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長興ちゃん ■陸亮■
2:玉川雄一2004/05/23(日) 01:30AAS
コメントしようがないキャラで申し訳ない。
賈充の腹心になり損ねた隙間キャラ、陸亮なる人物は
『世説新語』の記事とそれに引かれた『晋諸侯賛』という書物にのみ登場します。
とはいえこの人について解っているのは上記のエピソードに関してのみであり、
またその主役は実は山濤の方だったりするのですが。
陸亮もこのエピソードも、晋書武帝紀にも山濤伝にも賈充伝にも全く出てこないので
眉唾っちゃあ眉唾です。三国志でいうと裴註送りになるようなお話。
山濤が吏部尚書を辞したという記録がないという点からも怪しいですが、
曲がりなりにも陸亮だって吏部尚書に、弟の陸乂は太常にまでなっているので
まったくの架空の存在ではないとは思うのですけど…
陸亮は字を長興。河内野王の人ということで、江南の陸氏とは何の関係もありません。
弟に陸乂がおり、こちらは太常にまで昇ったそうです。
陸亮は賈充の腹心として山濤を押しのけ吏部尚書に収まるも後に収賄により失脚。
山濤が吏部尚書の地位にあったのは270年代半ば辺りでして、
討呉論争が盛んだった時期にあたるといって良いでしょう。
賈充派として荀勗や馮紞なんかと色々やらかしていたかもしれませんが、
陸亮当人の主体的な行動の記録が解らないので何ともいえません。
しかも“性高朗にして至りて率直”な割に収賄かよ、ってのも噛み合わない気がしますね。
まあ賈充派の一員として地味ィに活躍させてやって下さいませ。
あと、今回から画像サイズを一回り小さくしてみました。
あんまり大きいとスカスカだったりアラが目立つので…
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