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☆熱帯夜を吹っ飛ばせ! 納涼中華市祭!☆
51:海月 亮2005/08/17(水) 00:12
「おらおら、気張って泳げ〜! 正明と承淵が赤壁島廻ってきたぞ〜!」
ビーチから、沖合いの赤壁島の中間くらいの地点に、泳ぐ少女たちの一団がある。その傍らで、ボートをこぎながら檄を飛ばす暗紫髪のショートカットがひとり。今年卒業を控えながら、水泳部長として後輩の育成に余念がない凌統である。
水泳部は毎年この時期になると、長湖部夏合宿とは無関係にほぼ毎日、揚州校区ビーチから赤壁島までの片道3キロを往復する遠泳を行うようになる。無論、学園都市全体で始まる祭の開始日であったとしてもそれは変わらない。
単純計算では6キロの遠泳だが、実際は赤壁島を周回して来るので7キロ強泳ぐことになる。全国に誇る強豪はこのようにして育て上げられるのだが、このハードさゆえに途中で音をあげ、夏の間に部を去るものも決して少なくない。
とはいえ、この年はいまだ脱落者を発生させていなかった。その鍵を握っているだろう二人が、少女たちとすれ違っていった。
僅かに先頭にたつ栗色髪の少女、それに追随する狐色髪の少女。
省26
52:海月 亮2005/08/17(水) 00:13
「者ども、準備はいいかぁ!?」
「おー!」
「よーし、総員突撃ぃー! あたしに続けー!」
先頭、跳ね髪の少女がビニール製のイルカともシャチとも取れぬモノを小脇に抱えて湖面へ駆け出すと、そのあとに少女たちがときの声をあげて追随していく。皆、或いは浮き輪を装備し、また或いはビニール製のビーチボールを抱え、次々に沖へ向かって泳いでいった。
先頭切った少女は水色の地に白抜き水玉模様のワンピース、それの真後ろにいた三つ編みの少女は「PARQUIT☆CIRCLE」という白抜き文字が胸元に入っている橙のハイネックワンピースだったが、あとの少女は揃いも揃ってスクール水着だった。
「あんたたちー、あんまり沖のほうまでいっちゃダメだからねー!」
省31
53:海月 亮2005/08/17(水) 00:14
「何やってんのよあんたたち」
祭観覧の準備と言うことで、まだ四時前のこの時間に引き上げにかかっていた陸一家と敢沢。その道中、先頭きって駆けていった数名が何かをもの欲しそうに眺めているのを見て、陸遜は聞きとがめた。
「いいなぁ〜」
「あたしたちも食べたいなぁ…」
陸遜の幼い妹たちはそれを意に介している風がない。
その視線の先には浜辺の休憩所、その中でわいわい言いながら手にとっているものしか目に入っていないらしい。
省50
54:海月 亮2005/08/17(水) 00:24
しまった、うぷしたはいいけど、早くも誤字発見。
×聞いてみりゃ→○聞いてみなきゃ
陸凱の台詞です。お手数ですが、読み替えお願いしますm(__)m
省17
55:雑号将軍2005/08/17(水) 13:06
海月様、二本目お疲れ様です!僕は…あははは、一本でなにとぞ御慈悲を・・・・・・。いやもうクラブの原稿で死にかけ寸前です…。
と、まあ身の上話はこの辺にいたしまして、今回の作品、陸凱ってこのころからこんなキャラだったんですね(よく考えるとこのときの陸凱っていくつくらいなんだ?)。僕はかなり年下に考えちゃってまして、ちっちゃい時から陸凱ってこうだったんだなあ。とか感動していたのですが、よく考えると丁奉と同学年くらいだから…あわわわわ、中三じゃないか!
>奴の弟子談義(私事)
たしかに最近表立ってませんね。私事になるんですが、別冊宝島が出たときはひどかったですよ。友だちと孔明と孔明の弟子(孔明の人材眼)について談義していたら、意見が真っ二つに割れてしまって、ケンカ寸前でしたよ…。
56:北畠蒼陽2005/08/17(水) 18:58 [nworo@hotmail.com]
>海月 亮様
わっほう、お疲れ様です。
とりあえずシンデレラ話との結合は脳内でしておきますね。
水着いいですよなぁ、水着は……今年はもういろいろぐだぐだでそれどこじゃなかったですよとほほ……
プールいきてぇー! とか海月様のバイトに羨望の眼差しを送ってみます(笑
省11
57:海月 亮2005/08/17(水) 23:02
>結合
書き始めの頃本気で考えてますた(´A`)
「無駄に長くなりすぎた(その悪寒がした)」
「書いてみようとしたはいいけど脈絡がなさ過ぎて話が解らなくなった」
「実は単品でその話を書いたほうがいいような錯覚がした」
以上の理由にて削除しますた&別に「蒼梧の空の下から」の補完話を書く予定でつ。
省21
58:雑号将軍2005/08/17(水) 23:34
>チュウガクセイ
やや、やはり中三だったのですね!?そうですよね。いや、ね、個人的に小学六年生の生意気な陸凱を勝手に妄想してたので…。でも中三でよかったですよ。小六であんな生意気だとちょっと・・・・・・ですからね。
>弟子さんたち
馬謖…劉備は面倒見がいい人なんでおそらく助ける勅命を出したかと。でもインテリ嫌いなイメージもあるしなあ。たしかにそうですよね。蒋エンはすばらしい政治家でしたし、董厥、樊建もなかなかですよね。
楊儀はごめんなさい。僕、好き嫌い以前にこいつに興味がありませんでした…。
59:★教授2005/08/18(木) 22:00
◆In the Moonlight -FRIENDSHIP SIDE-◆
「ストレス性の胃潰瘍ですな。よくこんなになるまで放っておいたものじゃ」
カルテを眺めながら初老の医師は顔を顰める。その横では劉備と諸葛亮の帰宅部2トップが険しい顔をして医師の二の句を待っていた。
しかし、医師の口から出た言葉は二人を冷たく突き放す内容だった。
省58
60:★教授2005/08/18(木) 22:00
「わぁ…」
「気持ちいい風だろ? 月も綺麗だし」
扉を開いたその先にあった光景に感嘆の声が漏れる法正。夜とは云え日中の暑さが残る、しかしそれを風が和らげてくれているおかげで暑いという感覚ではなく暖かいという感覚が得られた。照明は病院の赤十字もあったが、それ以上に月明かりが眩しかった。無機質な人工物の腕にありながら、いつもの風景が何処と無く幻想的な世界に見えた。
「準備するからちょっと待っててねー」
そんな中で簡雍は常設されていると知っているのかバケツをあっさりと見つけると、水場もこれまたあっさりと見つけて水を入れている。法正は『何だかなー』と思いながらちょっと現実に帰って来ざるを得なかった。
そして二人は花火を前にして相談する。取り敢えず音の出る物、打ち上げ系を避けるという事で纏まったのだが…その二つの条件を満たしているのは線香花火だけだった。
省78
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