☆熱帯夜を吹っ飛ばせ! 納涼中華市祭!☆
30:北畠蒼陽2005/08/09(火) 20:58 [nworo@hotmail.com]
王基がなにも言わずに立ち上がりふらふらと部屋の出口に歩きだす。
「……みずぎとってくる」
ふらふらふら。
「ありゃ死んだな」
その後姿を見ながら王昶が呟いた。
死にはしないと思う。
省64
31:北畠蒼陽2005/08/09(火) 21:03 [nworo@hotmail.com]
うふふぅ、3行省略されてしまいましたよ(ノ_・。
諸葛誕はないすばでぃ希望!
個人的には白いハーフトップすき〜。
あと壊王基が自分の中で雑君保プのイラストみたいな目が異様に大きいような……あー、王基、もうダメだ。

……このペースで祭り参加して大丈夫なのか、自分?
省8
32:★教授2005/08/09(火) 22:56
◆In the Moonlight -REGRET SIDE-◆


「中々似合うでしょ」
「へぇ…意外と似合うもんだね」
「漢升さんも決まってますよ」
省59
33:★教授2005/08/09(火) 22:58
REGRET=悔恨

予定外の雑務の為、感想は明日以降…本当に申し訳ないです o... r2
後編は最終日前日くらいになりそうな予感… or2=3
34:海月 亮2005/08/09(火) 23:20
「じゃあ姉さん、悪いけど後、よろしくね」
「ええ、気をつけてね。世方たちも世洪の言うこと良く聞いて、あと、思奥はまだ小さいんだから、目を離さないようにね」
「は〜い」
思い思いの浴衣を着込んだ妹たちが、その門から嵐のように飛び出していくのを見送って、虞翻は己の現在の境遇を思って溜息を吐かずに居られなかった。
確かに今の彼女は大学受験生である。しかも、家業の診療所を継ぐつもりで居た彼女の目指すは医学部一本。秀才で鳴らした彼女にとっても、何の受験対策もなしに合格できるようなものではないし、彼女自身もそれは良く解っている。
しかし実のところ、彼女は現在のレベルをキープできるなら、最難関といわれた第一志望校にも合格確実の太鼓判を押されるほどの成績を修めていた。この日はたまたま同窓会か何かで両親も不在だが、そもそも高校最期の夏祭りを楽しむ息抜きの時間を取ったところで、誰も異を挟むものは居ないし、何より彼女はその普段の風評に反して祭が大好きだときている。
省64
35:海月 亮2005/08/09(火) 23:21
諸葛亮という珍客が去って程なく、彼女は仕舞いこんでいた、家族に内緒で仕立てたばかりの浴衣を引っ張り出し、それを身につけた。時間は午後七時を少し廻っている。これから来るバスに乗っていけば、会場に着くのは七時半と言ったところだろう。
祭は十時までだが、それより少し前に会場を離れれば問題ない。
「よし…!」
彼女は姿見の前に立ち、瓶のふたを開ける。
一体どんな材料を使っているのかは知らないことに不安を覚えたが、予想していたような妙な匂いもない。虞翻は意を決し、その小瓶の中身を一気に口の中に流し込んだ。
味など感じる暇もなかったが、意外にすんなり入っていったのでたいした味もなかったかもしれない。一瞬、身体が浮くような感覚がして…次の瞬間。
省44
36:海月 亮2005/08/09(火) 23:21
それから二十分足らずバスに揺られていたが、その先々でも少女たちを拾っていき、終点の常山神社に着く頃にはバスは満員御礼状態。そのあいだも虞翻はその正体に気づくべくもないふたり(というか、八割は朱然)の質問攻めにあっていた。
気分の乗ってきたらしい虞翻も、自然と言葉が弾むようになっていた。自分は今日しかこの地に居れないだとか、ここを去る想い出に祭を見に行くつもりだったとか…そんなこじ付けにも余念がなかった。このあたりは、流石に浮かれているようでもやはり虞翻は虞翻だったと言うべきか。
「よ〜し、到着〜♪」
バスの中できちっと服装を整えた朱然、陸遜に続いて、虞翻もその場に降り立つ。終バスは十時過ぎに一本あるので、その前のバスで帰れば問題なかろう…と虞翻は考えていた。
「まだ花火までだいぶ間があるよね。どうする? 民謡流しにでも参加しとく?」
どうやら朱然の頭の中には「それでも孫権たちと合流すべく悪あがきする」という選択肢は完全にないらしい。恐らく、偶然に鉢合わせれば僥倖、くらいの感覚でしかないのだろう。向こうから彼女たちに連絡を取った気配がないところをみると、多分元歎あたりに占いで探させるか、偶然に鉢合わせというシチュエーションを期待してわざと放っているのだろう…虞翻は、そう考えていた。
省67
37:海月 亮2005/08/09(火) 23:22
「部長〜っ、こっちこっち!」
見晴らしのいい土手の一部を占拠した少女たちが、そこに姿を現した少女たちに呼びかけた。長湖部長・孫権を筆頭とした何名かの食料調達組が合流を果たし、戦利品の分配を開始した。
合宿上がりの着の身着のまま、体操着の半袖にハーフパンツといういでたちは凌統、朱桓、潘璋などの体育会系。
ばっちり浴衣を着付けているのは部長孫権を始め、顧雍、朱拠、薛綜といったお嬢軍団に、意外なところでは周泰がこの仲間に入っていた。普段流すままにしている銀髪を綺麗に結って、いざ着飾ってみればまるで別人のようであった。それで散々からかわれてしまったせいか、彼女は何時も以上に引いた位置にいる。
それでもって思い思いの私服を身につけているのは諸葛瑾、谷利、潘濬、そしてお目付け役の張昭といったあたり。諸葛瑾は白のワンピース、潘濬らも涼しげに軽装になっているのに、何故かごっそりと色々着込んでいる張昭。
「なぁ…なんであのねーさん、あんな暑苦しい格好してやがるんだ?」
省55
38:海月 亮2005/08/09(火) 23:23
「ふたりとも、そろそろ休憩に入ってくれやぁ」
「ど〜も〜」
「じゃあ頼みます〜」
祭り会場の一角、テント張りの大きな休憩所の軒先で焼き鳥をひっくり返す少女たちは、その数本を手前の皿へ盛り付けると、やってきた初老の男性に後事を託して引っ込んだ。
青い半被に豆絞りという格好で、バイトに勤しむのは歩隲と敢沢の長湖部苦学生コンビであった。
「いやぁ、覚悟はしてたけどやっぱ重労働だわこりゃ」
省54
39:海月 亮2005/08/09(火) 23:24
「あ、やっぱり思奥だ!」
「おね〜ちゃ〜ん、思奥いたよ〜!」
天幕にとびこんできた双子の後から、半べその虞忠と慌てた様子の虞レも入ってきた。
「お姉ちゃん!」
それまで虞翻の膝の上にちょこんと腰掛けていた虞譚は、姉たちの姿を認めてぱたぱたとそちらに駆け寄る。
末妹を抱き寄せ、虞忠はその場にへたり込んでしまった。
省49
1-AA