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【歓びと哀しみの葡萄酒】と【約束の丘】の相互性について考察
1:うめ 2007/11/11(日) 15:03:09 ID:z+Pg/kAk (2007年07月27日 19時54分28秒) 初めまして&こんにちは。 こちらには初投稿となります。うめと申します。 よろしくお願いします。 以前質問板の方でもちらりと出ていました 【歓びと哀しみの葡萄酒】(以下【葡萄酒】)の ♪「あぁ、女は政治の〜」 のパートと 【約束の丘】の ♪「何があろうと〜」 のメロディが似ている?という疑惑について自分なりに考察してみました。 よろしければしばしお付き合いくださいませ。 先ず、【葡萄酒】はロレーヌ=ド=サン-ローランの視点で書かれた物語ですが 彼女自身は一見【約束の丘】に出てくる登場人物Albers、Chalrotte共に、関わりはないように思えます。 むしろ「虚飾の婚礼」など数々のワードから ロレーヌ=【エルの天秤】の花嫁、と伺えます。 そしてもちろん花嫁にも【約束の丘】との関わりは見られません。 では、どうして似たメロディが出てくるのか? 単なるRevo氏のクセなのだろうか? そうかもしれません。 しかし、こういうのはどうでしょう。 【葡萄酒】側の問題のパートの後に入るナレーションに ♪「斜陽の影を振り払う… 伯爵家…」 というものがあります。 「斜陽の影」 この言葉は【見えざる腕】にも出てきます。 導入部が終わり、バック音声で「アルヴァレス将軍に続けー!!」と入った後のナレーション ♪「〜斜陽の影に 刃は緋黒く煌いて―」 の部分です。 そして「斜陽」というのは「夕日」のこと。 「夕日」「斜陽」と言えば【約束の丘】【聖戦と死神】にも出てき、その使い方からAlbers、または彼の物語自体を象徴するワードとも取れます。 (彼が最期に思い描いたのは、赤い夕陽であり、彼の墓標は夕陽に染まる丘にあり、約束の丘で彼は生涯忘れえぬ夕陽を見ています) それを踏まえた上で「斜陽の影」という言葉を見てみると、その意味は Albersの物語の影。すなわち当時の登場人物以外の人物、またはその物語、を暗喩しているように見えます。 と、同時に影とは負を表す意味もあるので、当時の聖戦で被った被害、損壊なども表すととれます。 そうすると、Romanでの「斜陽の影」とは当時Albers軍に参加していたローラン(どちらかは分かりませんが)と 金髪のローランがその戦いで腕を失い、それをきっかけに人生を狂わせていった事それ自体と それによる周りの人たちの不幸を表していると考えることができます。 以上の考察をベースにして「斜陽の影を振り払う」を解いてみると、何通りかの仮説が生まれます。 1、金髪、あるいは赤髪のローランが伯爵家の子息であり、彼が戦争によって身を持ち崩したため家名に傷がつき、かつ跡取りがいなくなった(=斜陽の「影」)。 その事態を打開するべく(=斜陽の影を「振り払う」)最後の手段として娘の婚礼の強行を決意。 2、ロレーヌの恋の相手が金髪のローランであり、片腕になったため使えなくなり使用人の職を解雇。 するとロレーヌが彼と駆け落ちしてしまったため、政略結婚を考えていた伯爵は男(=斜陽の影)を殺して(=斜陽の影を振り払う)ロレーヌを奪還することを決意。 以降【エルの天秤】へ。 ちなみに2だとロレーヌ=ド=サン-ローランの「ローラン」姓はルーナ=バラッドと同じく 愛していながらに離れてしまった彼の、せめて姓だけでも名乗っていようと、生涯名乗り続けた姓、という解釈になります。 丘での約束があったからこそ、Chalrotteがいたからこそ戦に身を投じたAlbers。 また、Albersが身を投じた戦で、腕を失った金髪のローラン。 そして、(1にしても、2にしても)ローランが身を持ち崩したことによって、運命に翻弄されることになるロレーヌ。 【葡萄酒】と【約束の丘】の皮肉がここで繋がるわけです。 そして【葡萄酒】のソロパートが ♪「嗚呼…女は 政治の道具じゃないわ… 愛する人と 結ばれてこその人生」(A) 以降、【約束の丘】とメロディを逸していくのは 愛する人と共にいることの幸福を歌っている(A)と比べ、しかしそれが叶わず今の暮らしを捨てると歌っている以降。 (A)ではそのテーマ、想い自体が【約束の丘】と近似しながら しかし幸福を残して終わる【約束の丘】。 しかし幸福が【約束の丘】を始点にして破綻していく【葡萄酒】。 その相違の現れではないでしょうか。 長くなりましたが以上が私の考察です。 実は解釈が苦手で他の曲はほとんど考察していないので穴だらけだと思いますが、何か指摘がありましたら、ズンズン突っ込んでやってくださいませ。 ここまでお付き合いくださった方、ありがとうございました。
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