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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
377:左平(仮名)@投稿 ★ 2012/05/03(木) 02:18:00 ID:???0 [sage ] 続き。 案の定、このことが司馬師に知られました。何ゆえ、李豊が…と思うものの、複数のルートから情報があがってきたとなれ ば、無視することもできません。 司馬師は、やや強引に李豊を呼び出し、自邸に連れてこさせました。 無理やり連れてこられて不機嫌な李豊でしたが、そんな彼を、司馬師は高圧的に迎えました。そして、中書令である李豊に 皇帝の行状を語ります。 先帝が崩じてから十数年。とっくに成人した曹芳ですが、淫楽に耽り、まともに政務をとれないというのです。 そんな皇帝にかわって政務をみている。その自負のためか、司馬師の言葉には、皇帝への敬意はみじんも感じられません。 「なんじは、かような皇帝に親政をさせるため、われを除こうとした」 そこにあるのは、個人的な憎悪などとは次元の違う怒り。まっとうな為政者を除いて国政を乱そうとする者への怒りです。 李豊の計画は、完全に失敗しました。協力者の名も、全て把握されています。もはや言い逃れることも不可能。目の前が 真っ暗になった李豊ですが、司馬師に「叛逆」と言われると、落ち着きを取り戻し、司馬師を非難しました。 「わたしは叛逆などしておりませんよ。皇帝を助けんがためにしたことを叛逆といわれる覚えはない。皇帝をないがしろに しているあなたはどうなのか」 こちらにも、正義があります。至尊の存在であるはずの皇帝をないがしろにする者を除くのは臣下の務めなのです。 異なる正義のぶつかり合いといったところですが、ここは司馬師邸。司馬師の側に控える力士が、たちまちにして李豊を 突き殺しました。 続きます。
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