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サンホラ雑談スレ
201:★玉川雄一2004/11/01(月) 01:06
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B「い、いたい…」
R「ベアトリーチェ、あなた相変わらず一言多いのよ。ほら、後半いくわよ?」
B「はいはい、それじゃ次のお便りは… あ、珍しい。兄妹そろってのお便りですねー」
R「“兄妹箱舟(きょうだいぶね)”さんからのお便りです。
『お姉様方、はじめまして。いつも楽しく受信させてもらっています』…“受信”? まさか電波(ダイレクト)?」
B「んー、何だかアヤシイにおいがプンプンしますよー」
R「『私はお兄様の“妹(ソロル)”をさせて頂いている“1096”と申します。
話せば長いことになりますが… 私は以前、失恋をしました』」
B「それはご愁傷様… そうか、それでその辛さを克服したいのかな?」
R「いえ、そうじゃないみたい…『愛し合い、幸せだった日々に訪れた突然の別れ…
想い出まで裏切られたという激情のあまり、ナイフを握ってその人に詰め寄ったほどでした』
−って、大丈夫なの!?」
B「その、なんというか… 愛憎の箱舟!?」
R「俄然雲行きが怪しくなってきたけど… あら、ここから筆跡が変わってるわ。
『ここからは“1096”の兄ということになっている“1076”こと“兄(フラーテル)”が失礼します。
妹はその後、たいそう落ち込んでいました。信じていた人に裏切られたのですから。
ですが彼女は立ち直ります。そんな妹の支えになったのは信仰でした。
彼女は自己暗示によって自身を取り戻し、やがて澄み渡る覚醒の境地に至ったのです』」
B「…姉さん、その…これって…」
R「い、今更後には退けないわよ。もう何だって来なさいな! なになに、それで…?
『そしてたどり着いたのは“兄”である私の中でした。
“さぁ、楽園へ還りましょう、お兄様… うふふふ(以下省略)”と微笑む彼女の誘惑には、
同じ心的外傷(トラウマ)を持つ私が抗える術もなかったのです』 うわ、やっちゃったわこの二人…」
B「マジで!? き、ききき禁断の関係ッスか!!」
R「『己を律しようとすればするほど深く堕ちてゆく歪な愛情。赦されぬと、破滅へ誘うと解っていてもなお、
求めるままに交わされる歪な愛は深く、そして甘く… 私達は限りなく同一へと近づいてゆきました』」
B「こ、これはまさに背徳の箱舟!!」
R「さすがにシャレにならないわねえ… ええい、もう毒を食らわば皿までよ!
『…ですが最近ふと思うのです。我々は本当に楽園へと導かれるのでしょうか?
同じ過去を持ち共鳴し合いながらも、元来別個の個体たるふたりが完全に同一の存在となりうるのか?
その思いが私の脆弱な精神を苛む一方で、彼女のボルテージは天井知らずの上昇を続けています。
最近は過剰なまでに私に何かを投影して依存するようになり、正直恐ろしさを覚えたことさえあります。
この先、私達には一体何が待っているのでしょう…?』」
R「あー…… ねえ…」
B「カニーナ、何故かふと“お兄ちゃんどいて! そいつ殺せない!”っていうセリフが浮かんだんですけど」
R「まず何から解決したものか。っていうかこれ解決できるのかしら?」
B「お兄様の方は我に返ったようだけど、妹さんがちょっと心配ですねえ」
R「そもそも、兄妹で関係を持っちゃうのは色々と… 法的に、というかそれ以前に倫理的にアレよね」
B「でもこの二人、本当の兄妹なんでしょうか? “妹をさせて頂いている”とか“兄ということになっている”とか…」
R「あ、そういえば確かに… 全体的にどこか違和感というか不自然さというか、そんなものも窺えるわね」
B「でもでも、本当に悩んでるかもしれないですよ。やっぱり解決しないと!」
R「ええ、そうよね… やっぱり今の関係はちょっと考え直した方がお互いのために良いんじゃないかしら」
B「一度お二人でじっくりと話し合ってみた方がいいを思いますよ。カニーナの好きな某小説でも、
『のめり込みやすい人は、大切なものができたら自分から一歩引きなさい』って言ってますし」
R「妹さんはこの言葉についてよく考えてみて。お兄さんは冷静に彼女を導いてあげて下さいね。
お二人が真実の幸せを手に入れることを祈っています」
B「『一つのことにのめり込んで周りが見えなくなるのは寂しい』とも言いますよ。
袋小路に行き詰まる前に、まずはちょっと立ち止まってみたらどうでしょう。
もっとも、手遅れになってないといいですけど…」
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