に喝采が上がる。満足そうに頷いた劉備は、へたりこむ二人に対しおもむろにマイクを向けると、コメントを求めた。 返ってきた返事はこうだ。 「「次は絶対アンタの番だ」」 その言が実現したかどうかは、また別のお話。 ともあれ簡雍+法正改造計画、此処に閉幕と相成るのでした―――
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【1月18日】旭記念日創作発表スレッド【お祭りワッショイ】 http://gukko.net/i0ch/test/read.cgi/gaksan2/1074230785/l50