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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
278:左平(仮名) 2010/08/29(日) 22:45:51 ID:???0 [sage ] 続き。 遺命により、撤退することは決定しています。楊儀が指揮を執り、費禕・姜維が補佐します。後拒は魏延。能力的には 何の問題もない面々ですが、それ以外のことで問題があります。 「楊儀と仲の悪く、かつ、戦意旺盛な魏延が、楊儀の指揮下で撤退することに同意するか」ということです。 ここは、楊儀・魏延の両者とまずまずの関係を築いている費禕が、魏延に、諸葛亮の遺命を説明することになります。 費禕はかなり有能な人物ですが、寛容な(脇が甘いとも言える)ところがあるため、魏延に対しても、悪感情は持って いません(緒戦が〜と言っていることから、魏延の策に理があったことを認めていることが伺えます)。 ですが、この使命は、色々な意味で気の重いものとなりました。 丞相・諸葛亮を喪ったとはいえ、ここまでの戦況は、決して悪いものではありません。このような状況下では、楊儀と の仲が〜という以前に、一戦を望む魏延を説得することは、かなり難しいのです。 実際、純軍事的な視点からみると、ここで慌てて撤退すると壊滅的な被害を受ける恐れもあります。むしろ、異変を 悟られないうちに一撃くれてやった方が効果があったかも知れません。 魏延は歴戦の武人。緒戦において長安急襲を提案したように戦術的・戦略的視野もそれなりに持っています。一戦する ことの意義を説かれると、その威厳とあいまって、説き伏せられる恐れがあるのです。 続きます。
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