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【考察 yield】私的な解釈です
1:にゃもも 2007/11/11(日) 23:58:19 ID:z+Pg/kAk (2005年05月17日 17時35分56秒) 娘は報われない恋をしていました。 男と女がいました。 まるで絵に描いたように、二人は幸せでした。 娘は男に恋をしました。 ---不毛な行為と君は笑うかしら… 娘は一人、心の中だけで彼につぶやきます。 口にだしてしまえば、彼との関係は終わってしまう。 それが分かっていたから娘は一人、心の中だけで 声にならない声で、毎日彼に語りかけます。 彼と一緒にいれる時間はごくわずかでした。 決して、人に知られてはいけない関係でした。 娘は、それでも彼に尽くしました。 夜の月のようにひっそりと遠慮がちに。 言葉にできない気持ちが伝わるように。 願いをこめて、たとえそれが彼にとっての遊びでもかまわない。 自分の想いがつうじますように。 お日様の下、にぎわう町の真ん中で 男と女が手をつなぎ歩いているのを、遠くから見かけます。 一緒に楽しそうに、買い物している姿を。 目で追いかけます。 ---それなら君は幸せなんだろね… 娘は一人、語りかけます。 届かない声で、彼を見守りながら。 そして、その現実を認めたくないようにせっせと がむしゃらに、娘はただ、たんたんと畑仕事をします。 まぶたの裏には楽しそうな男と女の姿が映ります。 娘の想像の中、幸せそうによりそう二つの影があります。 それを振り払うように、娘は草を刈っていきます。 ---やっぱり君は幸せなんだろね… 娘は自分自身にも語りかけます。 どうして、あのとき…私は拒まなかったんだろうか。 どうして、あのお日様の下、彼と一緒にいられないんだろうか。 どうして、どうして、どうして。 娘はある日気がつきました。 自分の中には彼の子供があると。 不毛に思えた、あの行為もを自分は永遠にできるのだと。 気がつきます。 娘の異変に、父親と母親が気がつきました。 訳は言えないの、でも体によくないから。 部屋から一歩も出てこない娘。 ---それでも、私は幸せになりたいんです… 春が来て、夏が来て、秋が来れば… 私の子供が生まれる。 そうすれば、彼はきっと一緒になってくれる。 あのお日様の下、みんなで手をつなぎ。 もうすぐ、春が来て、夏が来て、秋が来れば… 薄暗い部屋、窓辺の椅子に腰掛け、 おなかをさすりながら 娘は夢を見ます。 彼との子供、将来(未来)に語りかけます。 求めてはいけなかった、彼からの言葉。 そして、彼に言えなかった言葉。 娘はおなかに、自分の夢に語りかけます。 自分の殻にこもり、窓から外を見下ろして。 子宮に未来を身ごもって。 それは甘い甘い夢でした。 男が結婚するといううわさを聞いたのは 暑い暑い夏の日でした。 おなかが痛くなります。 しくしくと痛みます。 目の前が真っ暗になりました。 娘は彼に問い詰めます。 お腹の子供はどうするの? 彼は不思議そうに首をかしげます。 君のお腹は大きくなっていないじゃないか。 娘は現実に帰還します。 甘い夢に浸かって、訪れない未来を孕んでいたことに 気がつきます。 そして、姦通していた過去が変えられないものであることも 思い出します。それが罪になることを、思い出します。 罪には罰が、あたえられます。 娘の孕んでいた夢は破水します。 ---もぎ獲れないのなら 刈り取れば良いと… 翌日、首のない男の死体が発見されました。 ---彼らが消え去った後 荒野に一人取り残されるのは誰… 女は悲しみに明け暮れていました。 男は女に心変わりを伝えました。 自分は君とは一緒にはなれない。 他に好きな人ができたんだ。 ありきたりな、それでも冷たい言葉でした。 そのことに嘘がないのを 男にはもう自分に気持ちがないことを、女は痛感しました。 そして、首のない男の死体が発見されました。 男の首は見つかりませんでした。 その騒ぎの中、村の外れに住んでいた娘が一人いなくなっていました。 ---一番不幸なのはだれ? --------------- 娘は想像妊娠だったのかと。。。 数式はストレートに3-1で男が首刈りされます。 1で仮面の男がやってきて、娘を連れ去って-2です。 みなさんの考察に触発されて書きました。 いろいろな考えがあって、ますます悩んでしまいます;
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