★『宮城谷三国志』総合スレッド★
186:左平(仮名)2006/12/10(日) 22:36 [sage] AAS
今回のタイトルは「水戦」。

もっとも、タイトルにある戦闘自体は、今回はありません。前回のラスト、諸葛亮が孫権と面会する
ところから始まります。
諸葛亮の弁舌そのものに対しては、孫権はやや冷ややかな感想を抱きます。しかし、ここで曹操と戦
わないことには、父・兄の偉業が霞む。
勝算は薄いが、戦わぬわけにもいくまい。しかし、衆議にかけ、群臣達の総意をまとめないことには、
如何ともしがたい。

張昭の説く和睦それ自体は、決して間違いではない。しかし、群臣達が賛同するのは…。孫権が真に
開戦を決意したのはこの時かも知れません。

孫権は、周瑜・魯粛、そして程普に指揮を委ねます。ここは妥当な判断でしょう。敵は大軍なれど…
周瑜には、勝算がありました。劉備勢の力を借りるまでもありません。
ただ、欲をいうと、周瑜はこの戦いに劉備を巻き込んでおいた方が良かったのかも知れません。彼を
完全に外したことで、劉備はこの戦いの後、自由に兵を動かせる状態になったわけですから。


ただ、曹操にとっては、既に戦いは始まっていました。それも、自軍にかなり不利な状態で。そう、
疫病の蔓延です。
郭奉孝があれば…。曹操の嘆きがここで聞かれるとは、正直意外でした。
軍の指揮をとるのは華歆。人格識見ともに優れた人物ですが、兵略には長じていません。ただただ、
数で押すしかない状態。
一体、どのような赤壁の戦いになるのか。
1-AA