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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
288:左平(仮名) 2010/11/04(木) 00:09:10 ID:???0 [sage ] 続き。 何とか守り切った公孫淵。しかし、これで安心というわけにはいきません。遠からず、次の出兵があることは間違い ないからです。兵力も増えるだろうし、将帥も、さらに上級の人物が充てられることは確実。勝てる要素は皆無なの です。 ここで、公孫淵は、必死の外交攻勢に出ます。その使者は、呉にも派遣されました。 呉に派遣された使者の名は伝わっていませんが、その勇気は讃えられて然るべきでしょう。なにしろ遼東は、ほんの 数年前に、呉の使者(及びその軍勢)を殺害したという前科があります。行けば殺されることは必至(それもかなり 残虐に殺される可能性大)。かといって、行かなければ、そして、行っても成果がない場合は、やはり殺されます。 とんでもない無茶振りですが…この使者は、この困難な使命をやり遂げました。 ただ、呉も、遼東を許したわけではありません。遼東は、もはや呉を欺く余裕もない。そう、見極められたがゆえの 対応でした。 兵を出すと言ったものの、それは、あわよくば遼東を征する為の兵。いずれにしても、遼東の命運は、風前の灯なの です。 そして、曹叡は、翌年の再出兵を決めます。 追記。 実は、今回、呉は動いています。朱然に兵を授け、荊州を攻めさせたのです。叔父の朱治の養子となり、孫権の学友 でもあった朱然は、呉の貴臣。ここまで多くの手柄を挙げてきた彼に、孫権は、大手柄を挙げさせたいと思ったので しょうが…ここでは、大敗を喫します(※ただし、朱然伝では勝ったように書かれている)。 関羽や曹真、張郃といった大物相手に、寡兵でよく戦ってきた朱然が、胡質(荊州刺史だし伝もあるので決して無名 ではないのですが、先に名の挙がった諸将に比べると地味)に敗れるというのも、不思議なものです。
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