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★『宮城谷三国志』総合スレッド★
228:左平(仮名) 2009/02/22(日) 17:43:48 ID:qOqvofCv0 続き。 さて…場面変わって、永安。一応戦いは済んだのですから、皇帝たる劉備は首都・成都に帰るべきところですが、そう しないまま、病に臥します。 復讐戦も成らず、もはや、すみやかに冥府に行くことのみを願うという有様。ですが、皇帝として、せねばならぬことが あります。後事をいかにするか、ということです。 諸葛亮が呼ばれ、後事が託されます。「君の才は曹丕に十倍す…」。禅譲を匂わせる発言がありますが、諸葛亮は、後嗣・ 劉禅を全力で支えることを誓うのでした。 …この場面をいかにみるか。本作では、「劉備は、かつて自分が陶謙からされたように、諸葛亮に国を譲るべきだったの ではないか(それでこそ、捨て続けてきた劉備の生涯の最後にふさわしい)」という指摘があるわけですが、一方で、漢の 正統(※ただし、漢≠後漢であることに注意)が蜀漢にあり、とするためには、皇帝は劉氏でなければならないわけで…。 恐らく、劉備は病で気が弱くなり迷いがあったために、また、諸葛亮は、上記の正統性なくして国が保てないと考えたが故 に、かくの如き結果となったのか、と個人的には思うのですが…。 ともかく、高祖・劉邦を模倣してきたといえる劉備は、ここに世を去ります。
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