★『宮城谷三国志』総合スレッド★
271:左平(仮名)2010/07/03(土) 02:35:33 ID:???0 [sage ]
続き。
情けない。そう思う孫権ですが、問題はそれだけではありません。どうしても合肥を落とす策が見当たらないのです。
満寵がいまだに南に睨みをきかせている以上、彼に勝たねばならないわけですが、その満寵、いまだ衰えをみせません。

満寵さえいなければ…。孫権以外にもそう思う者はおり、一度は都に召還されます。佳酒を振る舞われますが、大量に
飲んでもその挙止に乱れはなく、衰え無しと判断され、引き続き任にあたることになります(疲れを覚えた満寵が何度
省16
272:左平(仮名)2010/07/03(土) 02:36:48 ID:???0 [sage ]
続き。
合肥新城、と書きましたが、この城は、満寵自身の献策によって移転したもの。当然、容易には落とせません(だから
こそ、あえてそれを放棄するという奇策に対して、曹叡は危険すぎるという判断をしたわけです)。
それゆえ、孫権は大型の攻城兵器を用意させますが、完成までには時間がかかります。そこを、満寵に付け込まれます。
われは張遼将軍には及ばぬが…などと謙遜しつつも、少数の手勢を用いての夜襲はみごと成功。攻城兵器は焼け落ち、
さらに孫権の甥・孫泰をも倒します。
省18
273:左平(仮名)2010/08/02(月) 00:45:51 ID:???0 [sage ]
三国志(2010年07月)

今回のタイトルは「秋風」。ついに、その時が来ました。

まずは、孫権による合肥攻略が失敗したところの続きから。中軍を率いる孫権がさっさと撤退してしまったため、東軍・
西軍もまた、撤退を余儀なくされます(最も大きい中軍が真っ先に撤退してしまっては戦略も何もありません)。
省19
274:左平(仮名)2010/08/02(月) 00:46:52 ID:???0 [sage ]
続き。
長江を下る陸遜は、突如、狩りをしようと言いだします。しかし、まだ呉領内には入っていません。何を狩るというの
でしょうか。
…狩りというのは、魏領である江夏の諸県を襲撃することでした。特に石陽のそれは、城外に市が立って賑わっていた
ため、多くの庶民を巻き込む惨いものとなりました。
結果、少なからぬ数の捕虜を得ましたし、襲撃後の慰撫もあって投降する者も出たことから、一定の戦果を挙げたとは
省15
275:左平(仮名)2010/08/02(月) 00:48:02 ID:???0 [sage ]
続き。
諸葛亮と司馬懿の決戦は、完全に膠着状態。互いに負けない自信はありますが、うかつには動けません。蜀漢の全権を
握る諸葛亮はいくらでも待てますが、司馬懿はどうなのでしょうか。
…こちらも、いくらでも待てる状態でした。皇帝・曹叡自身が、決戦を急ぐ必要はないと判断していたからです。また、
使者として派遣された辛毗も、的確な戦略眼を持った人物ですから、ここは動くべきではない、ということを認識して
います。
省17
276:左平(仮名)2010/08/02(月) 00:49:11 ID:???0 [sage ]
続き。
丞相が重体に陥るまで、側近どもは何をしていたのか。丞相はまだ五十四歳。まだ二十年は働いていただかねばならぬ
というに…。軽い不快の念を抱く李福と面会した諸葛亮は、つとめて気丈に振る舞います。
体調は悪そうだが…と思いつついったん帰路についた李福ですが、側近たちの暗い表情を思いだし、直ちに取って返し
ました。丞相が再起できない、となると…
「どなたに後を継がせますか」
省15
277:左平(仮名)2010/08/29(日) 22:44:51 ID:???0 [sage ]
三国志(2010年08月)


今回のタイトルは「孔明」。そのものずばり、の回です。

蜀漢の建興十二(西暦234)年八月。陣中に星が落ち…諸葛亮が薨じました。享年五十四。前回、体調を崩したのが
省20
278:左平(仮名)2010/08/29(日) 22:45:51 ID:???0 [sage ]
続き。

遺命により、撤退することは決定しています。楊儀が指揮を執り、費禕・姜維が補佐します。後拒は魏延。能力的には
何の問題もない面々ですが、それ以外のことで問題があります。
「楊儀と仲の悪く、かつ、戦意旺盛な魏延が、楊儀の指揮下で撤退することに同意するか」ということです。
ここは、楊儀・魏延の両者とまずまずの関係を築いている費禕が、魏延に、諸葛亮の遺命を説明することになります。
省18
279:左平(仮名)2010/08/29(日) 22:46:47 ID:???0 [sage ]
続き。

はたして、恐れていた通りの展開に。たとえ魏延の威厳に気圧されたためとはいえ、費禕は、魏延が魏軍と一戦する
ことに同意してしまったのです。
直ちに本陣に戻り、証拠となる文書は破棄したものの、署名したという事実は厳然としてあります。
こうなると、事は急を要します。本来であれば、異変を悟られないよう、粛々と撤退を開始するところですが、諸葛
省16
280:左平(仮名)2010/08/29(日) 22:48:00 ID:???0 [sage ]
続き。

魏軍は追撃を開始します(ただし、辛毗は、まだ諸葛亮の死に半信半疑ということもあってか追撃には慎重)。途中、
はまびしを踏んだ将兵が痛がるので簡易な下駄を履いた兵を先頭に立てるという奇観もありますが、このまま蜀の地に
入りそうな勢いを示します。

省19
1-AA