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【考察】Thanatosを読み解く
8:御伽 2009/05/17(日) 23:04:39 ID:pCgl741V 「壊れたマリオネット」 偽りの玩具。月夜のナイフ。 【─幾度となく繰り返される風景 唯そこに在るという悲劇─】 このナレーションは、もしかしたら少女自身の言葉(もう一人の客観的な自分)とかだったりするかもですね。 繰り返されるということは、何度も行っている。このマリオネットは何度も殺戮を行ってきている。 【深い虚無の海で 覚醒を待ってる 追憶に揺れるは 懐かしき旋律(メロディー)】 【意識の彼岸で 「彼女」が目覚める】 覚醒を待っているということは目覚めていない。ある条件下でないと目覚めないということ。 深い虚無の海…「海」と聞いて連想するものがありませんか? そう、珊瑚の城{海底のプリズン}です。 「珊瑚の城」の考察で、私は少女がタナトスのマリオネットとして生まれ変わったと書きましたが、その根拠がここです。覚醒=輪廻 です。 そして、その記憶には懐かしい旋律が残っていた。この懐かしい旋律とは、輪廻の砂時計です。(ララララララーララーララーのとこ?) 「彼女」は殺戮を行う人物。少女はマリオネットと化します。 つまりこの部分は少女がマリオネットになった過程です。 【宵闇に躍るは 避けられぬ約束(エンゲージ)】 ここで踊るってのはマリオネットの役目って意味でしょうか。マリオネットの役目からは避けられない。それは輪廻するための条件(約束) 【同じ動きを繰り返す 壊れたマリオネット】 【もがいているの? 苦しんでいるの? ここで終わらせてあげる…】 このセリフはマリオネットのもの。(心の声?)もがきながら、苦しみながら生きているの?私が終わらせてあげる。 【くちづけた首筋に 緋い薔薇咲かせて】 紅い薔薇→血の表現ですねー。勝手な考察ですが、首筋に噛みついてるってことですかね? ミシェルは考えないでおきましょう。あくまでマリオネットちゃんのことです。 【月が海に沈むまで その少女は眠らない】 夜が明けるまで、そのマリオネットの役目は終わらない 【追憶は雨の葬列 泣いてる少女は誰?】 さっきも言いましたが、このマリオネットの追憶は輪廻の砂時計だと推測してます。 輪廻の砂時計で主観となる少女は病気で死んでいます。 死んだら葬式。そう、輪廻の砂時計で死んだ少女の葬式です。 その葬列で泣いている少女…。これはマリオネットの少女なのか、少女の姉なのか。これは分かりません。(誰?と聞いてますしね) 【黄昏に芽生えた殺意 もうひとりの私】 黄昏の賢者とか連想してしまいがちですが、ミシェルはでてこないということなので無視。 輪廻の砂時計で、死んでしまった少女は「真夜中に死んでいくのは嫌だ」と言っています。「朝に死にたい」と言っています。 けれどその願いは叶わなかったため、悔いが残ってしまった。→「黄昏」という時間帯に殺意。 なぜなら、黄昏という時間帯がもっと短ければ(無ければ)、夜の時間帯を早く終え、朝をもっと早く迎えられたはずだから。 「もう一人の自分」といっているのは、だって、既に{自分}はもう死んでしまってるため。 少女の魂に未練が残ってしまい、二つに分かれてしまったのではないでしょうか。 【壊れたマリオネットは 同じ動きを繰り返す】 【唯…タナトスの衝動に突き動かされるまま…】 タナトスの衝動→魂を奪う。 【同じ動きを繰り返す 壊れたマリオネット】 【悲しんでいるの? 泣いているの? お願いもう終わらせて…】 ここでマリオネットの少女は殺戮を嫌がってます。けれど自分で止める事はできない。 なぜなら自分は「操られた存在」だから。誰かに動かされなければマリオネットは動けない。 【緋い月の雫は 抗えぬ衝動】 緋い月の雫→血? 緋い=血の表現は流石に安直すぎますかねぇ…? 前に【月が海に沈むまで】という歌詞がありましたが、もしも月=命 海=珊瑚の城なら、緋い月の雫=血(命の雫)なのかと思うのですが…。 【夜の闇に囚われた その少女は眠れない】 夜の闇=タナトス 眠れないということは、眠りたくても眠れないということ。 【屠る華を捜すように 夜空を舞う蝶は 綻びた瑕を抱いた タナトスの操り人形(マリオネット)】 命を奪う対象を探すマリオネット 綻びた瑕→マリオネットの役目をやめたいという思い。 ここで、なぜマリオネットは{壊れて}いるのか。それは、操り人形という分際で、自分の意志を持ってしまったからです。 「銀色の馬車」にて気づいてしまったマリオネット。 死からは逃れられない。故に例外なく雪原の幼子は死んでしまいます。そこまでは何も変わらない。ただマリオネットの役割をこなしただけ。けれど、その時、母親の嘆きを、詩を聞いてしまった。「もう泣かない、もう動かない…」マリオネットはハッと気づいたように、死の悲しみをここで気づいたのでしょう。 「悲しんでいるの?泣いているの?お願い…もう終わらせて…」 悲しみに気づいたマリオネット。気づいてしまったらもう手遅れ。マリオネットの役割をこなすことにためらいを感じるようになったのでしょう。けれどもう遅い。マリオネットはマリオネット。自分1人では何も出来ない操り人形。 葛藤し続けながら、マリオネットは動き続ける。殺したくないのに殺している。眠りたいのに眠れない。 {操り人形の分際で、操られることを拒む。これはもう壊れているとしかいえません。} ここでポイントなのは、「壊れたマリオネット」だけが他の曲と違ってまとめの曲であること。 他の3つは純粋に想像してできた幻想。単純に…例えば銀色の馬車の玩具を見て「これは魂を運馬車で…」と設定を作る。 そこに{偽りの玩具}があらわれ、真夜中の少女は全てを繋げて幻想したんです。 この{偽りの玩具}は他の3つのように{玩具}という形ではないんです。だから{偽り}なんです。 なぜなら、壊れたマリオネットとは、死を恐れた真夜中の少女自身だからです。
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